この記事のポイント Atlassian IntelligenceのAI機能を徹底解説。Jira・Confluence・Bitbucketで使えるAI要約・自動化・検索機能、料金プラン、セットアップ手順、活用事例まで。
この記事の要点
- Atlassian Intelligenceとは何か、どの製品で使えるか
- JiraのAI機能(チケット要約、自動分類、スプリント提案)
- ConfluenceのAI機能(文書要約、AI検索、ドラフト生成)
- 料金プランとAI機能の利用条件
- セットアップ手順(管理者向け)
- Notion AI・GitHub Copilotとの比較
30秒で結論
Atlassian Intelligenceは、Jira・Confluence・Bitbucket等のAtlassian製品に組み込まれたAI機能群です。Premium以上のプランで利用可能(最新の料金は公式価格ページを参照。2026-05時点ではStandardでも一部AI機能が提供開始されています)。Jiraではチケットの自動要約・分類・スプリント計画の提案、Confluenceでは文書の要約・検索・ドラフト生成ができます。既にAtlassian製品を使っているチームなら、追加コスト最小でAI機能を活用できるのが最大のメリットです。
Atlassian Intelligenceとは
Atlassian Intelligenceは、2023年に発表されたAtlassian製品横断のAI機能です。OpenAIのGPTモデルとAtlassian独自のモデルを組み合わせて動作します。
対応製品は以下の通りです。
- Jira Software — チケット管理、スプリント計画
- Confluence — ドキュメント管理、ナレッジベース
- Jira Service Management — ITサービスデスク
- Bitbucket — コードレビュー、プルリクエスト
- Compass — 開発者ポータル
他のAIツールとの違い
ChatGPTやClaudeのような汎用AIと異なり、Atlassian IntelligenceはAtlassian製品のデータ(チケット、ドキュメント、コード)に直接アクセスして回答を生成します。「先月のスプリントで最も多かったバグのカテゴリは?」のような社内データに基づく質問に答えられるのが強みです。
JiraのAI機能

チケット自動要約
長いコメントが付いたチケットを開くと、AI要約ボタンが表示されます。クリックすると、議論の要点・決定事項・未解決の論点を箇条書きで要約。100件以上のコメントが付いたチケットでも、30秒で全体像を把握できます。
自動分類・ラベリング
コンポーネント・優先度・チームの自動振り分けは、Jira Automation、Rovo Agent、もしくはMarketplaceアプリを組み合わせて実現するのが一般的です。標準搭載かRovo Agentか外部アプリかで挙動・課金条件が異なるため、導入前に公式ドキュメントで対応範囲を確認してください(2026-05時点)。
スプリント計画支援
バックログのスプリント取込候補をAIが提案するワークフローは、Rovo AgentやMarketplaceアプリを介して構築するケースが中心で、Jira標準搭載の機能として常時利用できるとは限りません。利用前に公式機能・Rovo Agent・サードパーティのいずれに該当するかを確認することを推奨します(2026-05時点)。
JQL自動生成
自然言語で「先月クローズしたP1バグを表示」と入力すると、対応するJQLクエリを自動生成。
Atlassian Intelligenceの料金とAI機能|Jira・Confluenceでの使い方 (2026年版)
要点 (30秒で読める答え): Atlassian Intelligenceは、Jira・Confluence・Bitbucketに組み込まれたAI機能群です。2026-05時点ではStandardでも一部AI機能が提供開始されており、Premium以上でRovoクレジットや高度な機能が拡張されます(最新料金は公式参照)。
「先月クローズしたP1バグ」 ↓ priority = "Highest" AND type = Bug AND status = Done AND resolved >= startOfMonth(-1) AND resolved <= endOfMonth(-1)
ConfluenceのAI機能
文書の自動要約
長いConfluenceページの上部に「AI Summary」ボタンが表示されます。クリックすると、ページの要点を3-5行で要約。新メンバーのオンボーディングや、大量のドキュメントを読む必要がある場面で時間を大幅に節約できます。
AIドラフト生成
新しいページを作成する際、「AIで下書き」を選択すると、指定したトピックについてAIがドラフトを生成します。議事録、設計ドキュメント、手順書など、テンプレートに沿った下書きを数秒で作成。
AI検索(Atlassian Rovo)
Atlassian Rovoは、Confluence・Jira・Slackなど複数のツールを横断して検索するAI検索機能です。自然言語で「先週のデザインレビューの結論は?」と聞くと、関連するConfluenceページやJiraチケットから回答を生成します。
文体変換
既存のテキストを「フォーマル」「カジュアル」「簡潔」「詳細」に変換できます。社内向けのメモをクライアント向けに書き換える場面などで便利です。
料金プラン
| プラン | 月額/ユーザー | AI機能 |
|---|---|---|
| Free | 無料(10ユーザーまで) | 限定的 |
| Standard | 公式参照 | 一部AI機能 / 限定的なRovoクレジット(2026-05時点) |
| Premium | 公式参照 | Atlassian Intelligence・Rovoクレジット拡張 |
| Enterprise | 要問い合わせ | 全機能+高度なセキュリティ+クレジット上限拡張 |
※ Jira / Confluence / Jira Service Management / Teamwork Collectionで価格・条件が異なります。月額/年額契約、ユーザー数レンジでも単価が変わるため、最新は公式価格ページで確認してください。
重要: 2026-05時点ではStandardでも一部AI機能(Rovoを含む)が段階的に提供され、Premium以上でRovoクレジット上限や高度な機能が拡張されます。製品(Jira / Confluence / Jira Service Management / Teamwork Collectionなど)・規模・契約期間で単価が変わるため、最新の総コストは公式価格ページで確認してください。
Notion AIとの比較
| Atlassian Intelligence | Notion AI | |
|---|---|---|
| 月額/ユーザー | Premium以上のプラン込み(公式参照) | $10〜(Plus + AI $10) |
| 主な用途 | 開発・IT運用 | ドキュメント・ナレッジ管理 |
| AI検索 | Rovo(横断検索) | Q&A(Notion内のみ) |
| コード連携 | Bitbucket連携 | なし |
| 日本語対応 | ○ | ○ |
開発チーム(Jira使用中) → Atlassian Intelligence一択 非エンジニアチーム → Notion AIの方が使いやすい
セットアップ手順(管理者向け)

1. 組織レベルでAIを有効化
admin.atlassian.com → 組織設定 → Atlassian Intelligence → 有効化
組織管理者のみが実行可能です。
2. 製品ごとに有効化
Jira・Confluenceそれぞれで個別に有効化が必要です。
Jira設定 → Features → Atlassian Intelligence → ON Confluence設定 → Features → Atlassian Intelligence → ON
3. データの利用範囲を設定
AIがアクセスできるプロジェクト・スペースを制限できます。機密性の高いプロジェクトはAIアクセスをOFFにするのが推奨。
4. ユーザーへの通知
AIが有効になると、各製品のUIにAIボタンが自動表示されます。利用ガイドを社内Confluenceに作成しておくとスムーズです。
どんな場面で効くのか
以下は公表された導入実績ではなく、機能から効果が期待できる場面を整理したものです。実際の削減幅は、チーム規模・チケットの書かれ方・運用ルールで大きく変わります。
場面1:リモート開発チームのスプリントレビュー
課題: レビューのたびに過去チケットの経緯を追い直し、同じ議論を繰り返す。
効きどころ:
- チケット要約で「経緯の読み直し」の時間が減る
- JQL自動生成で、クエリを書けない人でも分析ビューを作れる
- 新メンバーが過去の議論を要約で追える
場面2:ITサービスデスク(Jira Service Management)
課題: 同じ質問への回答を毎日10件以上、手動で作成している。
効きどころ:
- 過去の解決策をAIが提案するため、一次回答の下書きが不要になる
- 自動分類で担当チームへの振り分けが機械的に決まる
どれだけ効くかは自社データで測るしかありません。導入前に「レビュー時間」「一次回答までの時間」を1〜2スプリント記録しておくと、後から効果を主張できます。
編集部の検証メモ
検証の観点
Atlassian Intelligenceを評価するにあたり、編集部では「プロジェクト管理AI」「ドキュメント生成AI」というカテゴリで競合と比較しました。評価軸は以下の3つです。
- 既存ワークフローとの統合度 — チームが普段使うツール内で完結するか
- 追加コスト — 既存ライセンスへの上乗せ料金
- データ連携範囲 — 社内データ(チケット・ドキュメント)への直接アクセス可否
公開情報からの比較整理
公式サイトおよび各社プラン表から整理した比較は以下の通りです。
| 項目 | Atlassian Intelligence | Notion AI | GitHub Copilot |
|---|---|---|---|
| 料金体系 | Standardで一部AI機能、Premium以上で拡張(公式参照、2026-05時点) | $10/ユーザー追加 | $10〜/ユーザー |
| 主用途 | チケット・文書・コード横断 | ドキュメント生成中心 | コード補完中心 |
| 日本語UI | 対応 | 対応 | 対応(補完はコード) |
| 社内データ参照 | Jira/Confluence全体 | Notion内のみ | リポジトリ内 |
| 商用利用 | 可(エンタープライズ実績多数) | 可 | 可 |
編集部の総合判断
公式仕様から判断する限り、用途別の推奨は以下の通りです。
- 既にJira/Confluenceを使う開発チーム → Atlassian Intelligenceが第一候補。追加導入コストなくAI機能を上乗せできる
- ドキュメント中心のナレッジ運用 → Notion AIの方が編集体験が滑らか
- コード補完を重視するエンジニア組織 → GitHub Copilotとの併用が現実的
Atlassian IntelligenceはAtlassianエコシステムに最適化されたAIである点が最大の特徴です。汎用AIとの使い分けを前提に導入を検討するのが妥当でしょう。
よくある質問(FAQ)
Q. Atlassian Intelligenceのデータはどこに送られますか?
AIの処理はAtlassianのインフラ内で行われ、OpenAIにデータが送られる場合もAtlassianのAPI経由で匿名化されます。OpenAIがユーザーデータをモデルのトレーニングに使用することはないと明言されています。
Q. 無料プランやStandardプランでは一切使えませんか?
2026-05時点ではStandardプランでも一部AI機能(Rovoを含む)が利用可能になっています。ただしRovoクレジットの上限や高度な機能の対応範囲はPremium / Enterpriseで拡張されるため、利用したい機能ごとに最新の公式情報で対応プランを確認してください。Premiumの無料トライアルでAI機能を試すことも可能です。
Q. 日本語で使えますか?
はい、AI要約・AI検索・ドラフト生成は日本語に対応しています。JQLの自然言語変換も日本語入力に対応。ただし英語の方が精度が高い場面もあります。
Q. 既存のJira/Confluenceのデータを学習しますか?
組織内のデータ(チケット、ドキュメント)にアクセスして回答を生成しますが、モデル自体のトレーニングには使用されません。RAG(検索拡張生成)の仕組みで動作しています。
Q. SlackやTeamsとの連携は?
Atlassian RovoはSlackとの連携に対応しており、Slack内からAtlassianのデータを検索できます。Microsoft Teamsとの連携も進行中です。
Q. GitHub Copilotとは何が違いますか?
GitHub Copilotはコードの自動補完に特化したツールです。Atlassian Intelligenceはプロジェクト管理・ドキュメント管理のAI機能であり、コード補完機能はありません。Bitbucketのプルリクエスト要約はできますが、コード生成はCopilotの領域です。両方を併用するのが理想的です。
