「Meta AI」、子どもの写真から氏名と自宅の場所を回答 Metaが質問候補を修正へ
- Meta AIが子どもの氏名や生年月日、自宅の場所まで答えた体験が公開されました。
- 娘の動画には「この子は誰ですか」と尋ねる質問候補がMeta側から表示されました。
- 公開と「友達の友達」の範囲にある投稿が対象で、Metaは質問候補を修正しています。

米国の母親が、車に座る娘の動画をMetaのサービスに投稿しました。すると動画の上に「この子は誰ですか」と尋ねる質問候補が表示され、押した先で個人情報と自宅の場所が示されました。
母親によると、Meta AIは子どもごとに別々の情報を並べ始めました。氏名、生まれた日の情報、写真や動画が含まれていました。母親の実家のページに何年も前からあった新生児の写真や、本人が数年前に削除した写真も出てきました。
さらにFacebookは、名前を挙げて「どこに住んでいますか」とMeta AIに尋ねる質問を提案しました。AIは住んでいる場所を指し示しました。公開と「友達の友達」の範囲にある投稿が、こうした仕組みの参照先になります。親族のページに残った複製も同じ材料に入ります。
Metaはこの質問の出し方を修正しています。ただし、公開履歴から「この子は誰か」「この人はどこに住んでいるか」に答える機能そのものが無くなるわけではありません。削除した写真も、他人のアルバムや共有、ダウンロード、削除後の保管期間に残ります。Metaは、投稿していないカメラロールの写真を同意を前提にクラウドで解析する機能も試しています。
公開範囲は、新しい投稿だけでなく古いアルバムまで絞り込めます。親族にはタグ付けと共有の解除を頼めます。Facebookの設定ではカメラロールとクラウド処理、共有提案を切り、アプリの写真へのアクセスを選んだ写真だけに制限できます。
つまり、SNSにばらばらに置かれていた写真や投稿を、MetaのAIが一人分の情報としてつなぎ合わせてしまった、という話です。たとえるなら、各部署の引き出しに散っていた書類を、新人が親切のつもりで一冊にまとめて受付に置いた状態に近いです。自分が消した写真でも、親戚のページに残った同じ写真が材料になります。

質問候補が「この子は誰ですか」だったという部分で、筆者は手が止まりました。写真に子どもが写っていれば、AIは子どもについて調べにいく仕組みです。さすがに素直すぎます。
ただ、Metaが直すと言っているのは質問の出し方の部分です。公開された履歴から人物と居場所をたどる力そのものが消えるわけではない、というところがいちばん引っかかりました。同じ形の騒ぎは、別の質問候補でまた起きそうです。
自分の投稿に鍵をかけても、親戚のページに残った写真までは手が届きません。家族の写真をSNSに置いている人なら、週末に古いアルバムの公開範囲をまとめて見直すくらいでちょうどいいと思います。
Instagramのリールに同じ形の質問候補が日本で出始めたら、そのときが次の分かれ目です。
家族や同僚の写真をSNSに載せている人は、古いアルバムの公開範囲と写真へのアクセス設定を見直して、自分が消したはずの情報がAIに拾われる経路を減らせます。

