OpenAI、「ChatGPT」の音声会話をAPIへ「GPT-Live-1」公開 会話の割り込みが約80%減
- 「ChatGPT」の自然な音声会話が、API (外部から機能を呼び出す仕組み) で使えるようになりました。
- OpenAIが9月10日に音声対話モデル「GPT-Live-1」を公開しました。
- 電話応対やアプリに音声機能を入れたい企業の開発者が対象です。

OpenAIは9月10日、音声対話モデル「GPT-Live-1」をAPIで公開しました。「ChatGPT」で先に使えるようになっていた、聞きながら同時に話せる会話を、ほかのアプリでも組み込めるようにするものです。
これまでの音声AIは、音声認識、文章の生成、音声合成の3つを順番につなぐ作りでした。受け渡しのたびに間が空きます。GPT-Live-1は、入ってくる音声と出す音声を1つのモデルでまとめて扱います。利用者が途中で話を遮っても、会話を止めずに応答を切り替えられます。
語学学習のSpeakでは、交互に話す従来方式と比べて会話の割り込みが約80%減り、学習者が考える時間が増えました。会話の間合いを測るFull Duplex Benchでは「GPT-Realtime-2.1」を30ポイント上回りました。「GPT-6 Astra」と組み合わせた場合は、音声で用件をこなすAIを評価するTau3で1位でした。
話す速さや口調、会話のスタイルは、AIへの指示文で調整できます。周囲の騒音や沈黙があっても会話を止めません。電話にも対応し、飲食店の予約受付から問い合わせ対応まで組めます。深い思考や外部ツールの呼び出しは、「GPT-6 Astra」など後ろの文章モデルに任せられます。
用途ごとに後ろの文章モデルを選び、処理の深さと速さ、費用を調整できます。
つまり、これまでの音声AIは「聞く係」「考える係」「話す係」の3人でリレーをしていました。GPT-Live-1は、この3役を1人でこなします。人間の受付係と同じで、こちらが途中で話を変えても、聞きながらそのまま返してくれます。調べものや手続きのような重い仕事だけ、後ろに控えた別のモデルに回す形です。

性能の数字より先に、割り込みへの対応が並ぶ発表でした。音声AIの主戦場が賢さから間合いに移っているようで、ちょっと意外です。
ただ、筆者が引っかかったのはコードが80%減ったという話のほうでした。3段構えをやめれば減るのは当たり前ですが、裏を返せば、各社はこれまで会話の間合いを取るためだけに膨大な処理を書いていたことになります。そこが丸ごとモデル側に吸収されるなら、音声AIを自前で作る会社の腕の見せどころは、後ろにどの文章モデルを置くかに移りそうです。
組み立てから、選ぶ仕事へ。
電話対応をうたっているので、国内だと飲食店やクリニックの予約受付から入ってくる会社が出てくるかもしれません。気になるのは日本語での間合いがどこまで自然かという点で、ここは日本語対応をうたうサービスが出てきてから判断したいところです。年内に国内の電話受付AIを手がける各社がこのモデルへ載せ替えてくるか、そこを見ておきます。
電話での予約受付や問い合わせ対応を人手で回している人は、話を遮られても止まらない音声応対を自社のシステムに組み込めるようになります。

