フェアユース (Fair Use)
読み: ふぇあゆーす
最終更新: 2026-06-30・AI PICKS編集部
定義
フェアユースとは、著作権で保護されたコンテンツを権利者の許可なく一定条件下で合法的に利用できる米国著作権法上の法理のこと。
フェアユース (Fair Use)とは — 詳しく解説
フェアユースは米国著作権法第107条に定められた法理で、(1)利用目的・性質、(2)著作物の性質、(3)利用量・重要性、(4)市場への影響という4要素を総合判断する。AI分野では生成AIモデルの学習データへの著作物使用が最大の論点となっており、NYタイムズ対OpenAI訴訟(2023年提訴)やGetty Images対Stability AI訴訟が2026年現在も係争中だ。 実運用上の最大の落とし穴は、フェアユースが「事前に確認できない不確実な判断基準」である点にある。米国法でも適用は不確実なうえ、日本には同等の包括規定がなく「著作権法第30条の4」(情報解析目的)で対応するが範囲は限定的だ。現場では「学習データの商用利用許諾の有無」「出力物が原著作物を実質複製していないか」の2点を最低限チェックする必要がある。 AI PICKS で追跡している2026年の相場感として、エンタープライズ向けAIサービスはインデムニティ条項(著作権侵害時の補償条項)を標準提供し始めており、Claude・Gemini・Amazon Bedrockが先行する。事例として、RAGシステムで外部サイトを無断クロールして知識ベースに使うケースは著作権侵害リスクが高く、実運用ではライセンス済みデータソースまたは社内文書のみへの限定を強く推奨する。
フェアユース (Fair Use)の使用例
- 競合他社のWebサイト文章を生成AIで要約し自社資料に転用する行為は、市場への影響が認められフェアユース不成立となるリスクが高い。
- ファインチューニング用データセットに市販技術書を無断スキャンして使用した場合、学習目的であっても著作権侵害となる可能性が高い。
フェアユース (Fair Use)に関連するAIツール
関連用語
「法規制・倫理」の他の用語
AI 開発・利用に伴う倫理的問題 (バイアス / プライバシー / 雇用影響 等)。 EU AI Act など規制も進行中。
AI が学習データの偏りを反映して 差別的・偏った出力を生む現象。
EU AI法とは、EUが2024年に成立させた世界初の包括的AI規制法のこと。AIシステムをリスクレベルで4段階に分類し、高リスク用途には厳格な適合義務を課す。
「AI事業者ガイドライン」とは、経済産業省・総務省が2024年に策定した、AI開発・提供・利用事業者向けの行動指針のこと。リスク管理・透明性確保・ガバナンス体制の構築を求める、日本のAI規制における主要な指針である。
ディープフェイクとは、深層学習を用いて実在する人物の顔・声・動作を別の映像や音声に高精度で合成・置換した偽コンテンツのこと。
電子透かしとは、AI生成コンテンツや著作物に人間には知覚されにくい識別情報を埋め込む技術のこと。生成元の特定・著作権保護・フェイクコンテンツ検出に幅広く活用される。
AI用語辞典をすべて見てみませんか
12カテゴリ・352語以上を体系的に整理しています
辞典トップへ