![]()
営業マン向けプロンプト設計AIベスト5、月3,000円以下で始める選び方 (2026年版)
この記事のポイント
- 営業でAIが効くかどうかは、ツールの性能より「指示文の書き方」でほぼ決まります
- 月3,000円以下に収めるなら、有料契約は1本だけ。残りは無料枠で組むのが現実解です
- 商談前・商談直後・提案後の3フェーズで、使い回せる型を用意すると成果が変わります
- 入力してよい情報の線引きを先に決めておかないと、後から止められます
AIに「提案書を書いて」と頼んで、どこかで見たような当たり障りのない文章が返ってきた。そんな経験、ありませんか。
原因はAIの性能ではありません。渡した情報が足りていないだけです。営業の現場で使えるアウトプットを出させるには、指示文(プロンプト。AIへの指示文のことです)に「誰に」「何を」「どの立場で」「どんな形式で」を全部積む必要があります。
そして、その積み方には型があります。この記事では営業フェーズごとの型と、それを載せる器としてのAI5本を整理していきます。
営業マンのプロンプト設計とは

営業マンのプロンプト設計とは、商談で必要な文章や資料をAIに安定して出させるために、指示文の構造をあらかじめ決めておく作業です。毎回ゼロから話しかけるのをやめる、という話でもあります。
思いつきで打つ指示と、設計された指示の差は大きいです。同じAIに同じ目的を頼んでも、返ってくるものの質が変わります。
具体例で見てみます。
設計されていない指示
競合のA社について教えて
設計された指示
あなたは製造業向けSaaSを扱う法人営業の先輩です。
以下の条件で、明日の商談用メモを作ってください。
【商談相手】従業員300名の金属加工メーカー、情報システム部の課長
【こちらの提案】生産管理のクラウド化
【競合】A社(同カテゴリの国産SaaS)
【出したいもの】
1. 相手が今抱えていそうな課題を3つ、根拠つきで
2. A社と比べたときのこちらの弱点を2つ、正直に
3. 弱点を聞かれたときの返し方を1つずつ
【形式】箇条書き、全体で600字以内、専門用語は使わない
後者は情報量が5倍あります。返ってくるものは、たいてい10倍使えます。
ここが出発点。ツール選びの話は、この型が組めてからで十分間に合います。
なぜ同じAIでも営業成果に差がつくのか?

差がつく理由は3つに絞れます。役割の指定、制約の指定、そして手元情報の投入です。この3つが揃った指示は、営業現場でそのまま使える精度に届きます。
役割の指定は、AIの語り口を決めます。「営業の先輩として」と書くだけで、教科書的な説明が現場の言い方に変わります。
制約の指定は、使いやすさを決めます。字数、形式、禁止事項。これを書かないと、A4三枚のレポートが返ってきて、結局自分で削ることになります。
手元情報の投入がいちばん効きます。過去の議事録、相手のサイトから拾った文言、失注理由のメモ。これらを貼り付けるかどうかで、出力の解像度が変わります。
| 要素 | 書かないとどうなるか | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 役割 | 教科書的で他人事の文章になる | 「製造業向けSaaSの法人営業として」 |
| 相手 | 誰にでも当てはまる話になる | 「従業員300名、情シス課長、決裁者は役員」 |
| 目的 | 論点がぼやける | 「次回アポを取ることがゴール」 |
| 形式 | 長すぎて使えない | 「箇条書き5つ、各50字以内」 |
| 手元情報 | 一般論しか出ない | 前回議事録をそのまま貼る |
| 禁止事項 | 誇大な言い回しが混ざる | 「断定的な効果保証は書かない」 |
つまり、指示文は「AIに渡す営業ブリーフィング」だと考えると外しません。新人に仕事を振るときと同じ情報量が要る、というだけの話です。
この考え方が腹落ちすると、次に気になるのはお金の話ですよね。
月3,000円以下で成立する組み合わせは?
結論、有料契約は1本に絞ります。残りは無料枠で埋める。これで月3,000円以下は普通に成立します。
主要なチャットAIの個人向け有料プランは、2026年4月時点でおおむね月20ドル台に横並びです。為替の動き次第で3,000円を少し超える月もあるため、公式の料金ページで最新の金額を確認してから契約してください。
2本契約した瞬間に予算は倍。そして2本目の使用頻度は、たいてい1本目の2割以下に落ち着きます。
| 組み方 | 有料で持つもの | 無料で回すもの | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 文章中心型 | 汎用チャットAI 1本 | 検索特化AI、議事録AI | 提案書とメールが業務の大半 |
| 会議中心型 | 議事録AI 1本 | 汎用チャットAIの無料枠 | 商談本数が多く記録が追いつかない |
| Office連携型 | 既存のOffice系AI(会社負担) | 汎用チャットAIの無料枠 | 会社がすでにライセンスを持っている |
| 完全無料型 | なし | 無料枠を3本併用 | まず試したい、決裁が下りていない |
つまり、会社がすでに何かのライセンスを持っているなら、自腹はゼロで始められる可能性があります。契約状況を情シスに一度聞いてみる価値はあります。
完全無料型も現実的な選択肢です。無料枠は回数と使えるモデルに制限がかかりますが、指示文の型を練習する段階なら十分足ります。
営業マン向けプロンプト設計AIベスト5
営業用途で指示文を作り込む前提に立つと、候補は5本まで絞れます。それぞれ得意分野が違うので、まず自分の業務比率で選んでください。
| ツール | 得意なこと | 営業での主な使い所 | 無料枠 |
|---|---|---|---|
| ChatGPT | 汎用性と指示文の資産化 | 提案骨子、メール、ロープレ相手 | あり |
| Claude | 長文の読み込みと慎重な言い回し | 議事録要約、契約前チェック、長い資料の整理 | あり |
| Gemini | Google系サービスとの連携 | Gmail下書き、スプレッドシート整理 | あり |
| Copilot | Outlook・Teamsとの連携 | 会議要約、メール返信の下書き | 会社契約に依存 |
| Felo | 日本語での調査と出典表示 | 商談前の業界リサーチ、企業調査 | あり |
つまり、汎用の1本を軸に、調査だけ別の1本に逃がすのが安定した組み方です。
以下、5本それぞれをどう位置づけるかを短く整理します。ここで書くのはカテゴリとしての向き不向きであって、機能カタログではありません。
ChatGPT は、作った指示文を保存して繰り返し呼び出せる点が営業と相性がいいです。「初回商談の議事録整形」「失注理由の分類」のように、業務単位でテンプレを持てます。迷ったらここが一択。
Claude は長い文章を読ませたときの安定感が際立ちます。1時間の商談の文字起こしを丸ごと投げても、論点がぼやけにくい。誇張した表現を勝手に足さない性格も、対外文書では重宝します。
Gemini はGmailやスプレッドシートを日常的に使う営業に効きます。顧客リストの整形からメール下書きまで、画面を移動せずに済む場面が増えます。
Copilot は会社がMicrosoft 365を使っているかどうかで評価が真逆になります。使っているなら追加費用なしで済むこともあり、使っていないなら選ぶ理由はありません。
Felo は日本語のリサーチに強く、どこから拾ってきた情報かが見えるのが助かります。商談前に業界の動きを30分で押さえたいときに向きます。使い方の詳細はFeloの機能と料金をまとめた記事を先に読んでおくと、この後のリサーチ用プロンプトがそのまま使えます。
外さないための選定基準はどこを見る?
見るべきは5点だけ。この5点で足切りすると、ほとんど失敗しません。
- 日本語の商習慣に耐えるか — 敬語、稟議、決裁者への配慮。翻訳調の文面はそのまま送れません
- 手元資料を読ませられるか — PDFやスプレッドシートを添付できないと、一般論しか出ません
- 指示文を保存できるか — 毎回コピペするなら、型を作った意味が半減します
- 入力データの扱いが明示されているか — 学習利用のオンオフが設定画面から確認できること
- 無料枠で本番相当の検証ができるか — 制限が厳しすぎると、良し悪しの判断がつきません
| 基準 | 確認方法 | 落第のサイン |
|---|---|---|
| 日本語の質 | 実際の顧客宛メールを1本書かせる | 「〜させていただきます」の連発、不自然な語順 |
| 資料の読み込み | 自社の提案書PDFを添付して要約させる | 添付不可、または文字数上限で切れる |
| 型の保存 | テンプレ機能・カスタム指示の有無 | 履歴からコピペするしかない |
| データの扱い | 設定画面とヘルプの記載 | 学習利用の記述が見当たらない |
| 無料枠 | 1日分の実務を回してみる | 数回で上限、モデルが別物に切り替わる |
つまり、無料枠で1週間だけ本気で使ってみるのが、いちばん確実な選定方法です。カタログスペックの比較より速い。
社内の規程が厳しい会社の場合は、ツール選定と並行して社内の点検体制も見ておくと通りが早くなります。この観点は社内監査まわりのAIツールを整理した記事が参考になります。
商談前:リサーチと仮説づくりのプロンプト
商談前のAI活用は、相手の情報を集めることではありません。集めた情報から「聞くべき質問」を作ることです。ここを間違えると、調べただけで終わります。
使い回せる型がこちらです。
あなたは【業界名】向けの法人営業として10年の経験があります。
【訪問先】
・会社名/従業員数/事業内容
・会った人の部署と役職
・接点のきっかけ(問い合わせ/紹介/展示会など)
【こちらが売るもの】
・製品カテゴリと想定単価
【出してほしいもの】
1. この相手が抱えていそうな課題の仮説を3つ
2. 各仮説を確かめるための質問を1つずつ(相手が答えやすい聞き方で)
3. 商談で絶対に触れてはいけない話題を1つ
【条件】
・全体で800字以内
・断定は避け「〜の可能性があります」で書く
・こちらの製品の宣伝文句は入れない
最後の「宣伝文句は入れない」がポイントです。これを書かないと、AIは勝手に自社製品の推し文句を混ぜてきます。商談メモとしては邪魔になるだけ。
リサーチそのものを厚くしたいときは、検索特化のAIに前段を任せると精度が上がります。業界の直近の動きを拾わせて、その出力をそのまま上の型に貼り込む流れです。
| 商談前タスク | 任せる相手 | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 業界動向の把握 | 検索特化AI | 5分 |
| 訪問先の事業内容の整理 | 検索特化AI | 5分 |
| 課題仮説と質問設計 | 汎用チャットAI | 10分 |
| 想定問答の作成 | 汎用チャットAI | 10分 |
つまり、30分あれば初回商談の準備は形になります。従来1時間半かけていた作業が、です。
想定問答づくりでは、AIに顧客役をやらせるのも効きます。「あなたは値段に厳しい購買担当です。私の提案に3回反論してください」と頼むだけ。予行演習の相手が常に手元にいる状態になります。
商談直後:議事録から次アクションを取り出す
商談直後の30分が、いちばんAIの投資対効果が高い時間帯です。記憶が新しいうちに構造化しておくと、後工程が全部楽になります。
議事録を要約させるだけでは足りません。取り出すべきは「次に何をするか」です。
以下は商談の文字起こしです。営業として次の形式で整理してください。
【出力形式】
1. 相手が口にした課題(発言の引用つき、最大4つ)
2. 予算・時期・決裁者について分かったこと(不明なら「不明」と書く)
3. こちらが約束したこと(期限つき)
4. 次回までに確認すべきこと(3つ以内)
5. 失注リスクを1つ、理由つきで
【条件】
・書かれていないことは推測しない
・「不明」と書くことを恐れない
・全体で1,000字以内
【文字起こし】
(ここに貼る)
「書かれていないことは推測しない」の一文が効きます。これがないと、AIはそれらしい予算感を勝手に埋めてきます。それを信じて動くと、後で痛い目を見ます。
長い文字起こしを扱うなら、長文に強いAIを選んでください。1時間の商談は日本語で2万字を超えることもあり、途中を読み飛ばすタイプのAIだと後半の重要発言が落ちます。
ここまでの整理 商談前は「質問を作る」、商談直後は「約束と宿題を取り出す」。どちらも指示文に役割・条件・禁止事項を書き込むのが要点です。ここまでで月3,000円以下の予算内、無料枠だけでも回せます。
音声からの文字起こし自体を自動化したい場合は、議事録専用のAIを無料枠で併用するのが定番です。汎用チャットAIに文字起こしまで任せると、精度が落ちるうえに時間もかかります。
提案書とフォローメールを量産する設計
提案資料づくりでAIに任せるべきは、完成品ではなく骨子です。ここを取り違えると、修正のほうが時間を食います。
骨子出しの型はこちらです。
以下の商談メモをもとに、提案書の構成案を作ってください。
【前提】
・相手:(部署・役職・関心事)
・決裁者:(役職・気にする指標)
・提出形式:スライド10枚以内
【構成案に含めるもの】
・各スライドのタイトル(15字以内)
・各スライドで伝える主張(1文)
・その主張を支える根拠として何を載せるか
【条件】
・1枚目は相手の課題の言い換えから始める
・自社紹介は8枚目以降に置く
・数字は「ここに実績値を入れる」と空欄で示し、捏造しない
【商談メモ】
(ここに貼る)
数字を捏造させないための一文は必ず入れてください。AIは空欄を嫌って、それらしい導入効果を作ってしまうことがあります。社外に出る資料でこれをやると、信用の問題になります。
フォローメールは、パターンを3つ持っておくと回ります。
| 場面 | 目的 | 指示文で強調すること |
|---|---|---|
| 商談当日のお礼 | 次回日程の確定 | 200字以内、質問は1つだけ |
| 検討中の追い風 | 決裁者への転送を促す | 転送しやすい要約を冒頭に置く |
| 音沙汰なしの再接触 | 反応の有無を確認 | 催促に読ませない、断りやすい選択肢を添える |
つまり、メールは長さの制約こそが品質を決めます。「200字以内」を指定するだけで、返信率の話ができる文面になります。
資料に載せる図やイラストで手が止まるなら、画像系のAIを絡めるのも手です。作図の考え方はイラスト生成ツールを比較した記事にまとめてあり、社内資料レベルなら無料枠で十分足ります。自社で画像生成の環境まで組みたい人はComfyUIとStable Diffusionの違いを整理した記事へ。ただし営業の本業からは離れるので、優先度は低めで構いません。
プロンプトを個人技で終わらせない社内展開
うまくいった指示文が個人のメモ帳の中に眠っている。これがチーム展開でいちばんよく見る失敗です。
型を共有資産にするには、置き場所と粒度を決めるだけで足ります。凝った仕組みは要りません。
- 置き場所はチームが毎日開くツールの中(共有ドライブの深い階層は死にます)
- 1ファイル1用途(「商談前」「議事録」「フォローメール」で分ける)
- 中身は指示文の全文と、実際の出力例をセットで
- 更新した人と日付を1行で残す
粒度が細かすぎると誰も使いません。用途は5つ以内に抑えるのが続けるコツです。
| 展開の段階 | やること | つまずきポイント |
|---|---|---|
| 第1段階 | 自分の業務で型を3つ作る | 完璧を目指して公開が遅れる |
| 第2段階 | 隣の席の1人に使ってもらう | 説明が長い。1分で伝わる形に |
| 第3段階 | チーム共有の置き場に集約 | 誰も更新しない。担当を1人決める |
| 第4段階 | 新人研修の教材に組み込む | 古い型が残る。四半期ごとに棚卸し |
つまり、いきなり全社展開を狙わず、隣の1人が使うところまでを最初のゴールに置いてください。そこを越えれば勝手に広がります。
社内チャットに常駐させる形まで進めたいチームもあるはずです。その場合はノーコードでAIを組めるサービスを検討することになりますが、月3,000円の枠は確実に超えます。判断は成果が出てからで遅くありません。
どこまで入力していいのか?情報の線引き
ここを曖昧にしたまま走ると、後から一斉に止められます。先に決めておいてください。
原則はシンプルです。顧客名と紐づく非公開情報は、契約上許されている環境以外に入れない。 これだけ守れば大きな事故は起きません。
| 情報の種類 | 個人プランへの入力 | 代替のやり方 |
|---|---|---|
| 公開されている企業情報 | 問題なし | そのまま入力 |
| 自社の公開資料 | 問題なし | そのまま入力 |
| 商談の議事録(顧客名あり) | 避ける | 社名・人名をA社・B氏に置換 |
| 見積書・価格表 | 避ける | 金額を伏せ、構造だけ相談 |
| 契約書のドラフト | 入れない | 法務と社内環境で処理 |
| 個人情報(名刺データ等) | 入れない | 対象外とする |
つまり、匿名化してから入れるという一手間で、使える範囲はかなり広がります。社名を置換するだけで議事録要約はほぼ問題なく回ります。
設定面では、入力内容が学習に使われるかどうかを必ず確認してください。個人プランでは既定でオンになっている場合があり、設定画面からオフにできることがほとんどです。契約直後にここを見る、を習慣にしてください。
会社として本格導入するなら、学習利用オフが標準の法人プランを選ぶのが筋です。個人で立て替えて使い続けるのは、成果が出た後で必ずしんどくなります。
つまずきやすい5つの失敗と直し方
現場で繰り返し見る失敗は、だいたい同じ5つに収束します。
1. 一発で完成品を求める
「提案書を書いて」で終わらせると、平凡なものしか出ません。骨子を出させて、気に入らない部分だけ指摘して直させる。この往復が前提です。
2. 手元情報を渡さない
過去のやり取りを貼らずに一般論を求めるのは、新人に何も教えずに提案書を書かせるのと同じ。出てくるものは推して知るべしです。
3. 出力をそのまま送る
数字と固有名詞は必ず自分で確認してください。AIはそれっぽい嘘をつくこと(ハルシネーションと呼ばれます)があります。導入実績や効果の数値は特に危ない。
4. ツールを増やしすぎる
3本契約して全部中途半端、はよくある光景です。1本を毎日使うほうが、確実に上達します。
5. 型を作らずに毎回書く
毎回ゼロから指示を書いていると、品質が日によってばらつきます。3つでいいので型を保存してください。
| 失敗 | 症状 | 直し方 |
|---|---|---|
| 一発完成を求める | 平凡な文章が返る | 骨子→修正の2段階にする |
| 情報を渡さない | 一般論しか出ない | 議事録・過去メールを貼る |
| そのまま送る | 事実誤認が顧客に届く | 数字と社名を目視確認 |
| 増やしすぎる | どれも使いこなせない | 有料は1本に絞る |
| 型を作らない | 品質が安定しない | 用途3つ分だけ保存する |
つまり、直し方はどれも作業量を増やしません。習慣を1つ変えるだけの話です。
AI PICKS編集部の判定
営業マンのAI活用で、ツール選びに時間をかけるのは正直イマイチです。順番が逆になっています。
月3,000円以下という枠で考えるなら、答えはほぼ決まっています。汎用チャットAIを1本だけ有料契約して、調査と議事録は無料枠で足す。この形が圧倒的に扱いやすい。どれを有料にするかは、日本語の文章品質を自分の顧客宛メールで試して決めてください。1週間触れば判断はつきます。
本当に差がつくのは指示文の側です。役割、相手、目的、形式、手元情報、禁止事項。この6つを埋める型を3つ作って保存する。それだけで、同じツールを使っている同僚との差が出ます。逆に言えば、月2万円のツールを契約しても、指示が「提案書を書いて」のままなら成果は変わりません。
会社がMicrosoft 365を契約しているなら、まずそこに含まれるAIを試すのが順当です。自腹ゼロで始められる可能性があり、決裁も通りやすい。使ってみて物足りなければ、その実感を持って別の1本を足せばいい話です。
最初の1本を決めるのに1週間、型を3つ作るのに1週間。2週間あれば形になります。
よくある質問(FAQ)
Q. AIが書いた提案書をそのまま顧客に送っても大丈夫ですか?
そのままは避けてください。数字、社名、実績値は必ず自分で確認してから出します。AIは空欄を嫌って、もっともらしい数値を埋めることがあります。文章の流れは9割そのまま使えても、事実確認だけは人間の仕事です。
Q. 無料プランだけでどこまでできますか?
指示文の型を練習する段階なら、無料枠で十分足ります。回数制限と使えるモデルの制約はありますが、商談前の質問設計や短いメールの下書きは問題なく回ります。1日10回以上使うようになったら有料を検討する、くらいのタイミングで構いません。
Q. 議事録を丸ごと入力するのは危なくないですか?
社名と人名を伏せてから入れてください。「株式会社〇〇の田中様」を「A社のB氏」に置換するだけで、要約の質はほとんど落ちません。会社に法人契約があるなら、そちらを使うのが本筋です。
Q. 英語の指示文のほうが精度が上がりますか?
日本語向けの営業文書なら、日本語で指示するほうが結果は安定します。敬語や社内の言い回しは日本語で伝えたほうが正確に伝わるためです。海外向けの英文メールを書かせるときだけ英語の指示を試す、で足ります。
Q. どのくらいの時間削減が見込めますか?
商談前の準備が1時間半から30分程度、議事録の整形が30分から10分程度に縮む例が多いです。ただしこれは型を作り終えた後の話で、最初の2週間は準備に時間を取られます。効果を測るなら3週目以降で比べてください。
Q. 上司や情シスにどう説明すれば通りますか?
「入力する情報の線引き」を先に文書化して持っていくのが最短です。何を入れて何を入れないか、学習利用の設定をどうするか。この2点が書かれていれば、話は前に進みやすくなります。効果の話はその後で構いません。
Q. 画像や動画を扱うAIも営業に必要ですか?
優先度は低いです。提案資料の図解を内製したい場面はありますが、営業成果に直結するのは文章側です。文章の型が回るようになってから検討してください。SNS運用も担当しているなら、Meta AIの使い方をまとめた記事が広告文づくりの参考になります。
あわせて見たいツール・カテゴリ
営業でのAI活用を広げるなら、この順で見ていくと迷いません。
- 営業支援AIのカテゴリ一覧 — CRM連携や商談分析まで含めた全体像を眺めたいとき
- 営業支援AIのランキング — 実際に使われている順で候補を絞りたいとき
- プロンプト関連ツールのカテゴリ — 指示文の管理・共有を仕組み化したいとき
- 会議・議事録AIのカテゴリ — 商談記録の自動化を無料枠で足したいとき
- 文章生成AIのランキング — メールと提案書の品質で選び直したいとき
- Notion AI — 作った指示文の型をチームで共有する置き場として
- Notta — 商談の文字起こしを自動化したいとき
- Genspark — 調べものから資料の下書きまで一気に進めたいとき
- Napkin AI — 提案書の図解を短時間で作りたいとき
次に読むならこれ。 商談前のリサーチをもっと速くしたいなら、Feloの完全ガイドがおすすめです。この記事のリサーチ用プロンプトをそのまま流し込める形で解説しているので、明日の商談から効きます。
各ツールの公式サイト(一次情報)
料金・機能・対応範囲は各社公式が一次情報です。本記事は公開時点の検証に基づきますが、最新かつ正確な条件は必ず各公式ページで確認してください。
