「BrowserActって結局いくらなの」と調べて、料金ページを開いたまま手が止まった人は多いはずです。月額プランの表が出てこないから。

答えを先に置きます。BrowserActは基本料金ゼロの従量課金で、毎日500クレジットが無料で配られ、それを超えた分だけチャージした残高から引かれます。個人が1日数回スクレイピングする程度なら、財布を出す場面がそもそも来ません。

ただし、住宅用プロキシを使い始めた瞬間に金額の桁が変わります。そこが本題。


BrowserActの料金体系は「毎日500クレジット+使った分だけ」

BrowserActの料金体系は「毎日500クレジット+使った分だけ」

BrowserActとは、指示文を1つ書くだけで再利用できるスクレイピング用のBotを作れるブラウザ自動化サービスです。料金は月額固定ではなく、クレジットという内部通貨を消費する方式になっています。

構造はシンプルで、覚えるべき階層は2つしかありません。

階層内容費用
無料枠毎日500クレジットが付与される0円
従量課金無料枠を超えた分をチャージ残高から消費1ドル単位でチャージ

つまり、基本料金という概念が存在しません。使わない月の請求はゼロです。

この設計はSaaSとしては少数派で、月額20ドル前後のサブスクが並ぶブラウザ自動化カテゴリのなかでは異質な部類に入ります。使用頻度が読めない検証段階では、これが効きます。


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クレジットとは何か、1クレジットはいくら?

クレジットとは何か、1クレジットはいくら?

クレジットは、BrowserActの中だけで使える単位です。処理の種類ごとに消費量が決まっていて、ドル換算の目安も公開されています。

公開されている単価から逆算すると、1クレジットはおよそ0.00064ドルです。ワークフロー1ステップが5クレジットで0.0032ドルなので、そこから割り戻した値になります。

1ドル150円で換算すると、1クレジットは約0.1円。ざっくり「10クレジット=1円」と覚えておけば、実務ではほぼ困りません。

  • 1クレジット ≒ 0.00064ドル ≒ 約0.1円
  • 100クレジット ≒ 0.064ドル ≒ 約10円
  • 1,000クレジット ≒ 0.64ドル ≒ 約96円

為替が動けば円換算はずれます。ドル建ての数字を基準に見るのが安全です。


無料枠500クレジットで何ができる?

毎日500クレジット。この量が実務でどれくらいかを、具体的な作業に置き換えます。

500クレジットはワークフロー100ステップ分に相当します。1ステップ5クレジットなので、単純な割り算です。

使い方1回あたりの消費500クレジットで回せる回数
Googleマップの店舗情報収集テンプレート40〜50クレジット10回前後
10ステップの自作ワークフロー50クレジット10回
20ステップの複雑な収集フロー100クレジット5回
ローカルのフィンガープリントブラウザ起動100クレジット5回

つまり、1日10回程度の定点観測なら無料枠のなかで完結します。競合サイトの価格を毎朝チェックする、求人票の新着を拾う、といった用途は課金に届きません。

注意したいのは、この500クレジットが1日単位で配られるという点です。使い切らなかった分を翌日に持ち越す前提で月間の予算を組むと、計算が崩れます。「今月は月末にまとめて15,000クレジット使う」という設計はできない、と考えてください。

無料枠の範囲で試したあと、足りなくなったら初めてチャージする。この順番が自然です。


従量課金の単価表:ステップ・ブラウザ・プロキシ

課金対象は大きく3種類です。それぞれ桁が違うので、まとめて眺めると危険な項目が一目でわかります。

課金項目消費クレジットドル換算円換算(150円/ドル)
ワークフロー1ステップ5クレジット0.0032ドル約0.5円
ローカルフィンガープリントブラウザ1台100クレジット0.064ドル約9.6円
動的プロキシ(住宅IP) 1GB5,000クレジット3.20ドル約480円
静的プロキシ地域・階層による変動月額制

ステップ単価とプロキシ単価の差は1,000倍。ここが料金設計のすべてです。

チャージは1ドルから可能で、1ドルあれば約1,560クレジットが手に入ります。無料枠3日分と少し、という感覚。とりあえず1ドル入れて挙動を確かめる、という試し方ができるのは地味に効きます。

静的プロキシだけは地域と階層で価格が変わる月額制のため、単価を一律に言えません。必要になった時点で公式の料金ページを確認するのが確実です。


プロキシが料金の8割を決める。ここが落とし穴

住宅用プロキシは1GBで5,000クレジット。無料枠10日分が1GBで消えます。

なぜこんなに高いのか。住宅用プロキシは実在の家庭回線のIPアドレスを借りる仕組みで、原価そのものが高い領域だからです。BrowserActが上乗せしているというより、この市場の相場がそのまま反映されています。

問題は、通信量が想像より膨らむこと。HTMLだけなら1ページ数十KBですが、画像・CSS・広告スクリプトを含めると1ページで2MBを超えることも珍しくありません。

1ページの通信量1GBで取れるページ数1,000ページの費用
100KB (HTMLのみ)約10,000ページ約48円
500KB (軽めの実ページ)約2,000ページ約240円
2MB (画像込みの重いページ)約500ページ約960円

同じ1,000ページでも、読み込むリソースを絞るかどうかで費用が20倍変わります。画像を読み込まない設定にする、それだけで請求書が別物になります。

プロキシを使わずに済むならそれが最善。ログインが不要で、アクセス制限も緩いサイトなら、そもそも住宅IPは要りません。ブラウザ自動化の基礎的な考え方はBrowser Useの解説記事で整理しているので、そちらを先に読むとこの後の話が早いです。


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実際の月額はいくらになる? 3つの想定ケース

単価だけ見ても実感は湧きません。使用量を仮定して、月額を出します。以下はすべて公開単価からの試算で、1ドル150円換算です。

ケース想定する使い方月間クレジット月額(試算)
A. 個人の定点観測1日10ステップ×3回、プロキシなし約4,5000円(無料枠内)
B. 小規模チームの業務利用1日400ステップ、プロキシなし約60,000約4,300円
C. 本格的なデータ収集1日1,600ステップ+住宅プロキシ月10GB約290,000約26,400円

ケースAは1日150クレジットなので、無料枠の3割しか使いません。請求はゼロのまま。

ケースBは1日2,000クレジット消費で、無料枠15,000を差し引いた45,000クレジット分が課金対象になります。月4,300円。RPAツールのライセンス費用と比べれば破格の水準です。

ケースCで急に跳ねる理由は、プロキシの10GBが50,000クレジットを持っていくから。ステップ数を半分に削るより、プロキシの通信量を半分にするほうが効きます。

なお、チャージして課金アカウントになった後も毎日500クレジットの無料枠が付与され続けるかは、公開情報からは断定できません。試算では付与される前提で計算しているため、実際の請求はこれより増える可能性があります。ここは自分のアカウントで1週間動かして実測するのが確実です。

ここまでの整理: BrowserActの料金は「1ステップ0.5円」と「住宅プロキシ1GBで480円」の2つで9割決まります。無料枠の500クレジットは1日10回程度の収集をまかなう量。個人利用なら課金に届かず、チームで日常業務に組み込むと月数千円、プロキシを常用すると月2万円台に乗ります。


BrowserActとBrowserAct Cloudは何が違う?

BrowserActは2026年6月にAIエージェント向けのブラウザ自動化として公開され、8月に「BrowserAct Cloud」が追加で発表されました。名前が似ているので混同しやすいところ。

大まかな役割分担はこうです。

  • BrowserAct: AIエージェントにブラウザ操作をさせるための基盤。API経由で他のソフトから呼び出す使い方が中心
  • BrowserAct Cloud: 指示文を1つ渡すだけで、任意のサイトからデータを取るBotを作る。ノーコード寄りの入口

料金の単位はどちらもクレジットで共通です。実行した処理の分だけ引かれる、という考え方は変わりません。

エンジニアがコードから叩くならBrowserAct、非エンジニアが画面上で完結させたいならBrowserAct Cloud。入口が違うだけで、財布は同じ、という理解で困りません。


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この記事で紹介 / AI自動化3.53無料あり最低料金 ¥0〜

他のスクレイピング系ツールと料金の考え方はどう違う?

同じ「Webからデータを取る」でも、課金の設計思想はサービスごとにばらばらです。比較の軸は金額ではなく、何に対して課金されるかに置くと判断を誤りません。

サービス課金の単位無料枠向いている場面
BrowserActクレジット(ステップ+通信量)毎日500クレジット使用量が読めない検証段階
Apify実行時間+データ転送月額の無料クレジット既製スクレイパーの流用
Browserbaseブラウザ稼働時間トライアル枠大量の並列実行
Octoparse月額プラン機能制限つき無料版画面操作だけで完結させたい
Browser Useオープンソース(自前運用)実質無制限自分でサーバーを持てる場合

時間課金のサービスは、待ち時間が長いサイトで費用が伸びます。BrowserActのステップ課金は、ページの表示が遅くても金額が変わりません。重いサイトを相手にするほど有利になる設計です。

逆に、通信量そのものが多い用途では時間課金のほうが安く収まる場面もあります。取得対象のページが重いか、待ち時間が長いか。この2軸で選ぶのが実務的です。

自前でサーバーを立てられるならBrowser Useのようなオープンソースが最安です。ただし運用の手間が丸ごと自分に乗ってきます。月4,000円で保守から解放されるなら、そちらを買うほうが合理的な場面は多いはずです。


料金を抑える4つの設計ポイント

同じ収集内容でも、ワークフローの組み方で消費クレジットは倍以上変わります。効き目の大きい順に並べます。

  • 画像とCSSの読み込みを止める: プロキシの通信量が最大で8割減ります。金額への影響が単独で最も大きい項目
  • ステップをまとめる: 1ページで3項目取るなら、3ステップに分けず1ステップで抜く。単純に3分の1
  • プロキシは必要なサイトだけに限定する: アクセス制限のないサイトに住宅IPを使うのは、480円/GBを捨てているのと同じ
  • フィンガープリントブラウザを使い回す: 起動1回100クレジット。ワークフローごとに立ち上げ直すと積み上がります

この4つを守るだけで、先ほどのケースCは月1万円台まで落ちます。設計を詰めずに単価だけ比べても、金額は読めません。


日本語対応・商用利用・セキュリティの実際

料金以外で判断が割れやすい部分をまとめます。ここを見落とすと、契約後に困ります。

日本語対応は、公式サイト上で日本語UIの案内が確認できませんでした。テンプレート名や説明も英語表記です。英語のインターフェースに抵抗がないかどうかは、導入前に触って確かめるべき点。

商用利用は可能ですが、取得先サイトの利用規約と各国の法令に従う責任は利用者側にあります。会員制サイトのデータを規約違反の方法で取ると、ツールの料金より高くつきます。ここは自動化の話ではなく、法務の話です。

セキュリティ認証については、SOC2やISO27001の取得を示す公開情報を確認できませんでした。個人情報を含むデータを扱う業務で使うなら、社内のセキュリティ基準に照らして事前確認が必要になります。2026年9月時点の状況として書いています。

オフライン利用はできません。クラウド実行が前提の設計です。


どんな人に向くか、正直な線引き

BrowserActの従量課金は、使用量が月ごとにばらつく人に圧倒的に有利です。逆に、毎日安定して大量に回す人には向きません。

向いているのは次のような場合。

  • スクレイピングを試したいが、月額サブスクを契約するほど確信がない
  • 週に数回、決まったサイトから情報を拾いたい
  • 社内でPoCを回していて、使用量が読めない

向いていないのは、1日数万ページを毎日取り続けるケースです。その規模になると従量課金は固定費を上回ります。専用のインフラを組んだほうが安く済みます。

コード生成まで含めて自動化したい人は、Cursorの解説GitHub Copilotの解説と組み合わせると、収集から加工までの流れを1人で作れます。ブラウザ側の作業環境を整えたいならArcブラウザの解説も合わせてどうぞ。


AI PICKS編集部の判定

料金体系としては破格の部類です。基本料金ゼロ、毎日500クレジットの無料枠、1ドルからのチャージ。この3点セットは、スクレイピングを試したい個人にとって参入障壁がほぼ無いに等しい水準になっています。同カテゴリで月20ドル前後の固定費を求めるサービスが並ぶなかで、この設計は明確に一段抜けています。

ただし手放しでは勧めません。住宅プロキシの5,000クレジット/GBは、無料枠10日分が1GBで消える単価です。ここを理解せずにワークフローを組むと、想定の10倍の請求が来ます。画像読み込みを止める、プロキシを使うサイトを絞る。この2つを最初に設定しない運用は、正直イマイチな結果になります。

セキュリティ認証の公開情報が見当たらない点も、企業導入では引っかかります。個人や小規模チームの検証用途なら一択に近い選択肢ですが、機微なデータを扱う本番業務に入れるなら、社内基準との突き合わせを先に済ませるべきです。公開されている単価と機能を突き合わせた見立てとして、「小さく試す人には最良、大規模常用には別の答えがある」というのが率直なところ。


よくある質問(FAQ)

Q. BrowserActは完全無料で使えますか?

毎日500クレジットの範囲内なら、料金は発生しません。ワークフロー約100ステップ分に相当するので、1日10回程度の収集なら無料のままです。クレジットカードの登録なしで始められるかは、公式の申し込み画面で確認してください。

Q. 月額プランはありますか?

固定の月額プランは公開されていません。1ドル単位でチャージし、使った分だけ引かれる方式です。静的プロキシのみ、地域と階層による月額制が案内されています。

Q. 無料の500クレジットは翌日に持ち越せますか?

1日単位で付与される設計のため、繰り越しを前提に計画するのは避けたほうが安全です。月末にまとめて大量に使う、という組み方はできないと考えてください。

Q. 1ドルチャージすると何ができますか?

約1,560クレジットに相当します。ワークフローなら約310ステップ分、住宅プロキシなら約0.3GB分。試運転には十分な量です。

Q. いちばん費用が膨らむ原因は何ですか?

住宅用プロキシの通信量です。1GBで5,000クレジット、日本円で約480円。画像やCSSを読み込む設定のまま数千ページを取ると、ここだけで数千円に達します。読み込むリソースを絞るのが最優先の対策になります。

Q. 日本語で指示を書けますか?

公式サイト上で日本語UIの案内は確認できませんでした。表示は英語が中心です。実際の入力言語の扱いは、無料枠で1つワークフローを作って試すのが確実です。

Q. 企業のセキュリティ審査は通りますか?

SOC2やISO27001の取得を示す公開情報は確認できませんでした。2026年9月時点の状況です。審査が厳しい環境では、この点が論点になる可能性があります。

Q. BrowserActとBrowserAct Cloudで料金は変わりますか?

どちらもクレジット消費という共通の仕組みです。API経由で使うか画面上で完結させるかという入口の違いで、単価の体系は同じ設計になっています。


あわせて見たいツール・カテゴリ

  • BrowserAct — API経由でエージェントにブラウザを操作させる本体。料金の詳細はここから
  • BrowserAct Cloud — 指示文1つでスクレイピングBotを作るノーコード寄りの入口
  • Browser Use — 自前サーバーで運用できるオープンソース。運用力があるなら最安
  • Browserbase — 稼働時間課金。大量の並列実行を前提にするならこちら
  • Apify — 既製スクレイパーの流用が強み。作らずに済ませたい場合の比較対象
  • Octoparse — 画面操作だけで完結する月額型。コードを一切書きたくない人向け
  • ScrapeGraph AI — 指示文からスクレイピング処理を組み立てるアプローチ
  • AI自動化カテゴリ — 収集した後の処理まで自動化するツール群
  • AI自動化ランキング — 自動化ツールの現在の評価順
  • AIエージェントカテゴリ — ブラウザ操作を含む自律型エージェント全般
  • AIデータ分析カテゴリ — 取ったデータを読ませる側のツール

次に読むならBrowser Useの解説です。BrowserActの従量課金が高く感じたとき、自前運用に切り替える判断材料がそろいます。

各ツールの公式サイト(一次情報)

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