Zapier AIの発表内容

Zapier AIは2026年11月6日、自社サイトにおけるAIエージェントの読み取り挙動を検証した結果を公表しました。独自ツール「Agent Arm Runner」を使い、「Claude Code」に新旧ページを読ませて比較しています。

実験ではSlack連携ページからHTMLの内容を削除しても、トリガー25件やアクション27件の情報をモデルが取得し続けました。Claudeの「WebFetch」機能がHTMLよりもMarkdown形式を優先して要求し、サーバーがそれに応答していたためです。

ページの処理経路では、呼び出し元である「Opus 5」の前に別のモデル「Haiku 4.5」へデータが渡されていました。「Haiku 4.5」側で独自の指示に沿った前処理が行われ、最終的な回答に残る情報が選別される仕組みです。

AIエージェントに自社サービスを正確に認知させたい事業者は、HTMLだけでなくMarkdownの整備や中間処理を考慮した情報設計に活用できます。

つまり、どういうこと?

ひらたく言うと、AIは私たちが普段見ているウェブ画面を無視し、裏側に用意されたシンプルなメモ用紙を優先して読んでいます。たとえるなら、パンフレットを読まずに、要点だけが箇条書きされた事務用メモを先に受け取るような状態です。さらに、そのメモは直接担当者に届かず、アシスタント役の小型AIが先に目を通して要約してから渡されます。

編集部の見方

HTMLを消してもMarkdownからトリガー25件を読み取っていたという結果には、筆者もなるほどと唸らされました。人間向けの見た目をどれだけ整えても、AIは機械が読みやすい軽量なデータを勝手に選んで持ち去っていくわけです。

二重構造の壁。

ただ、最上位モデルの手前に「Haiku 4.5」が挟まり、独自ルールで情報を間引いている点はかなり厄介に思えます。サイト側で伝えたい要点をいくら詰め込んでも、中間処理のフィルターで落とされてしまう危険があるからです。

エージェント向けの最適化を急ぐ企業は、まず自社サーバーがMarkdownを返しているか確かめるのが先決です。次は各社が提供する主要ブラウジング機能がどんな前処理プロンプトを適用しているのか、次回の技術公開で見極めたいところです。

誰に関係するか

自社サイトのAIエージェント向け最適化を検討している人は、Markdown形式の提供や中間モデルの処理を意識したページ設計ができるようになります。