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Kaedimの料金と実力を検証|画像1枚から3Dモデルを作るAIの選び方 (2026年版)
この記事のポイント Kaedimは、2D画像から3Dモデルを作るクラウド型サービスです。料金は1モデル$20の従量課金から、月$1,000のStudioプランまで。 話題になった「AIなのか人力なのか」問題は、AIの出力に社内アートチームが手を入れる仕組みだと理解すれば筋が通ります。 個人の趣味制作には正直、高い。ゲーム会社が外注コストと比べるなら検討の価値あり。判断材料を料金表と用途別に整理しました。
3Dモデルを1体外注すると、いくらかかるか。見積もりを取って青ざめた経験があるなら、Kaedimの名前は一度は目に入っているはずです。
答えを先に書きます。Kaedimは「個人がタダで遊ぶツール」ではなく、「外注費と比較する法人向けサービス」です。 1モデル$20という価格設定が、その性格をそのまま表しています。
無料で3Dモデルを試したいだけなら、この記事の後半で触れる別の選択肢のほうが合っています。逆に、月に何十体もアセットを作る現場なら、話は変わります。
Kaedimとは何をするサービスか

Kaedimとは、2Dの画像をアップロードすると3Dモデルに変換してくれるクラウド型のAIサービスです。機械学習の技術と社内のアートチームを組み合わせ、ゲーム開発の現場で使える品質のアセットを短時間で納品することを掲げています。
対象はほぼゲーム業界に振り切られています。キャラクター、武器、家具、小物といった「ゲーム内に置くもの」が主戦場。建築のCADデータや、製造業向けの精密モデルを作る道具ではありません。
ここを間違えると、期待値が大きくズレます。
| 項目 | Kaedimの位置づけ |
|---|---|
| 入力 | 2D画像(1枚〜複数アングル) |
| 出力 | ゲーム向け3Dアセット |
| 主な利用者 | ゲームスタジオ、インディー開発者 |
| 想定される比較対象 | 3Dモデラーへの外注、社内制作 |
| 価格帯 | 1モデル$20〜 |
つまり、Kaedimを評価するときの物差しは「無料の画像生成AIと比べて安いか」ではなく、「3Dモデラーに払う外注費より安いか」です。
料金プランはいくら?主要4プランを比較

Kaedimの料金は、モデル生成数に応じた段階制です。日本語で公開されている料金情報を整理すると、大きく4つの層に分かれます。
| プラン | 料金 | 生成できるモデル数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Pay-as-you-go | $20 / 1モデル | 必要な分だけ都度払い | API利用が可能 |
| Starter | 月$150 | 10モデル | 24時間チャットサポート |
| Indie | 月$300 | 20モデル | 追加購入が割引価格 |
| Studio | 月$1,000 | 60モデル | 専任スタッフ・拡張機能 |
1モデルあたりの単価を計算すると、Starterで$15、Indieで$15、Studioで約$16.7。ボリュームディスカウントは、実はそれほど効きません。
月額プランの価値は単価ではなく、サポートと機能の側にあります。 24時間のチャット対応や専任スタッフが付くかどうか。ここに月額を払う意味があります。
海外のソフトウェア比較サイトでは、Kaedimの開始価格を月$400と記載しているものもあります。プラン構成は時期によって動くので、契約前に公式の料金ページで最新の条件を確認してください。
数字を眺めていると、ある疑問が浮かびます。なぜ「1モデルいくら」という、AIツールらしくない課金なのか。
なぜ従量課金なのか?「AIか人力か」論争の正体

Kaedimをめぐって、SNS上では「AIと言いながら人力ではないか」という指摘が繰り返し流れてきました。この話は避けて通れません。
事実関係を整理すると、こうなります。Kaedim自身が、機械学習と社内アートチームの組み合わせでアセットを届けると説明しています。AIが出した3Dモデルに、専門のアーティストがさらに手を入れる。 これは隠された事実ではなく、公式に掲げられている仕組みです。
この構造がわかると、料金体系の説明がつきます。
- 純粋なソフトウェアなら、限界費用はほぼゼロ。使い放題プランを作れる
- 人が仕上げるなら、1体ごとに人件費が乗る。だから1モデル$20
- 生成数に上限があるのも、人的リソースの制約と考えれば自然
「詐欺だ」と断じるのは、いささか乱暴です。AIの学習データを更新し続けるにも、出力を製品水準に引き上げるにも、人の手はいります。問題があるとすれば、それは仕組みそのものではなく、期待値の伝わり方でしょう。
ここでの判断材料: Kaedimに払うお金は「AIの利用料」ではなく「AI補助つきの3D制作サービス料」と考えるほうが、実態に近い。ボタンを押せば無限にモデルが出てくる想像で契約すると、必ずズレます。
この性格の違いは、完全自動型のツールと比べると一段とはっきりします。
完全自動のAI 3Dツールと何が違う?

3Dモデルを作るAIツールは、大きく2つの流派に分かれます。完全自動型と、人が仕上げる型です。
| 比較軸 | 完全自動型のAI 3Dツール | Kaedim(人の仕上げあり) |
|---|---|---|
| 生成速度 | 秒〜分単位で即出力 | 数分〜、案件により変動 |
| 品質のばらつき | 大きい。当たり外れがある | 一定水準に揃いやすい |
| 修正指示 | 基本は再生成で対応 | 仕上げ工程で吸収されうる |
| 料金 | 無料〜低額が多い | 1モデル$20〜 |
| 向いている用途 | 試作、アイデア出し | 製品に載せるアセット |
つまり、選択の分かれ目は「そのモデルを最終的に製品へ載せるかどうか」です。
試作品を50体ざっと出して雰囲気を掴みたい段階なら、完全自動型が圧倒的に速くて安い。逆に、そのままゲームに入れて出荷するアセットが欲しいなら、後工程の手直しコストまで含めて考える必要があります。
画像生成AI全般の使い分けに不安があるなら、AIイラストツールの比較記事を先に読んでおくと、2Dの入力素材をどう用意するかの見通しが立ちます。
どんな画像を入れれば良い結果が出る?
入力画像の質が、そのまま出力を決めます。ここは身も蓋もない話。
Product Hunt上のレビューでは、複数アングルからアップロードしたキャラクターで高い再現度が得られたという詳細な報告が挙がっています。1枚だけの正面画像より、複数方向の情報があるほうが有利になるのは、原理的にも納得のいく話です。
入力素材で意識したい点を4つに絞ります。
- 背景を単純にする — 被写体の輪郭がはっきり取れる画像にする
- 複数アングルを用意する — 正面・側面・背面があると立体の推定が安定する
- 形が読み取れる明るさにする — 影で潰れた部分は形状が不明になる
- 無理な遠近をつけない — 極端なパースは寸法の解釈を狂わせる
2D素材を自前で作るなら、生成AIの画像を使う手もあります。ローカル環境での画像生成に踏み込むなら、ComfyUIとStable Diffusionの違いを押さえておくと、同一キャラクターを複数アングルで揃える作業がかなり楽になります。
素材が整ったところで、実際の制作フローに話を進めます。
制作フローはどう変わる?導入前後の工程比較
3Dアセット制作の工程を、導入前後で並べてみます。
| 工程 | 従来の外注 | Kaedim利用時 |
|---|---|---|
| 発注 | 仕様書作成・見積もり・契約 | 画像アップロード |
| 待ち時間 | 数日〜数週間 | 数分〜 |
| 修正 | 往復のやり取りが発生 | 再生成または仕上げ依頼 |
| コスト構造 | 1体ごとの見積もり | 1体$20〜の定額的な見え方 |
| 権利処理 | 契約書で個別に定める | サービス規約に従う |
つまり、最大の変化は待ち時間とコストの読みやすさです。「このアイテム、いくらで何日かかる?」という問い合わせが消えるだけでも、企画側の動きは軽くなります。
一方で、権利処理はサービス規約に依存します。商用プロジェクトで使うなら、契約条件は必ず自分の目で確認してください。 ここは記事の情報を信じるところではありません。
誰が使うと元が取れる?向く現場・向かない現場
率直に書きます。Kaedimが合う人は、かなり限られます。
向いている現場
- ゲームスタジオで、月に10体以上のアセット需要が安定してある
- 外注費が1体あたり$20を大きく超えている
- 英語でのやり取りに抵抗がない
向かない現場
- 個人の趣味制作。月$150は趣味の予算としては重い
- 建築・製造など、寸法精度が求められる分野
- 日本語サポートが必須の組織
月$150のStarterで10モデル。1体あたり$15です。この数字を見て「安い」と感じるかどうかが、そのまま判断の分かれ目になります。
外注で1体3万円払っている現場なら、破格に映るはず。一方、趣味で月に2〜3体作りたいだけの人には、完全に過剰です。
日本語環境でも使える?国内利用のハードル
日本のゲーム開発現場から見ると、いくつか越えるべき壁があります。
| 観点 | 現状 |
|---|---|
| UI言語 | 英語が基本 |
| サポート | 英語での対応(月額プランでチャット提供) |
| 請求 | ドル建て。為替の影響を受ける |
| 時差 | 24時間チャットサポートが緩衝材になる |
| 社内説明 | 「人の仕上げが入る」点の理解共有が必要 |
つまり、技術的な障壁より運用上の障壁のほうが大きい。特に為替は無視できません。月$1,000のStudioプランは、円換算すると年間で相当な額になります。
社内に導入を提案するなら、外注費との比較表を作るのが最短ルートです。AIツールを社内で正式採用するときの確認項目は、社内監査で見るべきAIツールのチェックポイントにまとめてあります。稟議を通す前に一度目を通しておくと、差し戻しが減ります。
代わりになるツールはある?選択肢の整理
Kaedim一択、という状況ではありません。用途別に選択肢を並べます。
| 用途 | 選択肢の方向性 |
|---|---|
| とにかく無料で試したい | 無料で使えるAI 3Dモデリングツール |
| ゲーム用の完成品が欲しい | Kaedimのような人の仕上げ付きサービス |
| 自分でモデリングを学びたい | Blender等の従来型3Dソフト |
| 大量の試作を回したい | 完全自動生成型のAIツール |
| 建築・製造用途 | 3ds Max等の業務用CADソフト |
海外のソフトウェア比較サイトでは、Kaedimの競合として3ds Max、EFI Optitex、Meshmixerといった従来型のソフトが挙げられています。ただ、これらは「AIで自動生成する」という発想の道具ではありません。比較対象として並ぶこと自体が、Kaedimの立ち位置の特殊さを示しています。
無料で始めたいなら、無料プランを持つAI 3Dモデリングツールから触ってみるのが現実的です。手触りを掴んでから、有料に上がるかを決めれば十分。
導入前に確認すべき5つのポイント
契約ボタンを押す前に、この5点は潰しておいてください。
- 出力形式が自社のエンジンで使えるか — Unity、Unreal等での取り込み手順を確認する
- ポリゴン数が要件を満たすか — モバイル向けと据え置き向けでは許容値が違う
- 商用利用の条件 — 権利の帰属と再配布の可否を規約で確認する
- 月間の必要モデル数 — プランの上限を超えたときの追加費用を試算する
- 社内の仕上げ工数 — そのまま使えるか、リテイクが要るかで実質コストが変わる
特に5番目が抜けがちです。「AIが作ったから工数ゼロ」ではありません。 受け取ったモデルを自社の基準に合わせる作業が、どれくらい発生するか。ここを見誤ると、想定より高くつきます。
トライアルの機会があるなら、まず自社で実際に使う画像で試してください。サンプル画像での結果は、当てになりません。
3Dアセット制作AIはこれからどうなる?
この分野の変化は速い。今の判断が半年後には古くなっている可能性を、前提に置くべきです。
見ておきたい変化の方向は3つあります。
- 完全自動型の品質向上 — 人の仕上げが要らなくなれば、価格構造ごと変わる
- ゲームエンジンへの直結 — 生成から実装までの工程が縮む
- テキストからの直接生成 — 2D画像を経由しない経路が広がる
つまり、今日Kaedimに月$1,000を払う判断は、長期契約ではなく都度見直す前提で組むのが賢い。年間契約で縛られるより、必要な月に使うほうがリスクが低い場面もあります。
AI業界全体の動きを効率よく追いたいなら、Felo(AI検索)の使い方が役に立ちます。海外の3Dツールの情報は日本語での発信が遅れがちなので、英語ソースを日本語で読む仕組みを持っておくと差が出ます。
AI PICKS編集部の判定
Kaedimは、ゲームスタジオにとっては検討に値する、個人にとっては正直イマイチというのが結論です。
評価が割れる原因は、このサービスが「AIツール」の顔をして「制作サービス」を売っていることにあります。1モデル$20という価格は、AIツールとしては高い。3Dモデルの外注費としては安い。どちらの物差しを当てるかで、印象が180度変わります。
「AIか人力か」の議論も、ここに起因します。公式に社内アートチームの関与を掲げている以上、隠していたわけではありません。ただ、AIツールとして期待した人が肩透かしを食らう構造ではあります。
推奨は明確です。月10体以上のアセット需要があり、外注費が1体$20を大きく超えているゲーム開発現場なら、Starterプラン以上で試す価値があります。それ以外の人、特に個人制作者は、無料枠のあるAI 3Dモデリングツールから始めるべき。月$150を趣味に投じるのは、費用対効果が合いません。
そして、契約前の実素材テストは必須です。サンプル画像で綺麗に出ても、自社のアートスタイルで同じ結果が出る保証はどこにもありません。
関連する比較・代替を見る
3Dやビジュアル系のAIツールは、用途で選び分けるのが正解です。以下の比較ページも判断材料にしてください。
- MidjourneyとStable Diffusionの比較 — 3D化の元になる2D素材をどちらで作るか
- MidjourneyとDALL-E 3の比較 — キャラクター設定画の作り分け
- ChatGPTとClaudeの比較 — 制作仕様書やプロンプト設計の相棒選び
- CanvaとAdobe Expressの比較 — 完成した3Dモデルを使った宣伝素材づくり
- NotionとObsidianの比較 — アセット管理の台帳をどこに置くか
- 画像生成AIカテゴリ — 2D素材づくりのツール一覧
- AI動画生成カテゴリ — 3Dアセットを動かした先の選択肢
よくある質問(FAQ)
Q. Kaedimは無料で使えますか?
恒久的な無料プランは確認できていません。過去には低額のトライアルが提供された記録がありますが、条件は変動します。無料で3D生成を試したいなら、無料プランを持つ他のAI 3Dモデリングツールから入るほうが現実的です。
Q. 本当にAIが作っているのですか?
AIの出力に社内アートチームが手を加える仕組みです。Kaedim自身が機械学習とアートチームの組み合わせだと説明しています。完全自動生成を期待していると、認識のズレが生じます。
Q. 1枚の画像だけでもモデルは作れますか?
作れます。ただし複数アングルの画像をアップロードしたほうが、再現度が上がるという報告があります。正面・側面・背面が揃うと、立体の推定精度が安定します。
Q. 生成したモデルを商用ゲームに使えますか?
ゲーム開発用途を想定したサービスですが、権利条件はプランと契約によります。公式の利用規約で、権利の帰属と再配布の可否を必ず確認してください。ここは推測で進めてはいけない部分です。
Q. 日本語で使えますか?
UI・サポートとも英語が基本です。24時間のチャットサポートは月額プランに付きますが、日本語対応の記載は確認できていません。英語でのやり取りが前提になります。
Q. どのプランから始めるべきですか?
まずPay-as-you-goで1〜2体試すのが安全です。$20で実力を確認してから月額に上がれば、無駄がありません。いきなりStudioを契約する理由はどこにもありません。
Q. 建築やプロダクトデザインにも使えますか?
向いていません。ゲーム向けアセットに特化したサービスです。寸法精度が必要な分野なら、3ds Max等の業務用ソフトを検討してください。
Q. 出力されたモデルはそのまま使えますか?
自社の品質基準次第です。リテイクや調整の工数がどれくらい発生するかを、トライアル段階で測っておくべきです。ここを見積もらないと、実質コストを読み違えます。
3Dアセットの前段にある2D素材づくりで詰まっているなら、次はAIイラストツールの比較を読んでください。入力画像の質がKaedimの出力を左右する以上、そこへの投資がいちばん効きます。AI全般の使い分けを広く押さえたい場合は、Meta AIの解説記事も選択肢に入ります。
