発表の内容

株式会社エーアイ・アンドは、生物学向けAIプラットフォーム「JapanFold」の提供を開始しました。立体構造予測やデノボ設計(ゼロから分子を設計する手法)に対応する各種オープンモデルを揃えています。

利用料金は0円です。ユーザー登録やAPI(外部プログラムから呼び出す接続口)キーの取得をせずに、すべてのモデルを試せます。推論処理はすべて日本国内のプロセッサー上で実行します。

利用方法は、Webブラウザーで操作するワークベンチ、共通のHTTP API、開発ツール向けエージェントスキル(対話AIに操作を任せる拡張機能)の3種類です。「Claude Code」や「Cursor」などのツールからも呼び出せます。

研究者はモデルごとの計算資源を用意せずに、ブラウザーや開発環境から構造予測や解析を実行できます。リファレンス実装との精度の一致も、1対1の実測で確認しています。

つまり、どういうこと?

ひらたく言うと、高性能な計算機や面倒な初期設定を用意しなくても、最新の創薬向けAIをWebブラウザーから誰でもタダで動かせるサービスです。

電卓を叩くような手軽さで、タンパク質の構造予測や新しい分子の設計を試せます。利用手続きや設定のハードルをなくした共同の実験スペースのような仕組みです。

編集部の見方

会員登録もAPIキーもなしで全モデル無料というのは、かなり思い切った設計です。

一般的に生物学向けの大規模モデルは、動かすだけで大がかりな計算環境が必要になります。環境構築の手間を省いて即座に動かせる手軽さは、導入の検討を急ぐ研究チームにとって重宝しそうです。国内処理100%を掲げている点も、研究データの国外持ち出しを避けたい組織には強い安心材料になります。

環境構築の手間ゼロ。

ただ、これだけの計算資源をいつまで無償のまま維持できるのかは気になるところです。今後は有料プランの発表や、次期モデルの追加時期を見届けたいところです。

誰に関係するか

創薬や生物学の計算環境を準備している研究者は、登録不要でブラウザーや開発ツールからオープンモデルをすぐに動かせるようになります。