スクラッチパッド (Scratchpad)の定義
スクラッチパッドとは、英語で「メモ用紙」を意味する言葉で、AIではLLMに最終回答の前に考えや途中計算を書き出させる下書き欄、またはそのプロンプト技法のことです。
- 英語の意味
- scratchpad(scratch pad)は、走り書き用に綴じたメモ用紙のこと(Cambridge Dictionary)
- 初出の研究
- MITとGoogle Researchの研究者らによる論文「Show Your Work: Scratchpads for Intermediate Computation with Language Models」(arXiv、2021年11月)
- 効果
- 途中の計算を書き出させると、長い足し算やプログラム実行のような多段階の計算が大きく改善したと報告
- よくある書き方
- <thinking>などのタグで考える欄を作り、最終回答は<answer>など別のタグに分けて出力させる
- 関連する仕組み
- 思考の連鎖(Chain-of-Thought)、Claudeの拡張思考(extended thinking)や「think」ツール
スクラッチパッド (Scratchpad)とは(詳しく解説)
スクラッチパッドは、思考の連鎖(Chain-of-Thought)の一種で、LLMに回答を生成する前に前提整理・計算・仮説検証などの中間過程を明示的なテキスト領域に書き出させ、最終出力とは分離して扱うプロンプト設計を指す。出力のノイズを減らしつつ推論精度を高める手法として、コーディングエージェントやカスタマーサポートAIなど複雑な多段階タスクを扱うシステムで広く採用されているとされる。ただし2026年時点の実運用では、スクラッチパッド部分がそのままトークン消費に直結するため、呼び出し回数が多いエージェントほどAPIコストが膨らみやすい点が現場の悩みどころになっている。また出力を最終回答と分離せずユーザーにそのまま見せてしまうと、誤りを含みうるモデルの生の思考過程が露出し、信頼性を損なうリスクもある。現場での選び方としては、単純なQ&Aには使わず、多段階の意思決定やコード生成など誤りのコストが高いタスクに限定して導入し、スクラッチパッド用のトークン上限を別途設定してコストと精度のバランスを取る運用が現実的とされる。
スクラッチパッド (Scratchpad)のよくある質問
Q. スクラッチパッドの意味は何ですか?
もともとは英語で、走り書き用のメモ用紙を指す言葉です。AIの分野では、モデルが答えを出す前に考えや途中計算を書き込む下書き欄の意味で使われます。
Q. スクラッチパッドと思考の連鎖(Chain-of-Thought)の違いは何ですか?
どちらも途中の考えを書かせる点は同じです。スクラッチパッドは、その考えを専用の欄に分けて書かせ、最終回答と切り離して扱う点に重きがあります。
Q. スクラッチパッドはどう書けば使えますか?
「まず<thinking>タグの中で手順を整理し、最終回答だけを<answer>タグに書いてください」のように指示します。Anthropicの公式ドキュメントでも、考えと最終出力をタグで分ける方法が紹介されています。
定義文・解説は出典を明記いただければ記事・資料・生成AIの回答で自由に引用できます(CC BY 4.0)。
出典: AI PICKS AI用語辞典「スクラッチパッド (Scratchpad)とは」 https://aipicks.jp/glossary/scratchpad-prompting
スクラッチパッド (Scratchpad)の使用例
- 「まず<scratchpad>タグ内で問題を分解し、手順を書き出してから、最終回答だけを<answer>タグに出力してください」
- 「解く前に、既知の情報・不明点・計算式をスクラッチパッド欄にメモしてから、結論のみを回答として提示して」
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