Waygroundの料金は、基本機能を試せる無料のBasicプラン、個人教員向けのSuperプラン、そして学校・教育委員会向けのSchool/Districtプランの3段階で提供されています。

教材作成の準備に追われて、授業の工夫に手が回らない日々が続いていませんか。夜遅くまでプリントを作り直す時間は、教員の体力を削る要因です。

Waygroundとは、授業用スライドや小テストの作成からリアルタイム回答の収集までを短時間で処理する教育支援プラットフォームです。世界各地の学校で導入が進み、日本国内でも授業や研修のデジタル化を進める現場で利用が広がっています。

旧名称であるQuizizzから何が変わったのか、無料版のままでどこまで運用できるのか、判断材料を整理してお届けします。


Waygroundとは?旧Quizizzからのブランド刷新で何が変わった?

Waygroundとは?旧Quizizzからのブランド刷新で何が変わった?

Waygroundは、対話型の小テスト作成ツールとして知られたQuizizzが教材作成全般を支援する統合基盤へ移行したサービスです。

単なる小テストの配信ツールにとどまらず、スライド資料の投影、動画の埋め込み、フラッシュカードの配布まで一つの画面で完結します。旧Quizizz時代はゲーム感覚の早押しクイズが中心でした。現在は授業全体の構成をAIで組み立てる設計へ進化しています。

教育現場のICT化が進む中、教師が扱うデジタルツールは増えすぎました。小テストは別アプリ、スライドはプレゼンソフト、単語帳は暗記カードツールと使い分ける手間が生じています。Waygroundはそれらの機能を束ね、教材準備にかかる移動やデータ移行の負担を削る設計です。

特に変わったのは、生成AI技術の組み込み方です。テキストやPDFを読み込ませるだけで、数秒で選択式問題や記述式問題が自動で組み上がります。


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Waygroundの料金体系と3つのプラン比較

Waygroundの料金体系と3つのプラン比較

Waygroundの料金プランは「Basic」「Individual (Super)」「School/District」の3種類に分かれています。

次の表は、各プランの主な仕様と利用できる機能の違いを整理したものです。

項目Basic(無料)Individual(Super)School/District
利用料金無料(0円)個人向け有料設定(公式サイト確認)見積もり契約
対象ユーザー初めて試す教員・単発利用日常的に教材を作る個人の教員学校全体・自治体・教育委員会
AIクレジット最小限のテスト付与拡張付与(日常作成に対応)組織全体での共有・無制限枠
保存容量・期限制限あり(作成物に保管期限あり)無制限保存無制限保存・共有フォルダ管理
LMS連携限定的Google Classroom等の一部Canvas, Schoology等の高度同期
児童生徒の管理手動コード参加が中心クラス登録の保持学籍簿(Roster)自動同期

AI PICKS調べ: AIツール全体の有料プラン中央値は月2,850円(n=1,255、2026-10-25時点)。料金統計レポートで見る

つまり、たまにミニクイズを試す程度ならBasicで足りますが、日々の小テストを蓄積したい教員にはSuper以上のプランが候補になります。

個人で契約するか学校費で一括導入するかによって、選択肢は大きく2つに分かれます。


無料のBasic(Starter)プランでできることと制限事項

WaygroundのBasicプランは、料金を支払わずに教室ですぐに対話型アクティビティを開始できる入門用のアカウントです。

登録したその日から、既存の公開クイズライブラリを検索して児童生徒へ配信できます。生徒側はアカウントを持たなくても、画面に表示された参加コードを入力するだけでスマートフォンやタブレットから回答可能です。

ただし、無料運用にはいくつかの制限が設けられています。主な制約は次の通りです。

  • 作成した独自コンテンツの保管に有効期限が設定されている。
  • AIによる問題自動生成のクレジット付与数が極めて少ない。
  • クラウド上の画像や音声の保存ストレージに上限がある。
  • 詳細な回答分析レポートのエクスポート機能が絞られている。

学期を通じて同じ教材を再利用したり、前年度のテストを使い回したりする使い方には向いていません。定期的なバックアップや作り直しが必要になるため、運用コストが作業時間として跳ね返ってきます。


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有料のIndividual(Super)プランで解放される機能

Individual(Super)プランは、個人の裁量で教材を高度化したい教員に向けた上位プランです。

このプランに切り替えると、無料枠で存在したコンテンツの有効期限が撤廃されます。過去に作成した単元ごとの小テストやスライド教材を、アーカイブとして何年でも保管可能です。蓄積された教材資産を翌年の授業へそのまま流用できます。

AI生成クレジットの枠も大幅に拡大します。教科書の単元テキストや自作の講義ノートを貼り付け、複数の設問パターンを一度に生成する処理がストレスなく行えます。

生徒ごとの回答スピードや正答率の傾向を可視化する個別分析画面も開かれます。つまづきやすい設問の傾向を掴み、翌日の授業でピンポイントに解説を補う指導が実現可能です。


学校・自治体向けプラン(School/District)の導入メリット

School/Districtプランは、学校単位または自治体の教育委員会単位で導入される一括契約ライセンスです。

最大の特徴は、校内の教員間で作成した教材を共同編集・ライブラリ共有できる点にあります。ベテラン教員が作成した質の高い確認テストを、若手教員が学年共通テストとして数クリックで自クラスへコピーできます。教材作成の重複作業を職員室全体で削減する仕組みです。

学校向けの学習管理システム(LMS)との深い同期も行えます。Google Classroom、Canvas、Schoologyなどの名簿データと連携し、生徒の受講登録や成績データの転記を自動化できます。

教員の異動や生徒の進級に伴うアカウント管理も、管理職や情報担当者が管理ダッシュボードから一元的に操作可能です。


Waygroundの使い方:AIを活用して小テストを作成する手順

Waygroundでは、AIを活用してわずか数分で教材の骨子を組み立てられます。

小テスト作成の流れは以下の通りです。

  1. ダッシュボードから「Create(作成)」を選び、AI作成機能を開く。
  2. 授業で扱うテキスト、Web記事のURL、または手元のPDF資料を読み込ませる。
  3. 学年レベル、出題数、設問形式(4択・記述・並び替え)を指定する。
  4. 生成された設問の事実関係や難易度を目視で点検し、必要に応じて修正する。
  5. 「Publish(公開)」を押して、生徒用の入室コードまたはリンクを発行する。

教材のたたき台を作る作業を自動化することで、指導案の練り直しに集中できます。AIが提示した誤答の選択肢が適切かどうかを点検するだけで、4択問題の作成が完了します。


授業を盛り上げる!ゲームモードと自習モードの使い分け

Waygroundには、教室全体で競い合うライブモードと、各自のペースで進める非同期モードが用意されています。

それぞれのモードの特徴は次の表の通りです。

モード区分実施形態画面表示適した授業場面
クラシック(ライブ)教室一斉参加各自の端末に問題、前方に順位表単元の導入、金曜日の復習クイズ
チーム対抗戦グループ参加チームの合計スコアが集計班活動、協働学習のウォーミングアップ
宿題・非同期モード個別自習(家庭)自分の端末だけで進行単元末の宿題、小テスト前の自主学習
フラッシュカード暗記確認(個人)表裏をめくる反復学習英単語、専門用語、年号の定着

つまり、授業の狙いが「集中力の喚起」なのか「知識の定着」なのかによって、選ぶべき配信モードが異なります。

単元末の確認には非同期モードを使い、児童生徒に自分のペースで解かせる運用が向いています。


算数・理科の教員は注意?数式エディタの使い勝手と課題

Waygroundには数式を入力するためのエディタが標準で備わっていますが、専門的な記号を多用する場合は作業効率に注意が必要です。

分数や平方根、基本的な指数計算などの一般的な数式であれば、画面上のツールバーから問題なく入力できます。小学校高学年や中学校の基本問題であれば不足を感じる場面は少ないはずです。

しかし、高校数学や物理・化学で扱う複雑な記号、特殊な行列や積分の表記を作成する際は、一覧から記号を手動で探してクリックする手間が生じます。記号検索機能が備わっていないため、入力作業に時間が取られがちです。

数式作成を重視する教員にとっては、外部の数式画像を貼り付ける運用を併用するなどの工夫が求められます。


Waygroundと他の教育AIツールを組み合わせた活用法

Wayground単体でも教材は作れますが、外部の生成AIツールと連携させることで授業準備の質をさらに引き上げられます。

長文の英語テキストを授業で扱う場合、まずは翻訳の精度を確かめる作業が欠かせません。外国語教材の翻訳下準備に関しては、Papago vs Weglotの比較記事で解説されているような専門の多言語ツールを併用すると正確な対訳を用意できます。

授業スライド用の図解やイラストが必要な場合は、画像生成ツールの活用が有力です。高品質な教材画像を素早く用意したいなら、Midjourney vs Ideogramの比較を参考に、用途に合った画像生成サービスを組み合わせると視覚的な訴求力が高まります。

校外学習や修学旅行の事前学習クイズを作る際には、旅程案の設計にAIを活用できます。AI旅行プランのプロンプト活用ガイドを応用して旅程データを作成し、そのテキストをWaygroundに流し込んで事前クイズを生成する流れが便利です。

動画教材を組み合わせた反転学習を設計するなら、映像生成の仕組みも役立ちます。独自の解説動画を作成したい場合は、ComfyUIによる動画生成ガイドの手順を取り入れると表現の幅が広がります。

さらに、視覚に障害を持つ児童や個別支援が必要な生徒に対する授業サポートの観点では、Guided Visionの使い方のような音声解説ツールとの併用も学習環境の改善につながります。


Wayground導入時に押さえておきたいセキュリティと個人情報保護

学校現場でオンラインサービスを導入する際、最も慎重に扱うべき要素が生徒の個人情報保護です。

Waygroundは、米国の教育データ保護基準であるFERPA(家庭教育の権利とプライバシー法)やCOPPA(児童オンラインプライバシー保護法)のガイドラインに準拠した運用基準を公表しています。児童生徒のアカウント不要で参加できるコード入室方式を採用しているため、氏名やメールアドレスを登録させずに授業を行う運用が可能です。

生徒にニックネームで参加させるルールを徹底すれば、個人の特定につながる情報がプラットフォーム上に残るリスクを最小化できます。

一方で、学校・自治体契約で名簿連携を行う場合は、教育委員会が定めるクラウドサービス利用ガイドラインとの照合が必須です。どのようなデータが海外サーバーに送信され、保管されるのかを規約上で確認した上で運用を開始してください。


他のクイズ・学習プラットフォームとの機能比較

Waygroundの立ち位置を明確にするため、類似の主要教育プラットフォームとの違いを整理します。

次の表は、代表的な教育用対話ツールとの設計思想の差異を示したものです。

サービス名主な特徴得意な学習場面AI機能の充実度
Wayground小テストとスライドの一元化日常の確認テスト・宿題テキストからの問題・カード自動生成
Kahoot!早押し主体のゲーム演出イベント・単元の導入有料プラン中心にAI作成を導入
Quizlet暗記カードと単語帳学習個人の自習・反復練習AIを活用した学習支援・要約
Google Formsシンプルなアンケート・採点定期試験・公式なアンケートGemini連携による設問生成支援

つまり、ライブの盛り上がりならKahoot!、自習の暗記ならQuizlet、日々の授業進行と小テストの統合ならWaygroundが一歩リードしています。

自分の授業スタイルが「一斉授業での確認」と「宿題での個別学習」のどちらに重きを置いているかによって、選ぶべきサービスが決まります。


AI PICKS編集部の判定

Waygroundへの改称と機能強化は、多忙な教員の業務負担を確実に減らす実用的なアップデートです。

これまでのQuizizzは、児童生徒を惹きつけるゲームツールとしての側面が目立っていました。Waygroundになってからは、教材作成の準備ハブとして完成度が上がっています。資料を読み込ませて数分で選択肢付きのテストが完成する体験は、一度味わうと手作業のプリント作成には戻れません。

ただし、無料のBasicプランを長期間使い続けるのは正直イマイチです。教材の保管期限が設定されているため、過去に作ったテストを翌年再利用しようとした際に消えていて困るリスクがあります。

個人利用であればSuperプランへの移行が圧倒的におすすめです。学校全体での導入予算が取れるなら、校内共有が可能なSchoolプランが一択となります。

算数や理科の特殊な数式作成には手作業が残るため、そこだけは事前の確認が必要です。しかし、文系科目や語学、一般的な知識の定着確認ツールとしては重宝する存在といえます。


よくある質問(FAQ)

Q. Waygroundは日本語に対応していますか?

管理画面および設問文の日本語入力に対応しています。生徒側の回答画面も日本語で表示されるため、小学校や中学校の授業でも混乱なく利用可能です。

Q. 生徒側もアカウント作成が必要ですか?

生徒側のアカウント登録は必須ではありません。教員が発行した6桁前後の参加コードを共有すれば、ブラウザからニックネームを入力するだけで参加できます。

Q. 旧Quizizzで作成した過去のクイズデータはどうなりますか?

旧Quizizzのアカウント情報はWaygroundへそのまま引き継がれます。過去に作成したクイズや保存したライブラリは、ログイン後に同一環境で利用可能です。

Q. スマートフォンだけでも参加できますか?

生徒側の端末はPCだけでなく、タブレットやスマートフォンのブラウザから参加できます。専用アプリをインストールしなくても、Webブラウザ上で問題なく動作します。

Q. 無料版のAIクレジットを使い切ったらどうなりますか?

AIによる問題の自動作成機能が停止します。ただし、手動で問題文や選択肢を一から入力してクイズを作成する機能は、無料版でも引き続き利用可能です。

Q. 企業の社内研修や資格スクールでも使えますか?

商用利用に対応しています。新入社員研修の理解度チェックや、オンラインセミナーのアイスブレイク用クイズとして導入する事例が存在します。


あわせて見たいツール・カテゴリ

教育支援や作業効率化に関連するカテゴリとツールは以下の通りです。授業のデジタル化をさらに進めたい方は、あわせて確認してみてください。


教育現場のICT化をさらに推進したい方は、多言語学習の効率を高める仕組みが分かるPapago vs Weglotの徹底比較を続けてご覧ください。


参考にした一次情報

記事の事実関係は、次の公式ページで確認しています。仕様や料金は変わることがあるため、最新の内容は各ページで確かめてください。