Tradosとは

Tradosは、翻訳メモリ(TM)とAI翻訳を組み合わせた業界標準のCAT(Computer-Assisted Translation)ツールです。RWS社(旧SDL)が提供し、グローバルな翻訳サプライチェーンで広く採用されています。過去の翻訳資産を蓄積・再利用しながら、用語集や品質チェック機能で一貫性のある高品質な翻訳を実現。社内ローカライズチーム、翻訳会社、個人翻訳者の連携を一元化したい企業や、専門分野で大量の多言語ドキュメントを継続的に扱うプロ翻訳者に向けた本格派ソリューションです。

主要機能

翻訳メモリ(TM)による再利用:過去訳をセグメント単位で蓄積し、類似文を自動提示。マニュアル改訂など反復が多い案件では、ゼロから訳す場合と比べて作業時間を30〜70%短縮できるケースが報告されています。

用語ベース(MultiTerm):社内・業界用語を辞書化し、訳文中で自動チェック。専門用語の表記ゆれを抑え、レビュー工程の差し戻しを削減します。

AI機械翻訳統合(Language Weaver):ニューラルMTをTMと組み合わせ、未訳セグメントに下訳を自動生成。ポストエディット運用で全体スループットを引き上げます。

QAチェッカー:分節検証、数字・タグの整合、句読点、不統一などを自動検出。納品前チェック工数を大幅に圧縮できます。

編集部の検証メモ

公開されている料金プランと機能要件をリサーチした結果、Tradosは「個人翻訳者向け(Freelance/Go)」「翻訳会社向け」「企業向け」の3階層で展開されており、買い切り型ライセンスとサブスクリプションの両方が選択可能です。memoQやPhrase(旧Memsource)と比較すると、ファイル形式対応の広さと業界デファクトとしての互換性で優位があり、翻訳会社とのデータ授受がスムーズに進む点が差別化要素です。1日2,000ワード規模の継続案件でTMヒット率が50%まで育てば、外注換算で月数十時間規模の工数削減につながる試算となり、初期投資は半年〜1年で回収しやすい水準です。

想定ユーザー

マニュアル・契約書・医薬/IT文書など、専門用語と一貫性が問われる文書を継続的に扱う翻訳会社、社内ローカライズ部門、プロ翻訳者に向きます。一方、単発・短文の翻訳や、UIの日本語対応・低コストを最優先する個人ユーザーには、より軽量なクラウドCATの方が適しています。