Geminiの発表内容

米Googleは、「Gemini」の作業画面「Canvas」を活用した立体設計の手順を案内しました。独自のアプリを作成し、アイデアを物理的な物体に変換できます。

利用者は「Canvas」内で花瓶を設計する専用アプリをコードで作成できます。数式パラメータを変更することで、画面上で3次元の形状を確認できます。

完成した設計は、3Dプリント用の標準形式である.STLファイルとして書き出せます。画面上のアイデアを立体造形機で印刷し、実際の物体として手元に再現できます。

プロダクトの試作やデザインを行う人は、外部の専用ソフトを使わずに初期設計を進められます。構想から物理的な試作品の出力までを「Gemini」上で完結できます。

つまり、どういうこと?

ざっくり言うと、AIと会話しながら粘土をこねるように立体を画面上で作り、そのまま立体印刷の機械に送れる仕組みです。

これまで3Dデータを作るには、専用ソフトの複雑な操作を覚える必要がありました。今回の方法なら、作りたい形をAIに伝えて数値を調整するだけで、印刷に必要な設計図データが手に入ります。

編集部の見方

画面の中にとどまっていたAIの出力が、手で触れる実物へとつながる流れにかなり感心しました。花瓶の数式をいじる専用ツールをコードで作らせるという発想も、実にスマートです。

画面から物理空間へ。

ただ、一般的なビジネスの現場で3Dプリンターを日常的に動かしている人は、まだ少数派かもしれません。それでも、試作品の外観チェックやノベルティの初期案出しを社内で完結させたい人なら、重宝する場面が出てきそうです。これまでは設計部門に頼んでいた簡単な立体データの作成が、営業や企画のデスクで完結する可能性を感じます。

そこで気になってくるのが、複雑な機構や複数パーツを組み合わせた製品設計にどこまで対応できるかという点です。秋以降に予定されるGeminiの機能拡張で、工業デザインや本格的な部品データへの対応が進むかを見ていきたいところです。

誰に関係するか

物理的な製品の試作やデザインを行う人は、「Gemini」上で形状を設計して3Dプリンター用の出力ファイルを直接作成できるようになります。