
【2026年最新】Copilot Studioの使い方・料金を徹底解説|AIエージェントをノーコードで作る方法
「社内FAQを自動化したい」「自社専用のAIチャットボットがほしい」——そう思ったとき、Microsoft Copilot Studioは最も現実的な選択肢の一つです。プログラミング不要で、Microsoft 365と連携したAIエージェントをローコードで構築できます。
2026年に入り、MCP(Model Context Protocol)対応やComputer Use機能、マルチエージェントシステムなど大幅な機能強化が進み、単なるチャットボットビルダーからAIエージェント開発基盤へと進化しました。
この記事では、Copilot Studioの基本から料金体系、エージェント作成の具体的な手順、Difyとの比較まで、2026年3月時点の最新情報をもとに解説します。
この記事でわかること
- Copilot Studioとは何か(Microsoft Copilotとの違い)
- 3つの料金プランと選び方(月額¥29,985〜 or 従量課金$0.01/クレジット)
- エージェント作成の5ステップ(具体的な手順付き)
- 2026年の最新機能(MCP・Computer Use・マルチエージェント)
- Difyとの使い分け
- 60日間無料トライアルの始め方
30秒で結論
- Microsoft 365をすでに使っている企業なら、Copilot Studioが最短ルート。Teams連携、SharePointナレッジ活用がそのまま使える
- 料金はM365 Copilotライセンス($30/ユーザー/月)に含まれる。社内利用ならこれだけでOK。外部公開が必要な場合のみスタンドアロンプラン(25,000クレジット$200/月)を追加
- ノーコードで社内FAQエージェントなら数時間で構築可能。コニカミノルタは半年で3.6人月の業務削減を達成
- オープンソース志向・マルチクラウド派ならDifyのほうが合う。Copilot StudioはMicrosoftエコシステムにロックインされる
Copilot Studioとは?Microsoft Copilotとの違い

Copilot Studioは、Microsoftが提供するAIエージェント開発のローコードプラットフォームです。もともと「Power Virtual Agents(PVA)」として提供されていたサービスが、2023年に生成AI機能を統合してリブランドされました。
ポイントは、Microsoft Copilot(Copilot for Microsoft 365)との役割の違いです。
Microsoft Copilotは、Word・Excel・Teams・OutlookなどのOfficeアプリに組み込まれたAIアシスタント。「このExcelのデータをグラフにして」「このメールの返信を書いて」といった、既存アプリ内での作業を補助するのが役割です。
Copilot Studioは、その名の通り「スタジオ(制作ツール)」。自社専用のAIエージェントをゼロから設計・構築・公開するためのプラットフォームです。社内FAQ対応ボット、顧客向けチャットサポート、業務プロセスの自動化エージェントなど、用途に合わせたカスタムAIを作れます。
| 項目 | Microsoft Copilot | Copilot Studio |
|---|---|---|
| 役割 | Officeアプリ内のAIアシスタント | カスタムAIエージェントの開発基盤 |
| 対象ユーザー | 全社員 | エージェント開発者・IT管理者 |
| カスタマイズ性 | 限定的 | 高い(フロー・ナレッジ・トピック設計) |
| 公開先 | Office内 | Teams・Web・SNS・カスタムチャネル |
| プログラミング | 不要 | 不要(ローコード) |
📌 ポイント: Copilot Studioは「Microsoft版のDify」と考えるとわかりやすい。ただし、Microsoftエコシステムとの統合が圧倒的に深い。
Copilot Studioの料金プラン【2026年3月最新】

Copilot Studioの料金体系は3つの選択肢があり、少しわかりにくい構成になっています。ここで整理します。
プラン1:Microsoft 365 Copilotに含まれる使用権(追加費用なし)
対象: すでにM365 Copilotライセンスを持つユーザー
- 価格: $30/ユーザー/月(約¥4,500)※M365 Copilotの料金に含まれる
- できること: 社内向けエージェントの作成・利用
- 制限: 外部チャネル(Webサイト・SNS等)への公開は不可
- おすすめ: 社内FAQ・業務自動化が目的のほとんどの企業
このプランが最もシンプル。M365 Copilotを契約していれば追加費用なしでCopilot Studioが使えるため、まずはここから始めるのが正解です。
プラン2:スタンドアロンライセンス(クレジットパック)
対象: 外部公開するエージェントを作りたい企業
- 価格: $200/パック/月(約¥29,985)
- 内容: 25,000 Copilotクレジット/パック
- できること: 外部チャネルへの公開、非ライセンスユーザーへの提供
- テナント全体のライセンス(ユーザー単位ではない)
クレジットの消費量はアクションによって異なります。
| アクション | 消費クレジット |
|---|---|
| 生成AI応答(ナレッジ検索付き) | 2クレジット |
| テナントGraphグラウンディング | 10クレジット |
| Power Automateフロー実行 | 1クレジット |
| 定型トピック応答 | 1クレジット |
プラン3:従量課金(Pay-as-you-go)
対象: 利用量が読めない・スモールスタートしたい企業
- 価格: $0.01/Copilotクレジット(約¥1.5)
- Azureサブスクリプションが必要
- 前払い不要、使った分だけ後払い
- 超過によるサービス停止なし
社内FAQボットで月間1,000件の問い合わせに対応する場合、1件あたり平均2クレジット消費で月額約$20(¥3,000)程度。スモールスタートなら十分現実的な価格です。
大規模向け:Microsoft Agent Pre-Purchase Plan(P3)
年間一括前払いで割引が効くプラン。
| ティア | Agent Commit Units | 価格 | 割引率 |
|---|---|---|---|
| Tier 1 | 20,000 | $19,000 | 5% |
| Tier 2 | 100,000 | $90,000 | 10% |
| Tier 3 | 500,000 | $425,000 | 15% |
📌 結論: 社内利用ならM365 Copilotライセンスで十分。外部公開が必要になったら従量課金でスモールスタート。利用量が安定したらクレジットパックに移行、が最もリスクが低い。
60日間無料トライアル
Copilot Studioには60日間の無料試用版があります。Microsoft公式サイトからサインアップするだけで、有料版とほぼ同等の機能を試せます。
https://copilotstudio.microsoft.com
サインアップに必要なもの:
- Microsoftの法人アカウント(職場または学校アカウント)
- 個人のMicrosoftアカウントでは利用不可
Copilot Studioでエージェントを作る5ステップ

実際にCopilot Studioでエージェントを作る手順を解説します。社内FAQエージェントを例に進めます。
ステップ1:サインインとエージェントの説明入力
- copilotstudio.microsoft.com にアクセス
- 法人アカウントでサインイン
- 左メニュー「エージェント」→「新しいエージェント」をクリック
- エージェントの説明を自然言語で入力
社内ITヘルプデスクのエージェントです。
VPN接続、パスワードリセット、ソフトウェアインストールに関する
社員からの問い合わせに回答します。
この説明文がエージェントの基本的な振る舞いを決定します。具体的に書くほど回答品質が上がります。
ステップ2:基本設定の編集
エージェント作成後、以下を設定します。
- 名前: 「ITヘルプデスクBot」など、用途がわかる名前
- アイコン: ブランドに合ったアイコン
- 指示(Instructions): エージェントの振る舞いを詳細に定義
Instructionsの書き方が回答品質を最も左右する設定です。
# 回答ルール
- 社内IT関連の質問にのみ回答してください
- 回答は簡潔に、200字以内で
- わからない質問は「IT部門(内線: 1234)に直接お問い合わせください」と案内
- 機密情報(パスワード、アクセスキー等)は絶対に回答に含めない
# 回答スタイル
- 丁寧語で回答
- 手順がある場合は番号付きリストで提示
- 参照ドキュメントがある場合はリンクを含める
ステップ3:ナレッジソースの追加
エージェントが参照するデータを設定します。Copilot Studioは以下のナレッジソースに対応しています。
| ナレッジソース | 用途 | コスト |
|---|---|---|
| SharePointサイト | 社内ドキュメント・Wiki | 低(2クレジット/回答) |
| 公開Webサイト | FAQ・製品ページ | 低 |
| ファイルアップロード | PDF・Word・Excel | 低 |
| テナントGraphグラウンディング | M365全体のデータ | 高(10クレジット/回答) |
おすすめの組み合わせ: SharePointをメインソース + 公開Webサイトで補完。テナントGraphは強力だがコストが高いので、限定的に使用。
設定手順:
- エージェント編集画面で「ナレッジ」タブを選択
- 「ナレッジソースの追加」をクリック
- SharePointサイトのURLを入力(例:
https://contoso.sharepoint.com/sites/IT-Knowledge) - インデックス作成が完了するまで数分待つ
ステップ4:テストと改善
Copilot Studioにはリアルタイムのテストパネルが組み込まれています。
- 右側の「テスト」パネルでエージェントに質問を送信
- 回答の正確さ・トーン・参照元を確認
- 不正確な回答があれば、Instructionsの調整またはナレッジソースの追加で改善
テストで確認すべき3パターン:
- 正常系: 「VPN接続方法を教えて」→ 正確な手順が返るか
- 範囲外: 「今日の天気は?」→ 適切に断れるか
- 曖昧な質問: 「ログインできない」→ 状況を聞き返せるか
ステップ5:公開
テスト完了後、エージェントを公開します。
社内向け公開先:
- Microsoft Teams(最も一般的)
- SharePointサイトへの埋め込み
- Microsoft 365 Copilot内
外部向け公開先(スタンドアロンライセンスが必要):
- 自社Webサイト
- Facebook Messenger
- カスタムWebチャット
- LINE(カスタムチャネル経由)
Teams公開の場合、管理者による承認後、組織内のすべてのユーザーがTeams上でエージェントにアクセスできるようになります。
2026年の注目新機能
Copilot Studioは2026年に入ってから大幅な機能強化が進んでいます。特に注目すべき新機能を紹介します。
MCP(Model Context Protocol)対応
2026年3月にプレビュー、4月にGA(一般提供)予定。外部のMCPサーバーに接続して、エージェントの能力を大幅に拡張できます。
たとえば、社内のデータベースやCRMシステムにMCPサーバーを立てれば、Copilot Studioのエージェントからリアルタイムでデータを参照・更新できるようになります。これは、これまでPower Automateを経由する必要があった外部連携を、より直接的かつ柔軟にする大きな進化です。
Computer Use(コンピューター操作)
2025年5月にプレビュー開始、2026年5月にGA予定。エージェントがWebブラウザやデスクトップアプリを直接操作できる機能です。
APIが用意されていないレガシーシステムとの連携や、Webフォームの自動入力などに活用できます。人間が画面を見ながら操作するのと同じ方法でエージェントがアプリを操作するため、システム改修なしで自動化が実現します。
マルチエージェントシステム
複数のエージェントが連携して、より複雑なタスクを処理できるようになりました。たとえば:
- 受付エージェント: ユーザーの問い合わせを分類
- ITエージェント: 技術的な問題を解決
- 人事エージェント: 勤怠・福利厚生の質問に回答
受付エージェントが問い合わせ内容を判断し、適切な専門エージェントにルーティングする、という構成が可能です。
Claude・GPT-5モデルの選択
Copilot Studioで使用するAIモデルをMicrosoftのデフォルトモデル以外からも選択できるようになりました。Anthropic ClaudeやOpenAI GPT-5など、用途に応じて最適なモデルを選べます。
Copilot Studio vs Dify:どちらを選ぶべきか

AIエージェント開発プラットフォームとして、Copilot Studioの最大の競合はオープンソースのDifyです。両者の違いを整理します。
| 比較項目 | Copilot Studio | Dify |
|---|---|---|
| 提供形態 | SaaS(Microsoft管理) | オープンソース / クラウド |
| 料金 | $30/ユーザー/月〜 | 無料(セルフホスト)/ $59/月〜 |
| ノーコード | ◎(GUI中心) | ◎(GUI中心) |
| Microsoft連携 | ◎(ネイティブ) | △(API経由で可能) |
| LLMモデル選択 | 限定的(拡大中) | ◎(100+モデル対応) |
| RAG構築 | ◎(SharePoint直結) | ◎(多様なベクトルDB対応) |
| セルフホスト | × | ◎(Docker/K8s) |
| データ主権 | Microsoftクラウド | 完全自社管理可能 |
| 外部チャネル | Teams・Web・SNS | API・Webチャット |
| ワークフロー | Power Automate連携 | ビジュアルワークフロー内蔵 |
Copilot Studioが向いている企業
- Microsoft 365を全社導入済みで、TeamsやSharePointが日常のインフラ
- IT部門のリソースが限られていて、インフラ管理を減らしたい
- セキュリティ・コンプライアンス要件が厳しく、Microsoftの認証基盤に乗りたい
- 社内向けのエージェントがメインの用途
Difyが向いている企業・個人
- マルチクラウド・ベンダーロックイン回避を重視
- 複数のLLMを自由に切り替えたい(コスト最適化・性能比較)
- セルフホストでデータを完全自社管理したい
- スタートアップ・個人開発者でコストを最小限にしたい
📌 結論: 「Microsoftの会社か、そうでないか」で判断するとシンプル。M365環境が整っているならCopilot Studioの導入コストは圧倒的に低い。マルチクラウドや完全なカスタマイズ性を求めるならDify。
Copilot Studioの活用事例
事例1:社内FAQエージェント(最も一般的)
コニカミノルタでは、社内のITヘルプデスクにCopilot Studioを導入。SharePointに蓄積された社内ナレッジをナレッジソースとして設定し、Teams上でエージェントを公開しました。
成果: 半年で3.6人月の業務削減。問い合わせの約60%をエージェントが自動回答し、IT部門の負荷を大幅に軽減。
事例2:顧客対応チャットボット
Webサイトに埋め込んだエージェントで、製品のFAQ対応や問い合わせの一次受付を自動化。Power Automateと連携させ、問い合わせ内容をCRMに自動登録する構成も可能です。
事例3:業務プロセスの自動化
新入社員のオンボーディングプロセスを自動化。エージェントが新入社員に必要な情報を段階的に案内し、必要なアカウント申請をPower Automate経由で自動実行します。
Copilot Studioを始める前に確認すべき3つのこと
1. ライセンスの確認
Copilot Studioを使うには、最低限以下のいずれかが必要です。
- Microsoft 365 Copilotライセンス($30/ユーザー/月)
- Copilot Studioスタンドアロンライセンス($200/パック/月)
- 従量課金(Azureサブスクリプション必要)
- 60日間無料トライアル
M365のBusiness Standard(¥1,560/月)以上のプランを契約していることが前提です。
2. SharePointの整備
Copilot Studioの回答品質はナレッジソースの質に直結します。SharePointに社内ドキュメントが整理されていない状態でエージェントを作っても、まともな回答は返りません。
先にやるべきこと:
- FAQ・マニュアル・手順書をSharePointに集約
- 情報の鮮度を確認(古い情報があるとエージェントが誤回答する)
- ドキュメントの構造化(見出し・箇条書きを使う)
3. 利用範囲の定義
「何でも答えるエージェント」を作ろうとすると失敗します。まずは1つの業務領域に絞ってスタートしましょう。
良い例:
- 「ITヘルプデスクの定型質問に回答する」
- 「経費精算の手順を案内する」
- 「会議室の予約方法を教える」
悪い例:
- 「社内のあらゆる質問に答える」(範囲が広すぎて品質が保てない)
よくある質問(FAQ)
Q: Copilot Studioは無料で使えますか?
A: 60日間の無料トライアルがあります。トライアル後は、Microsoft 365 Copilotライセンス($30/ユーザー/月)に含まれる使用権か、スタンドアロンライセンス($200/パック/月)、または従量課金($0.01/クレジット)のいずれかが必要です。個人のMicrosoftアカウントでは利用できません。
Q: Power Virtual Agents(PVA)とCopilot Studioは何が違いますか?
A: Copilot Studioは、Power Virtual Agentsの後継サービスです。PVAの全機能に加え、生成AI応答、MCP対応、Computer Use、マルチエージェントなどが追加されています。既存のPVAボットはCopilot Studioでそのまま動作します。
Q: プログラミングの知識は必要ですか?
A: 基本的なエージェント作成にはプログラミング不要です。GUIでの操作で完結します。ただし、高度なカスタマイズ(Power Automateフローの設計、カスタムコネクタの作成)では、ある程度の技術的な理解があると有利です。
Q: 日本語対応していますか?
A: はい。Copilot Studioの管理画面・エージェントともに日本語に対応しています。ただし、一部の生成AI連携機能では英語のプロンプトのほうが精度が高い場合があります。通常の社内FAQ用途であれば、日本語で問題なく運用できます。
Q: Copilot StudioとDifyのどちらを選ぶべきですか?
A: Microsoft 365を導入済みで社内利用が中心なら、Copilot Studioが導入コスト・運用負荷ともに低くおすすめです。マルチクラウド・セルフホスト・複数LLMの自由な選択を重視するならDifyが向いています。詳しくは本記事の比較セクションを参照してください。
Q: Teams以外のチャネルにも公開できますか?
A: M365 Copilotライセンスに含まれる使用権では、Microsoft 365内のチャネル(Teams・SharePoint・Copilot Chat)のみです。Webサイト・Facebook Messenger・LINEなどの外部チャネルに公開するには、スタンドアロンライセンスまたは従量課金プランが必要です。
Q: セキュリティは大丈夫ですか?
A: Copilot StudioはMicrosoftのエンタープライズセキュリティ基盤上で動作します。Azure Active Directoryによる認証、データ暗号化、監査ログ、DLP(データ損失防止)ポリシーに対応。GDPRやISO 27001などの国際基準にも準拠しています。データはMicrosoftクラウド内に保持され、リージョン指定も可能です。
