音高推定 (Pitch Detection / F0)の定義
F0(エフゼロ、基本周波数)とは、声や楽器の音が1秒間にくり返す基本の回数で、人が感じる音の高さのもとになる値のことです。音声からこのF0を時間ごとに求める技術を音高推定(Pitch Detection)と呼びます。
- 英語表記
- F0=Fundamental frequency(基本周波数)。音高推定はPitch Detection、Pitch Estimation、Pitch Trackingとも
- 単位
- Hz(ヘルツ)。値が大きいほど高い音に聞こえる
- 代表的な古典手法
- YIN(de Cheveigné・河原英紀、2002年)。自己相関法をもとにした推定手法
- 代表的なAI手法
- CREPE(2018年、ICASSP 2018)は波形から直接F0を推定するCNN。RMVPE(INTERSPEECH 2023)は伴奏入りの曲から歌声のF0を推定
- 主な用途
- AIボイスチェンジャー・歌声変換、音声合成、ピッチ補正、自動採譜、カラオケ採点
- 使われている例
- 歌声変換ツールRVC(Retrieval-based Voice Conversion WebUI)はF0の抽出にRMVPEを採用
音高推定 (Pitch Detection / F0)とは(詳しく解説)
F0(基本周波数)は、声や楽器の音がくり返す基本の速さを表す値です。単位はHzで、値が大きいほど高い音に聞こえます。音高推定(Pitch Detection)は、録音した音声の波形からこのF0を時間ごとに求め、声の高さの動きを線のようなデータにする技術です。 古くからの代表的な手法が、2002年に発表されたYINです。音の波形が自分自身とどれだけ似ているか(自己相関)を手がかりに周期を見つけます。2018年には、波形から直接F0を推定するCNNのCREPEが登場しました。2023年のRMVPEは、伴奏が入った曲のままでも歌声のF0を推定できるのが特徴です。 身近な用途は、AIボイスチェンジャーや歌声変換です。歌声変換ツールのRVCはF0の抽出にRMVPEを使っています。元の歌の抑揚やメロディをF0として取り出し、変換後の声でも同じ高さで歌わせる仕組みです。ほかにも音声合成、ピッチ補正、自動採譜、カラオケ採点の土台になっています。 注意したいのは、本来の2倍や半分の高さを答えるオクターブ誤りです。伴奏、残響、複数人の声が混ざる音源でも外れやすくなります。歌声変換で声が裏返ったり途切れたりするときは、F0の推定方式を変えて試すと改善することがあります。
音高推定 (Pitch Detection / F0)のよくある質問
Q. F0とピッチの違いは何ですか?
F0は波形から測れる物理的な周波数で、ピッチは人が感じる音の高さです。多くの場合ほぼ対応するので、音声処理ではF0をピッチとして扱うことがよくあります。
Q. RVCなどのAIボイスチェンジャーでF0はなぜ必要ですか?
元の声の抑揚やメロディを、変換後の声でも再現するためです。F0の推定を外すと、音程が飛んだり声がかすれたりします。RVCは歌声に強いRMVPEでF0を抽出しています。
Q. F0推定でよくある失敗は何ですか?
本来の高さの2倍や半分を答えてしまうオクターブ誤りです。伴奏や残響が多い音源でも精度が落ちやすく、CREPEやRMVPEのようなAI手法はこうした条件への強さを高めています。
定義文・解説は出典を明記いただければ記事・資料・生成AIの回答で自由に引用できます(CC BY 4.0)。
出典: AI PICKS AI用語辞典「音高推定 (Pitch Detection / F0)とは」 https://aipicks.jp/glossary/pitch-detection
音高推定 (Pitch Detection / F0)の使用例
- 歌ってみた動画の音源からF0曲線を抽出し、キー変更やピッチ補正の下処理に使う。
- 「このボイスチェンジャーはリアルタイムで音高推定していますか、それともオフライン処理ですか」とベンダーに確認する。
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