経営者の企画書作成AI 5選 — 月3,000円以下で選ぶ基準 (2026年版)

経営者の企画書作成AI 5選 — 月3,000円以下で選ぶ基準 (2026年版)

この記事のポイント 月3,000円以下で企画書づくりを回すなら、日本語テンプレの厚みで選ぶのが正解です。日本語の企画書構成に強いイルシル(パーソナルプラン月1,848円)を軸に、手元資料の要約はNotebookLM、リサーチはFelo、と役割を分けると無駄が出ません。 有料化のスイッチは「PowerPoint書き出し」と「透かしの除去」。ここを使わないなら無料枠で十分もちます。 ただしAIが作るのは体裁まで。数字の根拠と結論は、経営者が自分で入れる前提で考えてください。

金曜の夜、来週の役員会に出す企画書がまだ白紙。構成を考えて、パワポの体裁を整えて、気づけば深夜2時。この時間を削れるかどうかが、AI導入の分かれ目です。

先に答えを出します。企画書づくりでAIに任せて効くのは、スライドの見た目づくりではなく「構成の初稿」です。ここを30分に圧縮できれば、残りの時間は数字の詰めに使えます。

そして構成の初稿づくりなら、月3,000円以下で十分に足ります。むしろ高いプランを買うと、使いこなせないまま解約する未来が見えます。


企画書作成AIとは?できること・できないことは何か

経営者の企画書作成AI 5選 — 月3,000円以下で選ぶ基準 (2026年版) 図2

企画書作成AIとは、テーマと前提条件を伝えるだけで、企画書の構成案・本文・スライドの体裁までを自動で組み立ててくれるツールです。ゼロから白紙を埋める作業を、AIの初稿を直す作業に置き換えるのが本質です。

できることと、できないことを最初に分けておきます。ここを混ぜると期待外れになります。

AIが得意なことAIが苦手なこと
構成の骨組みを10パターン出す自社の数字を正確に扱う
章立てに沿って本文を埋める社内の力関係を踏まえた表現の調整
図解・グラフの下書きを作る決裁者が本当に気にする一点を当てる
冗長な文章を半分に削る出典のない主張の裏取り

つまり、AIは「白紙の恐怖」を消す道具です。判断そのものを外注する道具ではありません。ここを踏まえたうえで、値段の話に進みます。


月3,000円以下のラインで何が変わる?

経営者の企画書作成AI 5選 — 月3,000円以下で選ぶ基準 (2026年版) 図3

3,000円という線には意味があります。生成AIの主要サービスを見ると、月$20前後・日本円で3,000円台のミドルプランがエントリー層の標準になっています。この価格帯を超えるかどうかで、判断の質が変わります。

無料と有料の差は、機能の数ではありません。出力の自由度です。

区分主にできること詰まりやすい場所
無料プラン構成生成・下書き・画面上での確認透かし、PowerPoint書き出し不可、月あたりの生成回数
月2,000円前後無制限のドキュメント作成、外部データ出力高度なデザイン調整、チーム共有
月3,000円台汎用AIの上位モデル、長文の読み込み社内展開時のアカウント管理

つまり、社外に出すPDFやパワポを作る時点で有料が要ります。社内会議のたたき台だけなら無料で回せます。

一つ補足を。年契約にすると15〜20%引きになるのはサブスクの定石です。3か月以上使う見込みがあるなら、月払いを続ける理由はありません。ただし初月から年契約に飛ぶのは非推奨。合わない道具に1年分払うのが、いちばん高くつきます。


経営者向け企画書作成AIベスト5

5本の位置づけを先に並べます。用途が違うので、順位はあくまで「経営者が一人で企画書を仕上げる」前提での評価です。

#ツール月額の目安得意な工程こんな人に
1イルシル無料〜1,848円日本語の構成生成〜スライド化日本語の社内文書をそのまま作りたい
2NotebookLM無料枠あり手元資料の要約・構成抽出既存の議事録や提案書が山ほどある
3Felo無料〜日本語リサーチ〜資料化市場データを毎回ゼロから調べている
4Gamma無料〜年契約で約$19/月見栄えのするスライド社外・投資家向けの見た目が要る
5ChatGPT / Claude月$20前後構成の壁打ち・推敲まず何を書くかから迷う

つまり1〜3本目までが月3,000円以下に収まり、4本目のGammaは年契約でも3,000円をわずかに超えます。この差をどう見るかが、この記事の分かれ道です。


イルシル ― 日本語の企画書を最短で形にする

日本語の企画書を作るなら、現時点で一択に近い存在です。理由は単純で、日本のビジネス文書の型でテンプレートが組まれているから。海外製ツールの直訳っぽい見出しに違和感を覚えた経験があるなら、この差は大きく効きます。

料金体系は段階が細かく、経営者が一人で使う分にはパーソナルプランで足ります。

プラン月額主な内容
フリー無料ドキュメント3つまで、構成AI生成は1,600文字まで入力可、AIデザイン生成は月3回
パーソナル1,848円無制限のドキュメント作成、外部データ出力、透かしの削除、構成AI生成3,000文字、AIデザイン生成月40回
パーソナルプラス5,500円(年間契約)メンバー招待、ライブラリ機能、構成AI生成10,000文字、AIデザイン生成月100回
法人要問い合わせ自社テンプレート登録ほか

差が出るのは「AIデザイン生成の回数」です。フリーの月3回は、試すには足りても実務では即枯れます。パーソナルの月40回なら、週に何本か作る経営者でも回ります。

無制限のドキュメント作成と透かしの削除が同じプランに入っているのも実用的。社外に出す資料を作る前提なら、1,848円は破格の部類です。

一方で弱点も。凝ったビジュアルを求めると物足りません。イルシルは「読みやすい社内文書」を高速で作る道具であって、投資家を唸らせるピッチデッキを作る道具ではない、と割り切ったほうが幸せです。


NotebookLM ― 手元の資料を構成に変える

企画書の材料は、たいてい既に手元にあります。過去の議事録、去年の事業計画、部門から上がってきた報告書。それらをAIに読ませて構成を抜き出すのが、いちばん速いルートです。

NotebookLMはこの用途に強く、無料で使える範囲が広いのが利点。手元のファイルを読み込ませ、そこから要点を引き出す使い方に向いています。

具体的な流れはこうです。

  • 過去の類似企画書を3〜5本読み込ませる
  • 「この5本に共通する構成を抽出して」と指示する
  • 抽出された型を、今回のテーマに当てはめてもらう
  • 出てきた骨子をイルシルやGammaでスライド化する

ここが肝心です。自社の過去資料を型にすると、AI特有の「どこかで見た構成」から抜けられます。決裁者が見慣れた並びになるので、通りやすさも変わります。

料金がかからない工程を無料ツールで埋め、有料は仕上げだけに絞る。この配分が3,000円以下で戦うコツです。


Felo ― 日本語のリサーチから資料へつなぐ

企画書で時間を食う工程がもう一つあります。市場規模や競合の動向を調べるパート。ここを毎回ゼロからやるのは、正直しんどい。

Feloは日本語での検索・要約に強く、調べた結果をそのまま資料の形に持っていける設計です。日本語圏の情報を拾う精度が高く、国内市場の話を書くときに重宝します。

使い方に慣れたい場合は、Feloの機能と料金を整理した記事を先に読むと、無料枠でどこまで踏み込めるかの見当がつきます。企画書の下調べを外注していた分がまるごと浮くこともあるので、コスト比較の前提が変わります。

ただし注意点。AIが出した数字をそのまま企画書に貼るのは危険です。出典のリンクを開いて、一次情報かどうかは必ず自分で確認してください。AIがそれっぽい嘘をつくこと(ハルシネーション)は、経営判断の資料では致命傷になります。

数字の裏取りだけは、AIに任せてはいけない工程。ここは省略できません。


Gamma ― 見た目の完成度で押し切る

社外向け、特に投資家や大手取引先に出す資料では、体裁の完成度がそのまま信頼につながります。ここはGammaが強い領域です。

料金面では悩ましいところがあります。高度な機能、とくにPowerPoint形式でのダウンロードや細かい編集は有料プランが必要で、年間契約でも1か月あたり約$19(日本円で約3,120円)から。月3,000円のラインをわずかに超えます

この超過をどう見るか。判断はシンプルです。

  • 社外提出が月1本以上ある → 超えてよい。体裁で落とされるコストのほうが高い
  • 社内のたたき台がほとんど → 超える必要なし。イルシルで足りる

ちなみに、資料に載せる図版やイラストを自前で用意したくなったら、イラスト生成AIの比較記事が参考になります。素材購入をやめられるケースは意外と多く、資料まわりのコストを見直すきっかけになるはずです。

もっと踏み込んで、自社サーバーで画像生成環境を持ちたい場合はComfyUIとStable Diffusionの違いまで読むと、外部サービスに素材を預けない選択肢も見えてきます。ただし経営者が一人で運用する規模では、まず不要です。


ChatGPT / Claude ― 構成の壁打ち役として

汎用の生成AIは、スライドを作る道具というより相談相手として使うのが正解です。

主要な生成AIのミドルプランは月$20前後、日本円で3,000円台。かつては目的が定まっていない人向けに割安なエントリープランを勧める空気もありましたが、制限が多く途中で行き詰まりがちです。目的がはっきりしていないなら、むしろミドルプランを選ぶほうが結果的に安く済みます。

企画書づくりでの具体的な使いどころは4つ。

  • 決裁者の立場になって、企画書の穴を突いてもらう
  • 同じ内容を3つの構成パターンで出し直してもらう
  • 冗長な本文を、意味を落とさず半分に削ってもらう
  • 想定される反対意見を10個挙げてもらう

3つめの「半分に削る」が、地味に効きます。経営者の企画書は長すぎることが多く、削るだけで通過率が上がる場面は少なくありません。

無料で使える汎用AIの選択肢を広く見たいなら、Meta AIの解説記事も比較材料になります。用途が軽ければ、有料に上げずに済むこともあります。

ここまでの整理: 構成はNotebookLMと汎用AI、日本語のスライド化はイルシル、リサーチはFelo、社外向けの見た目はGamma。全部を1本でやろうとしないのが、月3,000円以下に収める最短ルートです。


AIに渡す指示文のテンプレート

AIの出力が薄いときは、たいてい指示文(AIへの指示文=プロンプト)が薄いだけです。企画書用に、そのまま使える型を置いておきます。

企画書の指示文に入れるべき要素を表にしました。空欄のまま投げると、汎用的で使えない初稿が返ってきます。

ブロック書く内容抜けると起きること
読み手誰が決裁するか、その人の関心事全方位に配慮した無難な文章になる
目的承認を取るのか、議論を起こすのか結論の強さがぼやける
制約予算上限、期間、使える人員実現不可能な提案が出てくる
判断材料手元にある数字、既存の実績一般論だけの中身になる

つまり、AIに考えさせるのではなく、自分の頭の中を言語化して渡す作業だと考えてください。

実際の指示文は、こんな形になります。

「読み手は製造業の役員3名、関心は投資回収期間。目的は来期予算の承認取得。制約は初期投資500万円以内、6か月で立ち上げ。手元の数字は昨年度の該当部門の人件費と稼働率。この条件で企画書の構成案を3パターン、それぞれ見出しレベルで出してください」

これだけで、返ってくる初稿の質が変わります。所要時間は指示文を書くのに5分ほど。


社外に出す企画書で気をつけること

ここは経営者として外せない部分です。3点に絞ります。

1つめ、入力してよい情報の線引き。 未公開の売上数値、取引先名、従業員の個人情報。これらをクラウドのAIに貼るのは、社内ルールを決めてからにしてください。サービスによっては、入力内容を学習に使わない設定(オプトアウト)が用意されています。設定画面を一度は開くべきです。

2つめ、出力の透かしと商用利用。 無料プランでは出力に透かしが入るサービスが多く、そのまま社外に出すと格好がつきません。イルシルの場合、透かしの削除はパーソナルプラン以上です。

3つめ、数字の責任は自分にある。 AIが生成した市場規模や成長率を、確認せずに企画書へ載せない。これが後で効いてきます。

社内の統制や監査の観点まで踏み込む必要があるなら、内部監査向けAIツールの記事が近いテーマを扱っています。AI利用のルールを社内で文書化するときの参考になります。


年3.6万円の投資はどこで回収する?

月3,000円は年間36,000円。この金額をどう見るか、時給換算で考えると判断が速くなります。

企画書1本あたりの作業時間で試算しました。数字は自社の実感値に置き換えてください。

項目AI導入前AI導入後
構成を考える60分15分
本文を書く90分40分
体裁を整える60分15分
合計210分70分

つまり1本あたり140分の短縮。月2本作るなら、月280分=約4.7時間が浮きます。経営者の時間を時給1万円と置けば、月47,000円ぶん。月3,000円の投資に対しては、考えるまでもない差です。

ただし前提があります。この計算はAIを実際に使い続けた場合の話です。契約して3日で開かなくなるツールが、いちばん高い。だから最初の1か月は無料プランで慣らし、詰まった機能が明確になってから有料に上げる。この順番を守ってください。


AI PICKS編集部の判定

日本語の企画書を作る経営者にとって、イルシルのパーソナルプラン月1,848円は破格です。無制限のドキュメント作成と透かしの削除、外部データ出力がこの価格で揃うのは、他に見当たりません。日本のビジネス文書の型でテンプレが組まれている点も、地味に効きます。海外製ツールの直訳っぽい見出しを毎回直す手間が消えるだけで、体感の速度が変わるはずです。

Gammaは正直、価格が微妙なラインにいます。年契約でも月あたり約3,120円で、3,000円の枠を超える。社外提出が月1本以上ある人だけ検討すべきで、社内資料が中心なら不要です。

そして汎用AIの月$20前後。これは企画書のためだけに契約するには割高ですが、経営者なら他の用途でも使うはず。企画書コストとして計上しないほうが判断を誤りません。

最後に一つ。AIで作った企画書が通らないとき、原因はツールではなく、渡した情報の薄さです。自社の数字と制約を言語化して渡す。この5分をケチると、どのツールを使っても同じ結果になります。


よくある質問(FAQ)

Q. 無料プランだけで企画書は完成しますか?

社内向けのたたき台なら完成します。ただし社外提出は厳しい。透かしが入る、PowerPoint形式で書き出せない、月あたりの生成回数が足りない、といった壁にぶつかります。イルシルの無料プランはドキュメント3つまでなので、継続利用なら早い段階で有料が必要になります。

Q. ChatGPTだけで済ませるのはダメですか?

構成と本文だけならChatGPTで足ります。困るのはスライド化の工程です。テキストで出てきた構成を、自分でパワポに貼り直す時間がかかります。この工程を削りたいならスライド生成に特化したツールを足すべきで、月2,000円弱で買える時間としては安い部類です。

Q. 経営者が自分で使うべきですか、部下に任せるべきですか?

構成づくりは経営者本人がやるべきです。企画書の骨子は判断そのものであり、AIへの指示文にも自社の制約や数字を入れる必要があります。体裁を整える工程だけ部下に任せる、という分け方が現実的です。

Q. 年間契約と月額契約、どちらを選ぶべきですか?

3か月以上使う見込みが立ってから年契約に切り替えてください。年単位の契約で15〜20%引きになるのはサブスクの一般的な価格体系ですが、合わないツールに1年分を先払いするリスクのほうが大きい。まず月額で1〜2か月、実際に何本作れたかを数えてから判断するのが安全です。

Q. AIが出した市場データはそのまま使えますか?

使えません。出典のリンクを開いて、一次情報かどうかを自分で確認してください。官公庁の統計や企業の公式発表に当たれるものだけを企画書に載せる。役員会で数字の出所を聞かれて答えられないと、企画そのものの信頼が落ちます。

Q. 社内の機密情報を入力しても大丈夫ですか?

サービスの設定次第です。入力内容を学習に使わない設定が用意されているサービスもあります。使う前に設定画面を開き、社内で「入力してよい情報の範囲」を文書化してください。未公開の財務数値と取引先名は、原則として入れない運用が無難です。

Q. デザインにこだわりたい場合はどうすればいいですか?

月3,000円以下の枠では限界があります。イルシルは読みやすさ重視、Gammaは見た目重視、という住み分けです。投資家向けのピッチデッキのように見た目が結果を左右する資料は、テンプレの範囲を超えてデザイナーに依頼したほうが早い場面もあります。


あわせて見たいツール・カテゴリ

企画書づくりの周辺で、次に見ておくと投資対効果が高いものを挙げます。

  • イルシル — 日本語の企画書・提案書テンプレが厚い。この記事の本命
  • NotebookLM — 手元の過去資料から構成を抜き出す用途に
  • Napkin AI — 文章から図解を起こす。企画書の1枚絵づくりに効く
  • Gamma — 社外提出の体裁を最短で整える
  • Canva AI — 資料の素材づくりまで一気通貫でやりたい場合
  • AI文章作成カテゴリ — 本文の推敲・要約に使えるツールを横断で
  • AI業務効率化ランキング — 企画書以外の定型業務も削りたいとき

次に読むならこれ。企画書の下調べに毎回1時間かけているなら、Feloの機能と料金の解説を先に読んでください。リサーチ工程を無料枠で回せるかどうかが分かり、この記事の予算設計がそのまま成立します。

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