
旅行代理店向けAIツールおすすめ7選|旅程・返信・提案資料の3業務で選ぶ (2026年版)
この記事のポイント
旅行代理店の仕事は、地味に文章と調べものが多いです。1件の受注で、現地情報を調べ、旅程を組み、客先に出す提案文を書く。月数十から数百件の手配を回す店なら、ここが時間を食う最大の場所です。
AI(人工知能)ツールは、この「調べる・書く・整える」を肩代わりする道具として2026年に実用域へ入りました。ただし旅行業界向けに作られたものは少なく、汎用ツールを業務に合わせて使いこなすのが現実解になります。
この記事では、旅程作成・問合せ対応・提案資料という3つの実務に絞って、いま入れる価値のある7本を選びました。価格や日本語対応は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。
旅行AIツールとは?まず定義から

旅行AIツールとは、行き先や予算などの条件を文章で伝えると、旅程の案・調査結果・提案文などを自動で作ってくれるソフトのことです。多くは「AIへの指示文」(やってほしいことを書いた文章。専門的には英語でプロンプトと呼びます)を打ち込むと、数秒で下書きが返ってきます。
旅行業界向けの専用品は世界でも数えるほどしかありません。海外では旅程に特化した比較記事も出ていますが、上位に並ぶのはMindtripやWanderlogといった消費者向けの「旅行プランナー」が中心で、代理店の受注業務まで面倒を見る設計ではありません。
だから本記事は、汎用の生成AIを「旅行代理店の道具」として使い回す前提で選んでいます。
旅行代理店がAIで解決できる3つの悩み

現場の悩みは、ほぼ次の3つに集約されます。AIが効くのもこの3カ所です。
旅程作成の手作業、問合せ対応の長文化、客先へのプラン提案資料。どれも「考える」より「書き起こす・整える」の比率が高い業務です。ここがAIの得意分野と重なります。
| 悩み | 何が大変か | AIで変わること |
|---|---|---|
| 旅程作成 | 移動時間・営業時間の組み合わせを手で調整 | 条件を渡せば日程案を一気に下書き |
| 問合せ対応 | 1件ずつ長文を書く、深夜の返信も発生 | 返信文の叩き台を数秒で用意 |
| 提案資料 | 客先用にきれいに整える時間がない | 文章とビジュアルの素案を自動生成 |
逆に言えば、AIが万能なわけではありません。最終的な料金確定や予約は人が握ります。表のとおり、AIは「素案づくり」までと割り切ると失敗しにくいです。
旅行AIツールの選び方は?5つの基準
選定でブレないために、見るべき軸は5つだけに絞っていいです。全部入りを探すより、自社の弱点を埋める1本を足す発想が早い。
- 日本語の自然さ — 客先に出す文章をそのまま使える品質か
- 調べものの正確さ — 出典(情報の出どころ)を示せるか
- 料金 — 1人あたり月額がチームで現実的か
- データの扱い — 入力した顧客情報が学習に使われない設定があるか
- 既存業務との接続 — Gmailや地図、資料作成とつながるか
この5つを各ツールに当てはめると、おのずと役割分担が見えてきます。次の比較表がその答えです。
| 選定軸 | 重視する場面 | 強いツールの例 |
|---|---|---|
| 日本語の自然さ | 客先文書・提案文 | Claude / ChatGPT |
| 調べものの正確さ | 現地情報・最新ニュース | Perplexity / Felo |
| 既存業務との接続 | 日程調整・メール | Gemini |
| 翻訳 | 海外手配先とのやり取り | DeepL |
| 資料のビジュアル化 | プラン提案書 | Canva |
旅行代理店向けAIツールおすすめ7選(比較表)
まず全体像を表で示します。汎用3本(ChatGPT・Gemini・Claude)を軸に、専用機4本を足す構成が現実的です。
| ツール | 主な用途 | 無料枠 | 日本語 | 料金の目安 |
|---|---|---|---|---|
| ChatGPT | 旅程・返信の万能機 | あり | ◎ | 無料〜Go ¥1,400/Plus ¥3,000 |
| Gemini | Google連携・調整 | あり | ◎ | 無料〜AI Plus ¥725/AI Pro ¥2,900 |
| Claude | 長文の提案資料 | あり | ◎ | 無料〜Pro $20 |
| Perplexity | 出典付きリサーチ | あり | ○ | 無料〜有料プランあり |
| Felo | 日本語リサーチ | あり | ◎ | 無料〜Pro 月2,099円 |
| DeepL | 翻訳 | あり | ◎ | 無料〜有料プランあり |
| Canva | 提案資料の作成 | あり | ◎ | 無料〜プロ ¥1,180 |
料金は各社で改定が頻繁です。ChatGPTは日本向けが円建てに移行し、GoogleもAI Plusを2026年6月に¥1,200から¥725へ引き下げました。導入前に公式の最新価格を必ず確認してください。
以下、7本を1つずつ見ていきます。
① ChatGPT — 旅程作成と問合せ返信の万能選手
ChatGPTは、旅程の下書きから問合せ返信まで幅広くこなす万能機です。迷ったらまずこれ、で外しません。
「家族4人、沖縄3泊、予算20万、子ども連れで移動少なめ」のように条件を文章で渡すと、日程案を組んで返してきます。客先からの問合せメールを貼り付け、「丁寧な返信文の叩き台を作って」と頼む使い方も強い。
日本向けの料金は円建てで、無料 ¥0 / Go ¥1,400 / Plus ¥3,000 / Pro ¥16,800 という並びです。業務で毎日使うならGoかPlusから始めれば足ります。画像から文字を読み取る使い方を深掘りしたいなら、AI OCRツールの選び方も参考になります。
正直、最初の1本としては一択に近いです。
② Gemini — Google地図・Gmailと地続きで使える
GeminiはGoogleのAIで、地図・Gmail・カレンダーと地続きで動くのが効きます。旅程の移動時間を考えるとき、地図情報と相性がいい。
日本向けの有料プランは Google AI Plus が¥725/月、Google AI Pro が¥2,900/月です。すでにGoogle Workspaceで業務を回している店なら、メールやスケジュール調整との往復が減ります。
問合せの一次対応をGmail上で素早く整えたい店に重宝します。
③ Claude — 長文の提案資料づくりに強い
Claudeは長い文章を破綻なく書くのが得意で、客先向けの提案資料づくりに向きます。団体や法人の手配で、説明が長くなる案件ほど差が出ます。
一度に読める文章の長さ(専門的にはコンテキストウィンドウと呼び、AIが一度に扱える文章量のことです)が大きく、過去のやり取りや条件をまとめて渡しても筋を見失いにくい。提案書のトーンを「丁寧だが堅すぎない」と指定すれば、その通りに寄せてきます。
個人向けはProが月$20(年払いは一括$200で月$17相当)です。無料プランでも下書き用途なら十分試せます。
④ Perplexity — 出典付きで現地情報を調べる
Perplexityは、答えに出典リンクを付けて返す調べもの特化のAIです。現地の最新情報を裏取りしたいときに向きます。
「○○国の入国に必要な書類は?」のように聞くと、参照元のサイトを示しながら答えます。AIはときどきそれっぽい嘘を返すこと(専門的にはハルシネーションと呼びます)がありますが、出典が付いていれば自分で一次情報を確認できます。
旅行業では情報の鮮度が信頼に直結します。裏取りの手間を減らす道具として地味に効きます。
⑤ Felo — 日本語のリサーチに特化
Feloは日本語の調べものに強い検索型AIで、国内の旅行情報を当たるときに使いやすいです。日本語の出典を拾う精度が持ち味です。
国内の宿・交通・イベント情報を、日本語ソース中心にまとめたいときに向きます。使い方の全体像はFeloの使い方ガイドにまとめてあります。
PerplexityとFeloは似た役割ですが、海外情報はPerplexity、国内はFeloと使い分けると無駄がありません。
⑥ DeepL — 海外手配メールの翻訳
DeepLは翻訳に特化したツールで、海外の手配先とのメールで重宝します。個人手配で現地ホテルや現地手配会社とやり取りする店に効きます。
汎用AIでも翻訳はできますが、DeepLは文章の自然さと用語の安定感で一歩抜けます。受信した英文の意図を取り違えると手配ミスにつながるため、翻訳専用機を1本持っておく価値はあります。
無料枠でも日常のメール翻訳は十分回ります。
⑦ Canva — プラン提案資料のビジュアル化
Canvaはデザインツールで、AI機能を使えば提案資料のビジュアルを素早く整えられます。文章はできても見栄えで止まる、という店に効きます。
旅程表やプラン提案を、写真とレイアウト込みで体裁よく仕上げられます。テキストの素案はChatGPTやClaude、見た目はCanva、という分業が現実的です。日本向けのCanvaプロは¥1,180/月です。
画像生成の仕組みをもっと知りたいならComfyUIとStable Diffusionの比較も覗いてみてください。
料金はいくら?主要ツールの費用比較
業務利用は1人あたり月額1,000〜3,000円台が中心レンジです。無料枠でも入口は十分試せます。
主要サービスは2026年に入っても価格改定が続いています。ChatGPTは日本向けが円建てに移行し、GoogleはAI Plusを2026年6月に¥1,200から¥725へ引き下げました。下表は2026年8月時点の整理で、金額は必ず公式で再確認してください。
| ツール | 無料プラン | 有料の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ChatGPT | あり | Go ¥1,400 / Plus ¥3,000 | 日本向けは円建て |
| Gemini | あり | AI Plus ¥725 / AI Pro ¥2,900 | 2026年6月に値下げ |
| Claude | あり | Pro $20(年払いで月$17相当) | 長文の提案資料向き |
| Perplexity | あり | 有料プランあり | 出典付き検索 |
| Felo | あり | Pro 月2,099円 | 日本語リサーチ |
| DeepL | あり | 翻訳量で有料 | 業務翻訳向き |
| Canva | あり | プロ ¥1,180 | 提案資料の体裁づくり |
数十件規模なら無料枠と有料1〜2本、数百件規模ならチーム全員分の有料契約、というのが費用感の目安になります。
旅行業法とAI利用で注意すべきことは?
AIに任せていいのは「素案づくり」までで、手配の確定と顧客情報の扱いは人が握ります。ここは旅行業法の観点でも外せません。
AIが出した旅程や料金は下書きにすぎません。実際の予約可否・料金・在庫は、必ず正規の手配ルートで人が確認します。AIの料金提示をそのまま客先に約束すると、取り違えがあったときに責任問題になります。
顧客の個人情報(氏名・連絡先・パスポート情報など)を安易にAIへ貼らないこと。主要3社は法人向けプランで「入力データを学習に使わない」設定を提供していますが、設定の確認は導入時の必須作業です。
迷ったら、社内で「AIに入れていい情報・ダメな情報」の線引きを1枚にまとめておくといいです。
AIで旅程作成はどこまで任せられる?
旅程づくりは「7割AI・3割人」がちょうどいい配分です。骨格はAIに組ませ、現実の手配と微調整は人が引き取ります。
AIは移動時間や定番ルートの組み立ては速いです。一方で、ローカルな臨時休業、最新の運休、客の機微な希望までは拾いきれません。海外の比較記事でも、AI旅程は「ペース配分が非現実的になりがち」という弱点が指摘されています。
だから「AIに叩き台を作らせて、人が現実に合わせて削る」流れが最も速い。ゼロから手で組むより、確実に時短になります。
導入の失敗パターンと回避策は?
つまずく店には共通の型があります。先に知っておけば避けられます。
ありがちな失敗は3つ。①いきなり全業務に広げて消化不良、②出てきた文章を無検証で客先に送る、③無料LINE特典のような周辺情報に振り回される。最後のものは2026年に入って増えた集客手法で、業務選定の役には立ちません。
| 失敗パターン | 起きること | 回避策 |
|---|---|---|
| 全業務に一斉導入 | 誰も使いこなせず形骸化 | まず旅程下書きの1用途に絞る |
| 無検証で客先送付 | 料金・事実の取り違え | 送信前に人が必ず確認 |
| 周辺ノウハウに依存 | 本質的な業務改善が進まない | 公式機能だけで評価する |
要は「狭く始めて、人の確認を挟む」。この2点を守れば大崩れしません。
編集部の評価
旅行代理店にとっての本命は、結局のところ汎用3本(ChatGPT・Gemini・Claude)です。旅行特化を名乗るプランナーは消費者向けに寄っており、受注・添乗・団体手配の現場文書を回す力では汎用AIが上回ります。ここは断言していいです。
おすすめの入り方は明快です。まずChatGPTかGeminiを1本、無料枠で1ヶ月。用途は「旅程の下書き」と「問合せ返信の叩き台」の2つだけに絞ります。手応えが出たら、長文提案にClaude、裏取りにPerplexityとFelo、翻訳にDeepL、資料にCanvaを必要な分だけ足す。最初から7本を抱えるのは消化不良の元で、正直イマイチな結果になりやすいです。
費用は1人あたり月1,000〜3,000円台。月数十から数百件の受注を回す店なら、旅程1件あたり数十分の短縮でも十分に元が取れる試算になります。投資対効果は明確に黒字です。
一方で、旅行業界向けの「専用AI」を期待すると肩透かしを食います。2026年時点で現場の受注業務まで面倒を見る専用品はほぼ存在せず、汎用ツールの使いこなしが勝負になる。ここは正直に伝えておきたい点です。
「叩き台はAI、確定は人」。この役割分担さえ崩さなければ、圧倒的な時短になります。逆に全部任せようとした瞬間に事故ります。地味ですが、この線引きが一番効きます。
よくある質問(FAQ)
Q. 旅行代理店が最初に入れるべきAIツールは?
ChatGPTかGeminiの1本でいいです。旅程の下書きと問合せ返信の叩き台という、効果が出やすい2用途から始めると失敗しにくい。
Q. 無料プランだけでも業務に使えますか?
月数十件規模なら無料枠でも入口は十分回ります。本記事の7ツールはすべて無料プランか無料トライアルがあります。利用量が増えたら有料に上げる判断で問題ありません。
Q. AIが作った旅程や料金をそのまま客に出していいですか?
出してはいけません。AIの提案は下書きで、実際の予約可否・在庫・料金は正規ルートで人が確認します。旅行業法の観点でも、料金の誤提示はトラブルの元になります。
Q. 顧客の個人情報をAIに入力しても大丈夫ですか?
安易に入れないでください。氏名・連絡先・パスポート情報などは原則貼りません。主要3社は法人プランで「入力を学習に使わない」設定を提供しているので、導入時に必ず確認します。
Q. 海外手配のメールはどのツールがいいですか?
翻訳精度ならDeepLが安定します。汎用AIでも訳せますが、手配ミスを避けたいやり取りでは翻訳専用機を1本持っておくと安心です。
Q. リサーチはPerplexityとFeloのどちらを使いますか?
海外情報はPerplexity、国内情報はFeloと使い分けると無駄がありません。どちらも出典を示すので、AIがそれっぽい嘘を返しても自分で裏取りできます。
Q. 料金はどのくらい見ておけばいいですか?
業務利用で1人あたり月1,000〜3,000円台が中心レンジです。価格改定が頻繁なので、契約前に各社公式の最新プランを確認してください。
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各ツールの公式サイト(一次情報)
料金・機能・対応範囲は各社公式が一次情報です。本記事は公開時点の調査にもとづきますが、最新かつ正確な条件は必ず各公式ページで確認してください。
- ChatGPT — 公式サイト(AI PICKSの詳細)
- Gemini — 公式サイト(AI PICKSの詳細)
- Claude — 公式サイト(AI PICKSの詳細)
- Perplexity — 公式サイト(AI PICKSの詳細)
- DeepL — 公式サイト(AI PICKSの詳細)
- Felo — 公式サイト(AI PICKSの詳細)
