ポリミルとは?自治体700団体が使うQommonsAIとSurfvoteの料金・機能(2026年版)

ポリミルとは?自治体700団体が使うQommonsAIとSurfvoteの料金・機能(2026年版)

「役所の生成AI」で検索すると必ず出てくる名前なのに、何をしている会社なのかがつかみにくい。ポリミルは、まさにそういう存在です。

答えを先に言います。ポリミルは、自治体の職員が安全に生成AIを使えるようにする会社です。あわせて、市民が社会課題に参加できるSNSも運営しています。

この記事のポイント ・ポリミル(Polimill株式会社)は自治体向け生成AI「QommonsAI」と社会課題SNS「Surfvote」を運営 ・全国約700自治体・約25万人が利用(2026年2月時点) ・強みはLGWAN接続と国内リージョンによる行政グレードの安全性 ・料金は自治体ごとの個別見積で、公開されていない ・民間企業がそのまま導入する製品ではなく、公共機関向けが主戦場


ポリミルとは、どんな会社?

ポリミルとは?自治体700団体が使うQommonsAIとSurfvoteの料金・機能(2026年版) 図2

ポリミルとは、自治体や公共機関に生成AIを届ける「公共OS」を掲げる日本の会社です。本社は東京都港区、代表取締役は伊藤あやめ氏と谷口野乃花氏の2名体制。

設立は2021年。公式発表によると、2026年2月25日に設立5周年を迎えています。掲げるミッションは「のこしたいみらいをともにつくる」。未来を指し示すのではなく、未来に参加する仕組みをつくる、という言い回しが会社の性格をよく表しています。

一般的なAIチャットサービスとは、立ち位置がまるで違います。相手は行政です。

会社が公表している数字を1つの表にまとめました。

事業の輪郭をつかむための基本データです。

項目内容
会社名Polimill株式会社
設立2021年(2026年2月に5周年)
本社東京都港区
代表伊藤あやめ・谷口野乃花
導入規模全国約700自治体・約25万人
主力サービスQommonsAI / Surfvote

つまりポリミルは、行政の現場に深く入り込んだ「公共専業」のAI会社です。ここが最大の特徴になります。


主力サービスは2つ。役割がまったく違う

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ポリミルを理解する近道は、2つのサービスを分けて考えることです。混同すると、何の会社かわからなくなります。

1つは、職員が使う道具「QommonsAI」。もう1つは、市民が参加する場「Surfvote」。片方は業務効率化、もう片方は市民参加です。

2つの性格を並べて整理しました。

役割の違いが一目でわかります。

比較軸QommonsAISurfvote
主な使い手自治体職員一般市民
目的業務効率化・ナレッジ活用社会課題への参加
形態生成AIプラットフォームSNS型プラットフォーム
キーワードLGWAN・国内リージョン建設的な議論・投票

この2本柱がかみ合うと、「行政が使う」と「市民が参加する」がひとつの線でつながります。ここがポリミルの狙いどころ。次に、それぞれを掘り下げます。


QommonsAIとは何ができる?

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QommonsAI(コモンズAI)とは、自治体職員が業務で安全に使える生成AIサービスです。文章の作成や要約、問い合わせ対応の下書きなど、日々の事務作業をAIに任せられます。

ここでいう生成AIとは、指示を出すと文章や画像を自動でつくってくれるAIのこと。ChatGPTのようなものを、行政専用に仕立て直したイメージが近いです。

普通のAIチャットと違うのは、行政の事情に合わせて作り込まれている点です。

  • 行政ナレッジ横断検索:庁内に散らばった資料をまたいで探せる
  • 画像生成AIを3モデル搭載:広報物やイラスト作成に使える
  • 国内リージョン運用:データが海外に出ない前提で動く

役所の資料はあちこちに散らばりがちです。この「横断検索」は、そこを狙った機能。庁内の情報を一気に呼び出せると、探す時間そのものが消えます。

行政の内部業務にAIをどう組み込むかは、自治体に限らず組織共通のテーマです。監査や業務チェックの観点でAIをどう選ぶかは、社内監査・内部統制向けのAIツール整理が判断材料になります。

QommonsAIの画像生成が気になる人へ。搭載モデルの中身は非公開ですが、AI画像生成の基礎は共通です。仕組みから知りたいならAIイラスト生成ツールの選び方を先に読むと、3モデルの違いを想像しやすくなります。


QommonsAI v2.3で何が変わった?

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2026年4月、QommonsAIは過去最大のアップデート「v2.3」を実施しました。ここで行政向けの守りが一段固くなっています。

主な追加点は次の4つです。

アップデート内容意味
LGWAN-ASP接続対応自治体の専用ネットワークから使える
GPT-5系モデルを国内リージョン搭載高性能AIをデータ国内で運用
画像生成AI3モデル搭載広報・デザイン業務に対応
行政ナレッジ横断検索庁内資料をまたいで検索

いちばん大きいのはLGWAN対応です。LGWANとは、自治体だけがつながる専用の閉じたネットワークのこと。ここに接続できると、職員は普段の業務環境からそのままAIを使えます。

搭載モデルについて。2026年4月のv2.3時点では、GPT-5系の高性能モデルを国内リージョンで動かせるようになった、と発表されています。データが国外に出ない設計は、行政にとって導入の生命線。ここを外すと話が始まりません。

なお、公共向けサービスは「自治体・公共Week 2026」にも出展しており、行政市場への露出を強めています。


Surfvoteとは?市民が参加する社会課題SNS

Surfvote(サーフボート)とは、社会課題に安全に参加できるSNSです。ニュースを眺めるだけでなく、テーマに対して自分の意見を投票したり、議論に加われたりします。

社会問題は複雑になる一方で、全員が完全に納得できる答えはめったに出ません。だからこそ「安全に・建設的に」参加できる場をつくる、というのがSurfvoteの発想です。

普通のSNSとの違いは、荒れにくさを設計に組み込んでいる点にあります。感情のぶつけ合いではなく、意見を持ち寄る場を目指しています。

ここまでの整理:QommonsAIは「職員の道具」、Surfvoteは「市民の広場」。ポリミルはこの2つで、行政と住民の両側からデジタル化を進めようとしています。

Surfvoteは調査プラットフォームとしての顔も持ちます。ここには公開料金があります。次の章で見ていきます。


ポリミルの料金はいくら?

正直に言うと、QommonsAIの料金は公開されていません。導入費用や職員研修、伴走支援のプランは、公開情報の範囲では明示されていない状態です。自治体ごとに利用範囲が違うため、個別見積になっていると考えられます。

一方で、Surfvoteの調査サービスには料金表があります。世論調査やアンケートを発注する場合の目安です。

調査スペック別の代表的な料金を抜き出しました。

これはあくまで一例で、質問数やサンプル数で変動します。

メニュースペック料金
本調査10問×100サンプル110,000円
事前調査(スクリーニング)3問×10,000サンプル70,000円
調査票設計10問170,000円
データ集計10問60,000円

納品物にはローデータや単純集計表(GT)、集計ソフト用データなどが含まれます。料金は調査の中身で動くため、実際の金額は問い合わせで固める前提です。

つまり、QommonsAI=要相談、Surfvote調査=表あり。この非対称さは覚えておいて損はありません。予算を組む前に、まず利用範囲を先方と詰めるのが現実的です。


導入している自治体の規模は?

ポリミルの信頼性を測るうえで、いちばんわかりやすいのが導入実績です。公式発表によると、全国約700の自治体、約25万人が利用しています(2026年2月時点)。

700という数字は軽くありません。日本の市区町村はおよそ1,700団体。単純計算で、4割前後に届く規模感です。

導入の広がりは、連携の形にも表れています。たとえば兵庫県多可町とは「生成AI活用・開発に関する包括連携協定」を締結。生成AIを職員の人材育成や、組織の知識を資産に変える取り組みに使う、という内容です。

  • 導入自治体数:約700
  • 利用者数:約25万人
  • 連携例:兵庫県多可町と包括連携協定

こうした自治体との協定は、単なる「販売」ではなく「一緒に育てる」姿勢を示しています。行政の現場に食い込んでいる証拠。実績の厚みが、そのまま安心材料になります。


セキュリティは安全か?

行政がAIを入れるとき、最後に必ず引っかかるのがセキュリティです。ここでポリミルは、行政グレードの守りを前面に出しています。

鍵になるのが、先ほどのLGWAN-ASP接続と国内リージョンの2つ。

守りの要素効果
LGWAN-ASP接続自治体専用ネットワークで完結
国内リージョンデータが海外に出ない
行政専用設計一般向けAIと環境を分離

一般向けの生成AIをそのまま役所で使うと、入力した情報がどこへ行くのか読めない不安が残ります。QommonsAIは、この「どこへ行くのか問題」を閉じたネットワークと国内運用で潰しにきています。

ただし、SOC2やISO27001といった第三者認証の取得状況は、公開情報では確認できませんでした。認証を導入条件にしている場合は、契約前に直接たしかめるのが安全です。


民間企業でもポリミルは使える?

結論から言えば、ポリミルの主戦場は公共機関です。QommonsAIは自治体向けに作り込まれており、LGWAN対応もその文脈にあります。

民間企業が生成AIで業務効率化を狙うなら、正直、汎用のAIサービスを選ぶほうが素直です。行政専用の作り込みは、民間には過剰になりがち。

社内の情報を横断検索したい、という目的だけなら選択肢は広いです。検索特化のAIを比べたいなら、日本語に強いFeloの使い方ガイドが参考になります。画像生成を業務に取り入れたい会社は、Meta AIの活用ガイドや、生成の仕組みを解説したComfyUIとStable Diffusionの比較から入ると、社内展開の判断が早まります。

要するに、ポリミルは「自治体なら第一候補」「民間なら要検討」。ここを間違えると、道具選びで遠回りします。


導入前に確認すべきことは?

ポリミルの導入を考えるなら、あいまいなまま進めないほうがいい点がいくつかあります。とくに料金と認証まわりは、公開情報だけでは埋まりません。

先に潰しておきたいチェック項目を並べます。

  • 利用範囲ごとの正確な料金(QommonsAIは個別見積)
  • 職員研修・伴走支援の有無と費用
  • 第三者セキュリティ認証の取得状況
  • 自庁のLGWAN環境との接続要件
  • 画像生成AIの商用利用条件

これらは、いずれも「聞かないとわからない」ことです。公開ページの情報だけで稟議を通そうとすると、あとで数字が動きます。

見積を取る前に、この5点をメモにしておく。それだけで、商談のスピードが変わります。


他の生成AIサービスとどう違う?

ポリミルの位置づけを、一般的な生成AIと並べると輪郭がはっきりします。ざっくり言えば「汎用か、行政特化か」の違いです。

観点ポリミル(QommonsAI)一般的な生成AI
主な対象自治体・公共機関個人・企業全般
ネットワークLGWAN対応インターネット前提
データ運用国内リージョンサービスにより異なる
導入支援職員研修・伴走あり基本セルフサービス

汎用AIは自由度が高い代わりに、行政のルールに自力で合わせる必要があります。ポリミルは逆で、最初から行政の枠に収まるよう作られている。この「最初から合っている」感が、自治体には効きます。

裏返せば、自由度や最新機能の速さでは汎用サービスに分があります。何を優先するかで、答えは変わります。


AI PICKS編集部の判定

ポリミルは、自治体にとっては一択に近い存在です。理由はシンプルで、LGWAN対応と国内リージョンという「行政が導入OKを出せる条件」を、最初から満たしているから。ここを自前で整えるコストを考えると、専業サービスに任せる価値は大きいです。約700自治体・25万人という実績も、判断のうしろ盾になります。

一方で、料金が非公開なのは正直もどかしい点です。QommonsAIの費用感が公開情報でつかめないため、比較検討がしづらい。導入を考えるなら、見積と認証状況を早めに詰めるのが前提になります。

民間企業には、あえておすすめしません。行政特化の作り込みが、民間だと過剰装備になりがちだからです。「自治体なら破格に相性がいい、民間なら別の選択肢を」——これが編集部の見立てです。


よくある質問(FAQ)

Q. ポリミルはどんな会社ですか?

自治体向け生成AI「QommonsAI」と社会課題SNS「Surfvote」を運営する、東京都港区の会社です。2021年設立で、全国約700自治体・約25万人が利用しています(2026年2月時点)。

Q. QommonsAIの料金はいくらですか?

公開情報では明示されていません。自治体ごとに利用範囲が異なるため、個別見積になっていると考えられます。正確な費用は問い合わせで確認する必要があります。

Q. Surfvoteの調査はいくらから頼めますか?

本調査で10問×100サンプルが110,000円、事前調査(スクリーニング)で3問×10,000サンプルが70,000円が目安です。料金は質問数やサンプル数で変動します。

Q. セキュリティは大丈夫ですか?

LGWAN-ASP接続と国内リージョン運用に対応しており、行政グレードの環境を用意しています。ただしSOC2やISO27001の取得状況は公開情報では確認できないため、必要なら直接たしかめてください。

Q. 民間企業でも導入できますか?

主戦場は公共機関で、民間向けには過剰になりがちです。業務効率化が目的なら、汎用の生成AIサービスを検討するほうが素直な選択になります。

Q. QommonsAIで画像も作れますか?

作れます。2026年4月のv2.3で画像生成AIを3モデル搭載しており、広報物やイラスト作成に使えます。搭載モデルの詳細は非公開です。

Q. どの自治体が使っていますか?

具体名の全リストは公開されていませんが、兵庫県多可町とは生成AI活用の包括連携協定を締結しています。導入規模は全国約700自治体です。


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