Elicitとは

Elicitは「論文を読む」作業そのものをAIに任せられるリサーチアシスタントだ。質問を自然言語で入力すれば、1億3,800万件超の学術論文DBから関連文献を抽出し、サンプル数・研究手法・介入内容・結論といった項目を構造化テーブルとして自動整理してくれる。系統的レビューや先行研究調査、エビデンスベースの意思決定資料づくりが業務の中心にある研究者・コンサルタント・医療従事者・政策立案担当者に向けた、英語論文特化のリサーチプラットフォームだ。

主要機能

1. Find papers(論文検索):キーワード一致だけでなく意味的に関連する論文も拾うため、「スマホ」で検索しても「モバイルデバイス使用」の論文が引っかかる。引用件数・発行年・査読有無でのフィルタも可能。

2. Extract data from papers(データ抽出表):複数論文を一括アップロードし、抽出したい項目(参加者数、効果量、limitation等)を列として指定すると、各論文の該当箇所をAIが横並びの表に整理。10本の論文から比較表を作る作業が、手動なら半日かかるところを15-20分に短縮できる構造だ。

3. Systematic Reviewsモード(最上位プラン):レビュープロトコルに沿ったPRISMAフロー対応の自動レポート生成。スクリーニング・抽出・QAを半自動化。

4. Chat with papers:PDFをアップロードして対話形式で内容に質問でき、出典ページが必ず明示される。

編集部の検証メモ

公開されている料金プラン(Free / Plus $12/月 / Pro $42/月 / Team / Enterprise)と機能要件を突き合わせて整理した結果、無料枠でも月200件相当のクエリと無制限の論文要約が使えるため、修論・卒論レベルの個人利用なら課金不要で完結する設計になっている。一方、ScispaceやConsensusなど競合と比較した差別化ポイントは「抽出列を自由定義した比較表」と「Systematic Reviewsの自動化」の2点。文献レビュー1本(30論文想定)の手動工数を約20時間とした場合、Proプランで4-5時間まで圧縮できれば、月$42は時給換算で約3,000円相当の作業を15-16時間分削減する計算になり、研究系コンサルや学術秘書の人件費削減ROIは1ヶ月で回収可能と試算できる。

想定ユーザー

向いているのは、英語論文を読む量が多い大学院生・研究者・医療従事者・調査系コンサルタント、そしてエビデンスベースの提案書を書く事業企画担当者。一方、日本語論文中心の人文系研究や、医学・法学の最新専門領域を扱う場合は、対応DBが英語論文中心のため補助ツール扱いに留めるのが現実的だ。