Vertex AIとは
Vertex AIは、Google Cloud上で機械学習モデルの開発・デプロイ・運用を一気通貫で行える統合ML/生成AIプラットフォームです。Gemini 2.5 Pro/FlashやClaude、Llamaなど200以上のモデルをModel Gardenから選択し、自社データを使ったRAG構築、ファインチューニング、AIエージェント開発までを同一基盤で完結できます。本番環境で生成AIを運用したい開発チーム、既にGoogle Cloudを活用している企業のDX部門、MLエンジニアが在籍するプロダクト組織に向いた選択肢です。
主要機能
Model Garden:Gemini 2.5 Pro/Flash、Claude、Llama等200超のモデルを統一APIで呼び出し可能。複数モデルの比較検証も1つのIAM権限管理下で完結し、PoCのたびにベンダー契約を結ぶ工数を削減できます。
Agent Builder + Agent Engine:RAG検索、ツール呼び出し、エージェント実行基盤を組み合わせ、社内ナレッジ検索エージェントを数日規模で構築可能。従来MLエンジニア2-3名で1-2ヶ月かかっていた基盤構築が大幅に短縮されます。
ファインチューニング & MLOps:自社データでGeminiを追加学習し、Vertex AI Pipelinesでモデルの学習・評価・デプロイをCI/CD化。AutoMLを使えばノーコードで分類・回帰モデルを構築できます。
エンタープライズ基盤:VPC Service Controls、CMEK、ISO/SOC準拠でデータ越境を制御。エンドポイントSLA付きの本番運用に対応します。
編集部の検証メモ
公開料金は完全従量課金で、Gemini 2.5 Flashは入力100万トークンあたり数十円台から、デプロイはEndpointノード時間$0.75/h〜 と分かれています。AWS BedrockやAzure AI Foundryと比較した差別化点は、Geminiネイティブ統合とGoogle検索グラウンディング、200超モデルの単一基盤運用にあります。本番PoCをGoogle AI StudioからVertex AIに移行することで、SLA・監査ログ・VPC統合が一括で確保でき、内製運用と比べてセキュリティ要件対応で1-2ヶ月の工数削減が想定されます。一方、小規模利用ではEndpointコストが固定費として効くため、月間呼び出し数が少ない用途では割高になりやすい点に注意が必要です。
想定ユーザー
Google Cloudを既に採用しており、生成AIを本番環境でSLA付き運用したいエンタープライズ、複数モデルを横断検証したいML/プロダクトチームに最適です。一方、単発のチャット用途や非エンジニアの個人利用、AWS/Azure中心の組織にはGoogle AI StudioやBedrock/Foundryの方が学習コスト・統合コストの面で適しています。


