![]()
TSUDULYとは?BCP運用基盤の料金と55%削減の中身 (2026年版)
この記事のポイント TSUDULYは、BCP(事業継続計画)を「作って終わり」にせず回し続けるための運用基盤です。初年度は99.6万円〜で、16週の導入支援プログラムと5拠点分が基本料金に含まれます。同社は内製498.5万円に対し223.9万円、約55%削減という試算を出しています。この数字の前提と、自社に当てはまるかの見分け方をまとめました。
BCPの担当を任されて、ひな形をダウンロードしたところで手が止まっている。そんな会社はかなり多いはず。文書そのものより、各拠点への確認、部長決裁、年に一度の見直し——このあたりで時間が溶けます。
TSUDULYが狙っているのは、まさにその「見えない工数」です。文書作成ツールではなく、運用を続けるための基盤。ここを取り違えると期待とズレます。
TSUDULYとは何か

TSUDULYとは、BCP(事業継続計画)の策定から運用の継続までを支える法人向けサービスです。公式サイトでは「事業を、紡ぎ続ける。BCP運用基盤」と掲げられています。
ポイントは「運用基盤」という言い方。文書を作るところがゴールではありません。
公式の説明では、BCPで重くなるのは文書作成そのものよりも、社内調整と継続運用だと整理されています。ここが出発点。つまり、テンプレート集を配って終わるサービスとは設計思想が違います。
| 観点 | 一般的なBCPひな形・テンプレ | TSUDULYの位置づけ |
|---|---|---|
| 主な提供物 | 文書のフォーマット | 運用を続けるための基盤 |
| 想定する負担 | 書く手間 | 社内調整と毎年の更新 |
| 費用の性質 | 単発・低額 | 年間の利用料 |
| 導入支援 | 基本なし | 16週の支援プログラム込み |
つまり、「書式が欲しいだけ」なら過剰です。逆に「毎年の更新が回らない」が悩みなら、狙いは合っています。
BCPで本当に時間を食っているのはどこ?

BCPの工数は、文書を書く時間より、承認と維持に消えます。TSUDULYの試算もこの前提に立っています。
思い出してみてください。防災マニュアルを作ったとき、一番長引いたのはどの工程だったか。
たいていは、こうです。
- 各拠点に現状を聞いて回る
- 部署ごとに書きぶりを揃える
- 課長・部長の決裁を通す
- 翌年、人事異動で全部やり直す
最後の1行が本丸。担当者が替わるたびに、前任の意図が失われて、また最初から聞いて回ることになります。
ここまでの整理: BCPのコストは「作成費」ではなく「調整費+更新費」。だから比較すべきは、コンサル費用同士ではなく、社内工数を含めた総額です。
この見方に立つと、次の料金表の読み方が変わります。
料金はいくら?初年度99.6万円〜の内訳

TSUDULYの初年度は99.6万円〜。基本料金の中に導入支援プログラム(16週/約100日)と、5拠点までの利用が含まれます。
料金体系はシンプルです。基本料金があり、拠点数に応じてオプションが加算される形。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 初年度の基本料金 | 99.6万円〜 |
| 含まれるもの | 導入支援プログラム(16週/約100日) |
| 拠点数 | 5拠点まで基本料金内(オプション0) |
| 追加拠点 | 拠点数に応じてオプション加算 |
つまり、5拠点以内の会社なら表示価格がほぼそのまま。多拠点企業は、拠点オプションを足した総額で見積もりを取る必要があります。
なお、これ以外の細かい条件(最低契約期間、支払い方法など)は公開情報だけでは判断できません。契約前に必ず確認するところ。
「55%削減」は何と何を比べた数字なのか

同社が示す55%削減は、内製またはコンサル活用の初年度498.5万円と、TSUDULY活用時の223.9万円を比べたものです。差額は274.6万円。
ここが一番誤解されやすいところなので、内訳を分解します。
| 比較対象 | 金額 | 中身 |
|---|---|---|
| 従来型(内製orコンサル) | 498.5万円 | 初年度・社内工数のみ |
| ├ 担当者2名 | 306.5万円 | 実務の中心 |
| ├ 課長級1名 | 52.9万円 | 取りまとめ |
| └ 部長級1名 | 31.8万円 | 決裁 |
| TSUDULY活用時 | 223.9万円 | 社内工数124.3万円+基本利用料99.6万円〜 |
| 差額 | ▲274.6万円 | 約55%削減 |
つまり、比べているのは「支払う現金」ではなく「社内工数を金額換算したものを含む総コスト」です。
ここが重要。従来型498.5万円は社内工数のみの数字なので、外部コンサルに実際に払う費用はここに入っていません。一方でTSUDULY側は利用料99.6万円という実際の支出を含んでいます。
では、この試算をどう読むべきか。
社内工数を人件費として厳密に管理している会社なら、そのまま比較材料になります。逆に「担当者が残業で吸収している」状態の会社では、削減分が現金として戻ってくるわけではありません。浮くのは時間です。
担当者工数は68%削減、2年目以降も年間25.2万円の削減——これも同じ読み方をしてください。
自社の数字に置き換えるとどうなる?
試算をうのみにせず、自社の人件費で計算し直すのが最短です。必要な数字は3つだけ。
計算はこれで足ります。
- BCP担当者の時給換算(年収÷年間労働時間で概算)
- 想定される年間の投入時間
- 決裁者が使う時間
たとえば担当者の時給換算が3,000円で、年間200時間かかっているなら60万円。ここが68%減るなら約41万円分の時間が戻ります。利用料と比べて、どちらが大きいか。
判断はこの一点。金額そのものより、比べ方を自社に合わせることが効きます。
導入支援16週で何が起きるのか
基本料金に含まれる導入支援プログラムは16週、約100日の設計です。BCPを一気に作らせず、期間をかけて社内に馴染ませる構成といえます。
16週というのは、四半期をやや超える長さ。短期集中型ではありません。
ここは好みが分かれるところです。「3日で作りたい」というニーズには合いません。逆に、拠点や部署をまたいで合意形成が必要な会社にとっては、この長さは妥当。
なお、16週の中身の詳細な工程は公開情報では確認できません。商談時に週次のスケジュールを出してもらうのが確実です。
社内向けの説明資料をAIで整えたいなら、内部監査のAIツール比較が近い領域を扱っています。BCPと内部監査は、資料の作り方も承認フローも似ているので、参考になる部分が多いはず。
誰が使うべきサービスなのか
向くのは、拠点が複数あり、BCPの更新が担当者の善意で回っている会社です。逆に、一人社長や数名の会社には重すぎます。
判断軸を整理します。
| 会社の状況 | 相性 | 理由 |
|---|---|---|
| 拠点2〜5、専任担当なし | ◎ | 基本料金の範囲に収まる |
| 多拠点(6拠点以上) | ○ | オプション加算後の総額次第 |
| BCP未着手・取引先から要求されている | ◎ | 導入支援が効く |
| すでに運用が回っている | △ | 置き換えの利点が薄い |
| 従業員10名以下 | ✕ | 費用対効果が合いにくい |
つまり、「作らなきゃいけないのに誰も手を付けていない」状態が一番刺さります。
取引先や親会社からBCP提出を求められているケースは特に。締め切りがある話なので、16週の逆算が現実的な判断材料になります。
無料で始める方法はある?
公式サイトには成熟度チェックのページが用意されています。無料プランの記載は確認できませんでした。
いきなり見積もりを取る前に、自社が今どの段階にいるかを把握するのが順番として正しいはず。
段階はだいたいこう分かれます。
- 何も着手していない
- 文書はあるが更新が止まっている
- 更新はしているが訓練までは手が回らない
- 訓練と見直しが年次で回っている
3段目より下なら、外部の基盤を入れる価値があります。4段目まで来ている会社は、正直そこまで急ぐ必要はありません。
他の選択肢と比べてどうか
BCPの進め方は大きく3つ。内製、コンサル、運用基盤型サービスです。それぞれ得意な場面が違います。
| 進め方 | 初期費用 | 継続のしやすさ | 向く会社 |
|---|---|---|---|
| 内製(テンプレ活用) | ほぼ0 | 低い(担当者依存) | 小規模・BCP経験者がいる |
| コンサル委託 | 高い | 中(都度発注) | 予算があり短期で仕上げたい |
| 運用基盤型(TSUDULYなど) | 中 | 高い(仕組み化) | 毎年の更新を止めたくない |
つまり、一度きりの提出書類が欲しいならコンサル、続けたいなら基盤型。ここで選択肢がはっきり分かれます。
内製が全部ダメというわけではありません。ただ、担当者が異動した瞬間に止まる構造は変わらない。ここを許容できるかどうかです。
導入前に必ず確認すべきこと
契約前に押さえるべきは、拠点数の定義、契約期間、そして更新時の条件です。公開情報だけでは埋まらない部分があります。
商談で聞くべき質問をまとめます。
- 「拠点」の数え方(事業所単位か法人単位か)
- 最低契約期間と中途解約の扱い
- 2年目以降の料金と値上げ条件
- 担当者交代時の引き継ぎ支援の有無
4つ目が地味に効きます。BCPが止まる最大の原因は人の入れ替わりなので、そこをサービス側がどう吸収するかは必ず聞くべきところ。
なお、利用規約には契約更新時に契約プラン・利用人数・利用機能・料金・サポート内容を確認する旨の記載があります。更新のたびに条件が変わりうる前提で見るのが安全です。
AI PICKS編集部の判定
BCPの「作れない」ではなく「続かない」を課題に据えている点で、設計思想は的確です。ひな形配布型のサービスが山ほどある中で、社内調整と年次更新に照準を合わせたのは正しい着眼点。ここは評価できます。
一方で、55%削減という数字は読み方に注意が必要です。従来型498.5万円は社内工数のみの換算で、外部コンサル費用は含まれていません。TSUDULY側には実支出の利用料99.6万円が入っています。同じ土俵の比較ではないので、自社の人件費単価で計算し直すのが必須。ここを省くと、期待外れになります。
とはいえ、拠点が2〜5で、BCPを提出しろと取引先に言われていて、専任がいない——この条件が揃うなら一択に近い選択肢です。16週という導入期間も、逆算すれば締め切り管理に使えます。
逆に、従業員10名以下や、すでに年次で訓練まで回っている会社には正直過剰。費用対効果が合いません。自社がどちらの側にいるか、成熟度チェックで先に確認してから商談に進むのが賢い順番です。
関連する比較・代替を見る
BCPまわりの検討と並行して、社内業務のAI化を進める会社は多いはず。以下も参考にどうぞ。
- Felo完全ガイド — 社内調査やリサーチの下準備を短縮する使い方
- 内部監査のAIツール比較 — 監査・統制まわりの資料づくりに直結
- Meta AI活用ガイド — 汎用AIを社内文書の下書きに使う際の勘所
- AIイラストツール比較 — 社内資料の図版づくりを内製する場合
- ComfyUIとStable Diffusionの違い — 画像生成を業務に組み込むときの選び方
- AIツールのカテゴリ一覧 — 業務自動化まわりの選択肢を眺める
よくある質問(FAQ)
Q. TSUDULYの料金はいくらですか?
初年度は99.6万円〜です。基本料金の中に導入支援プログラム(16週/約100日)が含まれ、5拠点までは拠点数オプションが0円。6拠点以上は加算されるため、見積もりを取るのが確実です。
Q. 本当に55%も安くなりますか?
同社の試算では、従来型498.5万円に対しTSUDULY活用時223.9万円で、差額274.6万円(約55%)とされています。ただし従来型の498.5万円は社内工数のみを金額換算した数字。自社の人件費単価で計算し直してから判断してください。
Q. 導入までどのくらいかかりますか?
導入支援プログラムは16週、約100日の設計です。短期集中型ではないため、取引先への提出期限がある場合は逆算して着手時期を決める必要があります。
Q. 小さい会社でも使えますか?
従業員10名以下の規模では、費用対効果が合いにくいのが正直なところ。拠点が2つ以上あり、BCPの更新が担当者頼みになっている会社のほうが効果を実感しやすい構成です。
Q. 2年目以降も費用はかかりますか?
年間の利用料が継続します。同社試算では2年目以降も年間25.2万円の削減効果があるとされています。契約更新時に料金やサポート内容が見直される旨が利用規約に記載されているため、更新条件は事前に確認を。
Q. 無料で試せますか?
無料プランの記載は公開情報では確認できませんでした。公式サイトに成熟度チェックのページがあるので、自社の現在地を測るところから始めるのが現実的です。
Q. BCPは自社だけで作れないのでしょうか?
作れます。ただし止まりやすい。担当者の異動や繁忙期で更新が飛ぶ構造は、テンプレートを配るだけでは解決しません。続ける仕組みにお金を払う価値があるかどうかが判断軸になります。
Q. 拠点はどう数えるのですか?
公開情報では定義が明示されていません。事業所単位か法人単位かで総額が大きく変わるため、商談時に必ず確認すべき項目です。
BCPの検討と並行して社内のAI活用も進めたいなら、次は内部監査のAIツール比較を読んでください。承認フローと証跡管理という点でBCPと課題が重なるので、同じ担当者が両方を見るケースが多いはずです。
