AIショート動画制作の受注 副業の始め方|規約・権利・確定申告を潰す4ステップ (2026年版)

AIショート動画制作の受注 副業の始め方|規約・権利・確定申告を潰す4ステップ (2026年版)

この記事のポイント

  • 始め方の順番は「①ツールを商用OKにする ②権利ルールを決める ③案件を取る ④お金を記録する」。作る腕を磨くのは、この4つを片づけたあとでいい
  • 一番多い事故は無料プランで作った動画をそのまま納品すること。有料化の月2,000〜6,000円が実質の開業費
  • 相場は1本まるごと3,000〜30,000円、編集のみ1,000〜10,000円。AIが入っても単価はまだ崩れていない
  • 会社員は副業の所得が年20万円超で確定申告。20万円以下でも住民税の申告は別に残る

動画は作れる。でも「無料ツールで作ったものを売っていいのか」「税金はどこから発生するのか」が引っかかって、応募ボタンだけ押せていない。AIショート動画の副業でつまずく人は、ほぼここで止まっています。

答えははっきりしています。始め方の9割は、1本目を納品する前の下ごしらえで決まります。

技術的に「作れる」ことと、商売として「納品していい」ことは別物。ここを混ぜたまま案件を受けた人から順に、アカウント停止や報酬の返金に巻き込まれます。

AIショート動画制作の受注とは、生成AIや自動編集ツールで60秒前後の縦型動画を作り、依頼主に納品して報酬を受け取る副業です。TikTokやYouTube Shorts、Instagram Reels向けの案件が中心で、AI動画生成ツールのランキングに載っているツールを使えば撮影機材はゼロで成立します。


AIショート動画制作の受注とは?|副業として何を売る仕事なのか

AIショート動画制作の受注とは

この副業で売っているのは動画ファイルではありません。「そのまま公開しても問題が起きない状態の動画」です。ファイルはその入れ物にすぎません。

ここを取り違えると、値付けも責任範囲もぶれます。

納品物には3つのものが乗っています。依頼主がその動画を使える権利。公開先のプラットフォーム規約に合っていること。他人の権利を踏んでいないこと。この3点セットで引き受けている自覚が、あとの交渉を全部ラクにします。

受注の形は大きく3つに割れます。どこまで背負うかで、必要な準備がまるで変わります。

  • フルパッケージ(企画・台本・生成・編集・納品まで一括)
  • 編集のみ(素材を受け取って字幕とカットで仕上げる)
  • AI素材生成のみ(Runwayなどで映像クリップだけ作る)

フルパッケージは自由度が高い代わりに、権利処理も品質保証も全部あなたに集まります。編集のみなら素材の権利は依頼主持ちになることが多く、背負うリスクは軽い。初心者が安全に慣れるなら編集のみから入るのが一択です。

稼ぎたい額より先に「どこまで責任を持つか」を決める。ここが決まると、値付けの話が一気に具体的になります。


副業の始め方はどんな順番?|案件応募は3番目に来る4ステップ

始め方の全体像

正しい順番は「①環境の商用化 → ②権利ルール整備 → ③案件獲得 → ④お金の記録」です。多くの人が③から入って、あとから①に引き戻されます。

順序を逆にすると何が起きるか。無料プランで作った動画を納品し、数週間後に規約違反に気づき、報酬を返して実績も消える。減るのは時間だけです。

下の表が、副業として立ち上がるまでの現実的な工程です。全体を頭に入れてから細部に入ってください。

ステップやること期間の目安かかるお金
①環境の商用化有料プラン契約・商用利用の可否を規約で確認1〜3日月2,000〜6,000円
②権利ルール整備素材の出所・音楽・肖像の方針を決める3〜5日0円
③案件獲得実績動画を3本作る・クラウドソーシング登録1〜2週間0円
④お金の記録売上と経費の記録開始・開業届の検討初報酬と同時0円

つまり、1本も納品しないうちに1週間ほど溶かすのが健全なペースです。急いだ人ほど、あとから権利の穴が空きます。

②が決まっていないと、③でどんな案件を受けていいのか判断できません。この順番には理由があります。


ステップ①ツールを商用OKの状態にする|無料プラン納品が最大の事故

ツールの商用化

最初にやるのは、使うツールを1つずつ「商用利用が明示的に認められた契約」に切り替えることです。無料プランのまま納品するのが、この副業で最も多い事故。

無料プランには、だいたい次のどれかが仕込まれています。出力へのウォーターマーク。商用利用の禁止または制限。生成物の権利がサービス側に残る条項。どれも「作れてしまう」ので、契約を読むまで気づきません。

契約前に確認する条項は3つだけです。ツールごとに言い回しは違っても、見る場所は同じ。

  • 生成物の権利が誰に帰属するか(自分に帰属するのか、使用許諾だけなのか)
  • 商用利用がプラン単位で制限されていないか(無料版のみ禁止、というパターンが多い)
  • 第三者へ譲渡・再許諾できるか(依頼主に渡す以上、ここが要る)

3つ目を見落とす人が本当に多いです。「自分が商用利用してよい」と「クライアントに権利ごと渡してよい」は、規約上まったく別の話。制作代行では後者が必要になります。

ツール構成はシンプルなほど事故が減ります。映像生成にRunway、切り抜きと字幕にOpus Clip、仕上げにCapCut、ナレーションにElevenLabs。この4つを商用プランで揃えれば、ひとまず戦えます。

月額がいくらに着地するのかを先に把握したいなら、AIショート動画制作の受注に必要なツールと月額コストを見ておくと、このステップの見積もりがそのまま出ます。

なお、確認した規約は日付つきでスクリーンショットを残してください。規約は静かに変わります。「契約時点ではOKだった」を証明できるのは自分の記録だけ。


ステップ②音楽・肖像・素材の権利を3行ルールに落とす

権利処理は毎回考えると必ず抜けます。案件ごとに判断せず、自分の中で「これしか使わない」という3行ルールを先に決めてしまうのが正解です。

事故が起きやすいのは音楽・人物・元素材の3か所。ここだけ潰せば実務の9割は安全側に倒れます。

音楽は、SNSアプリ内の人気曲をそのまま使うのが定番の落とし穴。個人アカウントの投稿向けに許諾されている楽曲は、企業の宣伝動画では使えないケースが大半です。商用利用可のライブラリか、依頼主が契約している音源に限定してください。

人物は、実在の人の顔・声を似せる方向に一切行かないのが安全。AIで生成した人物であっても、特定の実在人物を想起させる出力は肖像やパブリシティの問題になります。声のクローンは本人の許諾がない限り触らない。ここは例外なしです。

元素材は出所を必ず記録します。依頼主から受け取った写真や動画が、そもそも他所からの拾い物というケースが普通にあります。「この素材の権利は御社にありますか」と一度聞くだけで、責任の所在が変わります。

事故の型起きること潰し方
流行曲をそのまま使用動画の音声ミュート・広告出稿不可商用可ライブラリか依頼主契約の音源のみ
実在人物に似た人物生成削除要請・炎上・損害賠償の請求実在人物を想起させる指示文は使わない
依頼主支給素材の権利不明権利者からの警告が依頼主経由で来る発注時に権利の所在を書面で確認
生成物の再許諾不可納品自体が規約違反になる契約前に譲渡・再許諾の条項を確認

つまり、判断を毎回するのではなく「使っていい箱」を先に作る。これだけで権利まわりの消耗は激減します。

ここまでの整理: ①でツールを商用契約に切り替え、②で音楽・人物・素材の使用範囲を固定する。ここまで終えて初めて、案件に応募していい状態になります。逆に言えば、この2つが空のまま受注した案件は、全部あとで火が出る可能性を抱えたままです。


ステップ③最初の1件の取り方|実績3本とプロフィールで決まる

案件獲得でやることは2つだけです。実績動画を3本作ること。そして、その3本が刺さる場所に置くこと。

実績は架空のブランドで構いません。ただし3本はバラバラにせず、方向を揃えてください。「飲食店の新メニュー紹介」「美容サロンのビフォーアフター」「アプリの機能紹介」のように業種を散らすより、同じ業種で3本のほうが依頼主には刺さります。

理由は単純で、依頼主は「うちの業種を分かっているか」しか見ていないからです。

入口はクラウドソーシングが現実的です。クラウドワークスやランサーズには縦型動画の案件が常時あります。単価は低めから始まりますが、評価がつくまでの助走と割り切る。

提案文で書くのは3つ。使えるツールと商用契約済みであること。納品形式と修正回数。そして納期。この3行が入っているだけで、返信率は目に見えて変わります。

  • ツール構成と商用ライセンスの保有を明記する
  • 修正は2回まで、といった範囲を先に切る
  • 実績3本のリンクを冒頭に置く(最後に置くと見られない)

単価交渉の相場観や、実際にどんな案件が流れているかを知りたいなら、AIショート動画制作の受注単価相場と案件の取り方に事例ベースで整理してあります。応募前に読むと、安値で受けてしまう事故が減ります。

初回の1件は利益を狙わない。評価と、納品フローの実地確認のために使い切るのが正解です。


受注単価の相場はいくら?|工程で分けると値付けが見えてくる

工程別の相場

相場は1本まるごとで3,000〜30,000円、編集のみで1,000〜10,000円が目安です。AIが普及しても、単価そのものはまだ大きくは崩れていません。

「1本まるごと」の幅がここまで開くのは、どこから引き受けるかで中身が変わるからです。下限の3,000円は、台本も素材も支給されて編集だけを担当する案件。企画から素材づくりまで全部を引き受けるなら、下限でも8,000円前後からになります。

依頼主が買っているのが「作業時間」ではなく「公開できる状態」だからです。ここが崩れない限り、生成が速くなっても価格は落ちきりません。

工程を分解すると、自分がどこで稼いでいるのかがはっきりします。

工程相場(1本あたり)AI導入で起きる変化
企画・台本3,000〜10,000円叩き台づくりが数分に短縮
素材の用意(撮影/生成)3,000〜10,000円撮影そのものを省く案件が増加
編集・字幕1,000〜10,000円カットと字幕の自動化で工数減
投稿代行・分析1,000〜3,000円ほぼ手作業のまま残る

上の数字は外注したときの相場です。AIで内製する範囲を広げるほど手元に残る額は増えます。ただしその増えた分は、権利処理と品質保証を肩代わりした対価でもある。安く速く作れることは、リスクを引き受けたことの裏返しです。

月5万円を目標にするなら、単価5,000円で月10本。1本あたり3時間で回せば月30時間です。この数字が現実的かどうかで、続けられるかが決まります。

ツール選定から先に固めたい人は、AIショート動画ツール7選で無料枠の限界まで確認しておくと、原価の見積もりがぶれません。


ステップ④お金の記録と確定申告|20万円という線引き

会社員が副業でこの仕事をする場合、副業の所得が年20万円を超えたら所得税の確定申告が必要です。所得は「売上から経費を引いた額」で、売上そのものではありません。

ここを勘違いして、売上18万円なのに「20万円以下だからセーフ」と経費を記録していない人がいます。逆です。経費を記録していないと、所得が正しく出せません。

そして20万円以下でも住民税の申告は別に残ります。所得税の申告が不要でも、市区町村への住民税申告義務は消えない。ここが一番見落とされる穴です。

副業の年間所得所得税の確定申告住民税の申告
20万円超必要確定申告で兼ねられる
20万円以下不要別途、市区町村へ必要
赤字不要状況により必要

赤字のときの扱いには注意が要ります。会社員の副業は多くの場合「雑所得」に区分され、雑所得の赤字は給与所得と損益通算できません。赤字だから申告すれば源泉徴収された税金が戻る、という話にはならない、ということです。給与と相殺して還付を受けられるのは、その副業が「事業所得」と認められる場合に限られます。自分がどちらに当たるかは、規模や継続性で判断が分かれるため、税務署か税理士に確認するのが確実です。

つまり「20万円以下なら何もしなくていい」は誤り。記録だけは初報酬の日から始めてください。

経費に入れられるのは、ツールの月額、動画編集用のPC、通信費の按分など。レシートと明細を月ごとにフォルダ分けするだけで、確定申告の作業時間は数時間で済みます。

事業として続ける気があるなら、開業届と青色申告承認申請書の提出も検討する価値があります。複式簿記とe-Taxの条件を満たせば青色申告特別控除が使えるため、税額はまとまって変わります。提出には期限があるので、開業したと決めた日を自分で確定させておくこと。

インボイスは、課税売上が1,000万円以下なら登録は任意です。免税事業者のままでも仕事はできます。ただし発注元が課税事業者の場合、仕入税額控除の経過措置が2026年9月末で80%から50%に下がるため、消費税相当分の値引きを打診されることがあります。登録するかは、取引先の顔ぶれを見てから決めれば十分。

副業全体の初期費用と最初の1件までの動きは、AIショート動画制作の受注を副業で始める手順にステップ単位でまとめてあります。お金の流れも含めて通しで確認したい人向けです。


会社員がハマる3つの落とし穴とは?|就業規則・住民税・稼働時間

税務の前に、会社員特有の詰まりどころが3つあります。制度を知っていれば全部回避できるものばかりです。

就業規則は必ず先に読んでください。副業禁止の規定が残っている会社はまだあります。許可制なら申請すれば済む話で、黙って始めて後で発覚するより圧倒的に安い。

住民税の徴収方法は確定申告書の選択欄で決まります。給与以外の所得にかかる住民税を「自分で納付」にしておくと、会社の給与天引き額から副業分が推測されにくくなります。会社に知られたくない場合の基本動作です。

稼働時間は最初に上限を決める。ショート動画は1本あたりの単価が小さいぶん、本数で稼ぐ構造になります。時給に換算せず本数だけ追うと、平日夜が全部溶けます。

  • 就業規則の副業条項を先に確認する(許可制なら申請)
  • 確定申告時に住民税を「自分で納付」にする
  • 週の稼働上限を先に決めて、超える案件は断る

制度上の詰まりは、知っていれば全部避けられます。避けられないのは、時間の使い方を決めなかったときだけ。


編集部の評価|安全側に倒してから始める人が結局いちばん速い

この副業の評価を率直に書くと、参入のしやすさは破格、続けやすさは案件次第、そして事前準備を飛ばした人の期待値は正直イマイチ、というのが妥当なところです。

まず良い点。撮影機材も編集スタジオも要らず、月2,000〜6,000円のツール契約だけで受注側に立てる構造は圧倒的です。10年前の動画制作からすると、参入障壁はほぼ消えています。

一方で、単価が1本3,000〜30,000円という帯にとどまる以上、月5万円を超えたあたりから「本数を増やす」以外の伸ばし方が要ります。投稿代行や分析までセットにするか、業種特化で単価を上げるか。ここを設計せずに始めると、半年で消耗して止まります。

そして最も評価が割れるのが権利と規約の扱いです。無料プランのまま納品して報酬を返した、という話はこの領域で繰り返し起きています。有料プランへの切り替えは支出ではなく、事故の保険料。ここを渋る理由は見当たりません。

結論として、始める価値は十分にあります。ただし順番は動かさないこと。①商用化、②権利ルール、③案件、④お金の記録。この4つを飛ばさない人が、結果として一番速く月5万円に届きます。


よくある質問(FAQ)

Q. 無料プランで作った動画を納品するのは、本当にダメですか?

多くのサービスで規約違反になります。無料プランは商用利用そのものを制限しているか、生成物の権利をサービス側に残している場合が一般的です。契約ページの「商用利用」と「権利帰属」の2つの条項を読めば、そのプランで納品していいか判断できます。有料化の月2,000〜6,000円が実質の開業コストだと考えてください。

Q. 動画編集の経験がなくても受注できますか?

編集のみの案件からなら可能です。CapCutOpus Clipは台本や長尺素材から字幕つきの縦型動画をほぼ自動で作れるため、操作の習得は数日で足ります。ただし技術より先に、規約と権利の理解のほうが受注の可否を決めます。

Q. 副業の所得が20万円以下なら、何もしなくていいですか?

所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は別に必要です。所得税と住民税は別の制度で、20万円ルールが適用されるのは所得税だけ。市区町村の窓口かサイトで申告方法を確認してください。売上と経費の記録は、金額にかかわらず初報酬の日から始めるのが安全です。

Q. 会社に副業がバレない方法はありますか?

確定申告時に、給与以外の所得にかかる住民税を「自分で納付」に選ぶことで、会社の給与天引き額から推測されにくくなります。ただし就業規則で副業が禁止または許可制になっている場合、隠すこと自体がリスクです。先に規定を確認して、必要なら申請するほうが安く済みます。

Q. AIで作った動画の著作権は誰のものになりますか?

日本では、人がどれだけ創作的に関わったかで判断が変わります。実務上より重要なのは、使ったツールの規約でどう定められているかです。生成物が自分に帰属するのか、使用許諾だけなのか、第三者に譲渡できるのか。この3点が契約時点でどうなっているかを確認し、日付つきで記録を残してください。


次に読むならこれ: 準備の目処が立ったら、AIショート動画制作の受注単価相場と案件の取り方へ。この記事で潰した規約と権利の土台があるほど、単価交渉で引かずに済みます。

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