Lost in the Middle (中間情報の見落とし)
読み: ろすといんざみどる(ちゅうかんじょうほうのみおとし)
最終更新: 2026-07-27・AI PICKS編集部
定義
Lost in the Middleとは、長いコンテキストをLLMに与えた際、冒頭や末尾の情報は正しく参照できるのに、中間に位置する情報ほど見落とされやすくなる現象のこと。
Lost in the Middle (中間情報の見落とし)とは — 詳しく解説
Lost in the Middleは、2023年にスタンフォード大学の研究チームが報告した現象で、LLMに長いテキストを入力した場合、関連情報が文書の冒頭または末尾にあるときは正答率が高く、中間に埋もれているときは参照精度が大きく低下する傾向を指す。Transformerのアテンション機構が持つ構造的な特性に起因するとされ、コンテキストウィンドウが数十万トークン規模まで拡大した2026年時点でも根本的には解消されていないとされる。RAG(検索拡張生成)を実運用する現場では、検索結果をそのまま多く詰め込むほど回答精度が落ちるという落とし穴があり、重要なチャンクを先頭・末尾寄りに並べ替える、上位数件に絞り込む、要約してから渡すといった対策が定着している。長文をそのまま投げるほうがコストは低く見えるが、精度低下による手戻りや再検索のコストを踏まえると、チャンク選定と並べ替えを組み込む設計を選ぶのが現場での相場感になっている。
Lost in the Middle (中間情報の見落とし)の使用例
- 100ページのPDFを丸ごと投入すると、中盤に書かれた重要な数値をLLMが見落とし誤った回答を返すことがある。
- RAGで検索結果を上位20件そのまま渡すより、上位5件に絞り重要情報を先頭に配置した方が回答精度が上がる。
Lost in the Middle (中間情報の見落とし)に関連するAIツール
関連用語
「LLM / 言語モデル」の他の用語
Artificial Intelligence の略。人間の知能をコンピュータで再現する技術全般を指す。
Large Language Model の略。 膨大なテキストで学習した文章生成 AI。 ChatGPT / Claude / Gemini が代表例。
AI がそれっぽい嘘をつく現象。 学習データに無い情報を推測で生成してしまう。
AI が一度に扱える文章の長さ。 トークン数で表現される (例: Claude Opus 4.7 は 1M トークン)。
AI が扱う文字のかたまり。 日本語は 1 文字 ≒ 1 トークン、 英語は単語 ≒ 1 トークン。 料金計算の単位でもある。
文章・画像・音声・動画 を新規に作り出す AI 技術。 ChatGPT 以降の AI ブームの主役。
AI用語辞典をすべて見てみませんか
12カテゴリ・1063語以上を体系的に整理しています
辞典トップへ