OpenAI、数学の未解決問題で成果を公開 科学者と数学者100,000人に「ChatGPT」を無料開放
- OpenAI が数学と理論計算機科学の長年の未解決問題で成果をまとめて公開しました。
- 解いたのは次の主力モデル「Astra」の社内版で、費用は約2,000ドル相当です。
- 科学者と数学者100,000人に最上位の「ChatGPT」を無料で提供する枠も動いています。

OpenAI は2026年8月1日、数学と理論計算機科学の長年の未解決問題について、解決や大きな前進にあたる成果を公開しました。論文に加えて、モデルが答えにたどり着くまでの思考の解説も同時に出しています。
扱われた分野は、高次元幾何、符号理論、算術回路計算量、群論、作用素環、量子計算量、格子暗号、極値組合せ論に広がります。エルデシュが残した問題183、そして146と180 も解決に含まれます。球の詰め込み問題では、密度の新しい上界が示されました。
成果を出したのは、次の主力モデルとなる「Astra」の社内版です。答えを見つけるまでに必要なトークンの費用は、Sol の API 料金で約2,000ドルにあたります。論証は人間が同じモデルを使って原稿にまとめ、その後にモデルが「Lean」(証明の正しさを機械で検証するための言語)で形式化しました。
OpenAI は、成果の帰属は作られ方を正直に反映すべきだという考えを示しました。原稿の準備と形式化は自社が担い、正しさの責任も自社が負います。数学的な論証そのものはシステムが生成しました。
OpenAI は科学者と数学者100,000人に最上位の「ChatGPT」モデルを無料で使える枠も用意しています。研究や分析で難しい問題を抱えている人は、この枠を通じて費用をかけずに試せます。
つまり、数学者が長年解けなかった問題を AI が解き、その答えが正しいかどうかを機械で検証できる形にまで仕上げた、という話です。答えを探すのにかかった計算の費用は約2,000ドルでした。腕の立つ助っ人が難題の下書きを作り、検算まで済ませて渡してきたようなものです。

性能の自慢より先に、成果を誰の手柄にするかの話が長く置かれています。AI が生成した証明を人間の著作として主張しない、と会社側から言い切るのはかなり珍しい形です。
筆者が引っかかったのは費用の方でした。約2,000ドル。長年の難問がこの金額の計算で動いたという事実は、証明の中身以上に効いてくるかもしれません。
そういえば、無料開放の相手が科学者と数学者というのも効きます。研究の道具として先に定着すれば、論文が生まれる場所に製品名が残ります。競合も似た枠を用意してきそうです。
次はナビエ・ストークス問題の解法に、数学者の側からどんな検証が返ってくるかを見たいです。
研究や分析で難しい問題を抱えている人は、無料枠を通じて最上位の「ChatGPT」モデルを費用をかけずに試せるようになります。

